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2006年9月

2006.09.29

12-6 ゲッティ・センター(米国・ロサンゼルス)

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ゲッティ・センターの眺望のハイライトとも言うべき場所で、正面奥に見えているビル群は、おそらくセンチュリー・シティのものと思われます。
この空中庭園の上には、パーゴラ(藤棚状の構造物)が架かっています。上に何もないより、こうした構造物があった方が、逆に、より空を感じられるような気がしませんか。

※ゲッティ・センターについては、バックナンバー(2006年5月・3-2)も合わせてご覧ください。

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2006.09.27

12-5 飯田市美術博物館(長野県飯田市)

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城下町だった飯田の中心市街地は、中央アルプスの斜面上に突き出たバルコニーのような丘の上に位置しています。この美術博物館は、丘の先端の最も眺めの良い場所に位置していて、一般に開放された屋上は一帯を見晴らせる展望台のようになっています。
この建物は京都駅ビル(2006年4月・1-1参照)などの設計で知られる、地元出身の建築家原広司氏によるものです。京都駅ビルなどもそうですが、この人の建築は、シンプルさよりは表現の豊かさを指向しているというか、妙に模様のような具体的な形態が多く使われている感じがします。建築のことはあまりよくわかりませんが。画面右側には、上部が雲を象ったような塔状の設備(?)が見えます。やはりこれも空を意識したデザインなのでしょうか。

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2006.09.25

12-4 未来心の丘(広島県尾道市)

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以前取り上げた耕三寺博物館(11-8参照)の内部にあります。彫刻家・杭谷一東氏が、氏のアトリエのあるイタリアで採掘した白い大理石で様々なモニュメントを造り上げた庭園で、広さは5000平方メートルに及びます。
瀬戸内海を望む丘の上にあり、青い空と白い大地の景観は、イタリア・ギリシャ・スペインといった南欧の海沿いのそれのようです。あるいは氷で覆われた南極大陸の景観のようにも見えます。湿気が多い日本では、空の色がいまいち鮮やかなブルーにならないのは残念ですが、爽やかさに癒される空間です。強い陽射しが白い大理石に反射してとても眩しく、生まれて初めてサングラスがほしい、と思いました。

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2006.09.23

12-3 横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市)

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画像を見ただけでは、ここがいったいどういう場所なのか、見当がつかないかもしれませんね。緩やかな起伏のあるボードウォークが砂丘のように果てしなく続いています。足下に配置された銀色の筒状の物体は、そして2本の柱で支えられた板は、いったい何のためにあるのでしょう? 空間全体が抽象芸術のように感じられます。
ここはその名の通り、横浜港に突き出した桟橋上に設けられた客船ターミナルです。建物の天井は複雑に折れ曲がった板状になっていて、ここはその屋上部分にあたり、巨大な広場として一般に開放されています。設計は国際コンペによって選ばれた外国人建築家によるものです。やはり日本人からはこういう大胆な発想は生まれないのでしょうか。あるいはそれを生かす土壌がないだけなのか・・・。
地上からの高さはそれほどありませんが、周囲に遮るものが全くないので、空がとても広く感じられます。もちろん港なので、海や船の景観も満喫できます。横浜の街も一望できる、私のお気に入りの場所の一つです。

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2006.09.21

12-2 ラ・チッタ・デラ(川崎市)

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2002年にオープンした、全国一の入場客数を誇るシネコンを核とした商業施設です。東京と横浜に挟まれていまいち影の薄い川崎にとって、いちばんのトレンド・スポットと言えるでしょう。来る28日には川崎駅西口に新たな商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」もオープンします。ここ数年川崎駅周辺には商業施設や音楽ホールなどが次々と開業し、地下街や駅ビル、百貨店が相次いでオープンした80年代後半以来の、第2の大変革期を迎えているように思います。
このラ・チッタ・デラは米国や日本で様々なショッピング・モールを手がけたジョン・ジャーディ氏の設計によるもので(2006年6月・6-2「ホートン・プラザ」も同様)、狭い路地が螺旋状のスロープとなって上層部へ導かれていく全体構成が個性的です。イタリアの山岳都市をモチーフにしたデザインだそうですが、単なるコピーに留まらず、本物を超えた魅力的なオリジナルを作り上げているように思います。
ここの建物は、まるで小さな家が街並みを構成しているかのように細かく分節化され、手前は低く、奥に行くほど高く、いちばん高い所にはチャペルが配置されています。壁の色は上へ行くほど褪せていて、空に向かってフェード・アウトしていくようです。そしてこのように、デッキの上など高い所からも魅力的に見えるようにデザインされています。
高密な都市環境の中に立地しているので、智恵子が言うところの「ほんとうの空」はここにはないかもしれませんが、ビルで切り取られた都会の空にしては、なかなか楽しい風景だとは思いませんか。

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2006.09.19

12-1 カサ・ミラ(スペイン・バルセロナ)

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このサイトではもうお馴染みのガウディによる集合住宅です。バルセロナの中心部の角地に立地し、波のように畝ったファサードがよく目立っています。ここは今も住宅として使われているのですが、一部はミュージアムとして公開されていて、写真のように屋上にも出ることができます。
カサ・ミラは屋上に至るまでガウディ・テイスト満載で、ケーキの上のホイップ・クリームのような形をした塔がいくつも林立し、起伏の激しい屋上を階段で昇ったり降ったりしながら巡れるようになっています。
私は子どもの頃、雲の上に乗れたらどんなに気分がいいだろう、などという夢を抱いていたことがありました。ガウディのおかげで、そんな夢を、少し叶えることができたように思いました。

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2006.09.18

12「空を感じる風景」

「色即是空」というわけで、「色」の次は「空」がテーマです。
私は、丘の上や建物の屋上に出るのが大好きです。そこから街を眺めるのもいいですが、周囲に遮るものが何もないという開放感もたまりません。そこはまさに空(くう)と接する場所です。
「天高く、馬肥ゆる秋」も近づいてきました。今回は、その雄大さに心を洗われるような、「空を感じる風景」をご紹介していきたいと思います。

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2006.09.16

11-8 耕三寺博物館(広島県尾道市)

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くっきりとしたロイヤル・ブルーやゴールドといった派手な色づかいからは信じられないかもしれませんが、国内の、一応お寺です。「西の日光」なんて呼ばれているそうです。この中庭を見た時、その華やかさから私は一瞬スペイン・アルハンブラ宮殿の「ライオンの中庭」を思い浮かべてしまいました(実物は見られなかったのですが)。
場所は、瀬戸内海に浮かぶ広島県生口島です。瀬戸内しまなみ海道の開通で、本土からは地続き感覚で行けるようになりました。この耕三寺博物館は、耕三和上という人が、1936年から30年もの月日を費やし、宇治平等院など全国の由緒ある仏閣や寺院の様式を復元し、華やかな独自の世界を完成させたものです。母の菩提を追悼するために造られたということで、寺院として由緒があるかどうか、というのはちょっと疑問です。名称からして「寺」の後に「博物館」とついていますし、入場料も取られます(1200円)。
というわけで、寺院としてはちょっとキッチュな趣味で落ち着かないのですが、「仏教をテーマにしたテーマパーク」と割り切れば、建築やランドスケープが見事で、見どころも多く結構楽しめます。行ったことはありませんが、香港の「タイガー・バーム・ガーデン」はこんな感じなのでしょうか?

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2006.09.14

11-7 首里城公園(沖縄県那覇市)

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あまたある日本国内の城の中で、私がダントツでいちばん好きな城、と言えるかもしれません。理由は・・・モノクロじゃないから(笑)。カラーなので、見ていて楽しい気分になる城です。これだけの建造物を復元させるには、本土以上のエネルギーが必要だったんじゃないかと思いますが、よくぞここまでやってくれた、という感じです。こういう税金の使い方は大歓迎です。
ご覧の通り、広場の舗装が赤とグレーの縞模様になっています。なんでこんな派手なデザインを後から付け加えたんだろう、と思っていたのですが、もともとあったものを復元したのだそうです。それもちゃんと意味があって、儀式を行う際に整列するための目安になっていたのだそうです。なるほど!と感心してしまいました。

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2006.09.12

11-6 チャイナ・タウン(米国・サンフランシスコ)

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世界的に有名な、サンフランシスコのチャイナ・タウンで、どちらかというとよそいきの顔を持つ、グラント・アヴェニューの画像です。中国風の建物や、街灯のデザイン、漢字の看板などが米国という西洋文化圏の中にありながらエキゾティックで、ダウンタウンの中でも一際異彩を放っているエリアです。
中国のカラーというと、赤と黄色が妙に目立っているように思います(国旗にも使われている色ですが)。使える色は無限にあるのに、文化によって色の使い方、組み合わせ方が違ってくるのは面白いな、と思います。たとえて言うなら、同じ音楽でも、西洋の音階と沖縄音楽の音階が異なっているように・・・。

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2006.09.10

11-5 フィッシャーマンズ・ワーフ(米国・モントレー)

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このフィッシャーマンズ・ワーフは、カリフォルニア州北部・モントレー(2006年7月・8-7参照)の観光の目玉の一つで、海に突き出た桟橋の上に、シーフード・レストランや屋台が建ち並んでいます。昔ながらのこぢんまりとした建物はカラフルに彩られています。
前回までどちらかというと温暖な地の事例を取り上げてきましたが、それらと違ってやや涼しいこの地の街並みの色づかいは、同じような色相(赤、緑、黄色、水色といった色の種類)を使っていても、どちらかというと濃く、深く、キリリと引き締まった力強い印象を与えるトーンで、北欧のようにちょっと北国っぽい感じがするのが不思議です。

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2006.09.08

11-4 アヴェニーダ・レヴォルシオン(メキシコ・ティファーナ)

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ティファーナは、米国との国境沿いに位置する都市で、米国側の都市サンディエゴのダウンタウンからは、トロリーで約45分。気軽に国境を越えてメキシコの雰囲気が楽しめます。
この都市の最大の存在意義は、米国との国境沿いにあるということで、特にこのメイン・ストリート「アヴェニーダ・レボルシオン」沿いには、米国からやって来た観光客向けの土産物屋が多く建ち並び、店員の呼び込みもかなり熱心です。こちらを日本人と見ると、「ヘイ、トモダチ、ミルダケ、タダ」と話しかけてきます。ここでは英語も米ドルも普通に使えます。
ティファーナの街並みは、蛍光色っぽくて、ちょっと下品なくらい陽気で楽しい色づかいと言えます。それに比べると、国境の北側にあるサンディエゴの街並みは、同じカラフルでも、もうちょっと洗練された、おとなしいカラフルさのような気がします。

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2006.09.06

11-3 ヴェニスの街並み(米国カリフォルニア州)

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前回からのヴェニス(ヴェネツイアの英語読み)つながりで、今回は新大陸のヴェニスです。
ヴェニスは歩いていける距離にある北隣のサンタモニカなどとともに、ロサンゼルス都市圏の中でも「ビーチ・シティーズ」と呼ばれる海沿いの街です。この名前は、あるイタリア人実業家が故郷のヴェネツィアにちなんで、運河を張り巡らせた住宅地として開発しようとしたことに由来しています。現在でもその名残としていくつかの運河を見かけることができ、その周辺は長崎のハウステンボスの別荘地のような景観になっています。
ところで、現代のヴェニスは、かなりアヴァンギャルドな街です。海沿いにはアーティスト達がスタジオを兼ねた家を好んで構えるとともに、「オーシャン・フロント・ウォーク」と呼ばれる海岸通りには、小汚い安宿や、タトゥーやピアスを入れる店、中古レコードショップ、Tシャツの店、といったB級かつ妖しげなラインナップの店が軒を連ね、ストリート・パフォーマンスも多く見られます。東京で言えば裏原宿のような感じなのでしょうか。街の至る所で画像のような大胆な、サイケデリックな(?)色づかいの壁画が見られることからもなんとなくそんな雰囲気が感じられることと思います。
ちょっと猥雑で危険かもしれませんが活気があって楽しく、しかもそれがビーチ沿いという健康的なロケーションにあることがまた魅力的な街です。

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2006.09.04

11-2 ムラノ島の街並み(イタリア・ヴェネツィア)

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前回のピランから100kmほど西に進み、今回はイタリア・ヴェネツィアからお届けします。
ヴェネツィアの本島という「都心」から、ヴァポレット(水上バス)に乗って20分ほどの「郊外」に位置するのが、ヴェネツィアン・グラスで知られるムラノ島です。建物の大きさも、島じゅうに張り巡らされた運河の幅も、本島をそのまま縮小したようなイメージです。訪れる観光客もそれほど多くなく、本島の喧噪から離れた、静かな南国(緯度は北海道と同じですが)の小島といった風情が漂っています。その南国の強い陽射しや、鮮やかな空や海の色に、赤や白の派手な建物の壁の色がよく映えていると思います。

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2006.09.02

11-1 タルティーニ広場(スロヴェニア・ピラン)

111まずは、日本ではあまり馴染みがないと思われるスロヴェニアという国の説明から。
1991年に、旧ユーゴスラヴィアから独立を果たした比較的新しい国で、西はイタリア、北はオーストリアと国境を接しています。経済的には優等生と言え、EU新規加盟国の先陣を切ってまもなくユーロ導入を果たそうとしています。
このピランという街はアドリア海に面した小さな港町で、イタリアからわずか数十kmとうこともありその影響を大きく受けています。街では英語の他にイタリア語がよく通じ、通りにはスロヴェニア語とともにイタリア語の名も付けられサインに併記されています。
そう考えると、塔のデザインや、この広場の周りのこの明るくカラフルな街並みもイタリアそのもののように見えてきます、旧社会主義圏という暗いイメージ(偏見でしょうか?)はまったく感じられません。建物の内部のようにツルツルピカピカの大理石で舗装されたこの広場では子ども達がサッカーをして遊んでいました。そんな光景も含めてやはりどこかイタリア的です。

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2006.09.01

11「色とりどりの風景」

私は、身の回りの環境に様々な色があふれている方がハッピーな気分になれる、と思ってしまう人間です。そんなわけで、水墨画のようなモノトーンの色彩にまとまった日本の伝統的な街並みより、色鮮やかな海外の街並みの方にどうしても心惹かれてしまう傾向があります(これって"mikihouse"の洋服を喜んで着たがる乳幼児と同じレベルなんでしょうか・・・)。もちろん日本の気候風土に合う色、合わない色というのはあるんだと思いますが・・・。
今回は、気分が楽しくなるような、そんな彩り豊かな街の風景をお届けしたいと思います。このシリーズでは、「その先のヨーロッパへ」そして「その先のアメリカへ」、ほんのちょっと足を伸ばそうと思っています。

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