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2007年3月

2007.03.30

24-5 ハイデルベルク大学(ドイツ)

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特に深い理由もなく、ヨーロッパの事例もあった方がいいかな、と思ったもので(笑)、この画像を取り上げてみました。
古くからの大学都市として知られるハイデルベルクには、旧市街の中心の、まち中に大学の校舎が建物として存在していますが、この画像は中心からやや外れた、アメリカの大学のような広大なキャンパスを構成している場所のものです。
正面の、ヨーロッパの古い都市に似つかわしくない、コンクリート造の幾何学形態で、赤や黄色の日よけがカラフルな建物は、ドイツで「メンザ」と呼ばれる学生食堂で、昼時とあって池の広がる建物の前は大勢の学生で賑わっています。「メンザ」は安くて、誰でも気軽に利用できると聞いていたので、そこで食べるのを楽しみにしていたのですが、チケットの買い方がちょっと難しそうに感じたので、残念ながら断念してしまいました。

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2007.03.28

24-4 中央大学多摩キャンパス(東京都八王子市)

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東京郊外の多摩丘陵上に展開される広大なキャンパスの風景は、極端に言えばたったの4色で構成されています。空の青、山の緑、そしてネットワークがキャンパス中に張り巡らされたペデストリアン(歩行者)・デッキの舗装の赤、そして巨大な校舎群の白です。全ての建物は開口部が少なく、飾り気のかけらもないほぼ同じ外観で、中大のシンボルカラーである白で統一されています。だだっ広い空間があまりにもシンプルにデザインされているので、距離の感覚、大きさの感覚が狂い、人間の姿がやたらとちっぽけに見えてきます。
このキャンパスが計画された70年代には、こうしたデザインは明るい未来を象徴する、最先端のものだったのかもしれませんが、ちょっと人間を疎外している感じがして、「人にやさしく」なんて言葉が流行り始めた時代の目線で見ると、古臭く、時代遅れな感じがしてしまいます。事実、90年代になって新たに建てられた校舎は白の呪縛から逃れ、外壁が少し柔らかい感じのするベージュ色に塗られています。
ちょっと悪く書きすぎた感じもしますが(笑)、丘の上にあって眺めが良く、空の広さを感じられる点は、魅力的なキャンパスだと思います。桜もきれいですし。

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2007.03.26

24-3 沖縄県立芸術大学(那覇市)

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首里城公園に隣接するこのキャンパスの建物群は、城の景観との調和を考慮して、オレンジ色の瓦の勾配屋根で統一されています。バルコニーの壁には、「花レンガ」と呼ばれる、沖縄特有の穴の開いたブロックが用いられるなど地域性が表現されています。南国の爽やかな色をした空や木々の中に、細かく分節化された屋根並みが連なる、明るく親しみやすい景観となっています。
(画像はクリックすると拡大します)
ただ、最も手前の建物の壁に赤い字で「食堂」と大書されているのは、ちょっとセンスがない感じがして、いただけないですね。もっと別の表現方法はなかったのでしょうか。あるいは、わざわざ壁に大きく書く必要も、果たしてあるのかな?と思うのですが・・・。

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2007.03.23

24-2 一橋大学国立キャンパス(東京都)

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キャンパスの象徴である、国の登録文化財「兼松講堂」を、やや引きの構図で撮ったものです。この国立キャンパスは、武蔵野の松林という和風の植生の中に、ヨーロッパの伝統的なロマネスク様式の石造りの建物が点在する、和洋折衷ながら極めてしっくりと落ち着いた庭園のような景観を有しています。
キャンパスを中心に計画的に造られた国立の街には特に公園が設けられていませんが、画像から窺えるように(クリックすると拡大します)このキャンパス(および「大学通り」)は、散策やピクニックなど市民の憩いの場として使われていて、十分に公園の役割を果たしています。
ところで、このキャンパスは、夏場より秋や冬に訪れた方が美しく見えるように、私には感じられます。アースカラーで統一された建物群には、生い茂る濃い緑よりも、秋冬の淡い陽射しや、色づく葉、枯れて枝だけになった木々の風景の方が調和するのでしょうか。

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2007.03.20

24-1 UCLA(米国・ロサンゼルス)

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UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)は、青々とよく手入れされた芝生の中に、赤茶色とベージュで統一されたレンガ造りの施設群が点在する、美しいキャンパスです。カリフォルニアの夕陽の、黄金色の光に照らされたこの「ロイス・ホール」は、パリのノートルダム寺院のような2つの塔を持つ荘厳な建物です。
このショットは、私が何気なく撮って、自分でも気に入っているものですが、あるパンフレットで、UCLAを紹介する画像として、これとまったく同じような写真を見たことがあります。つまり、この建物はUCLAを象徴するような施設なのでしょう。そして、この建物はこのアングルが最も美しく見えるのでしょう。つまり、私がUCLAを取り上げる上で、この角度から撮影したこの建物をチョイスしたということは、極めて正しい選択だったと言えるのでしょう!(ちょっと自画自賛が過ぎるでしょうか?)

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2007.03.19

#24「キャンパスの風景」

多様な権利関係が複雑に絡み合う、都市という空間を理想通りに計画するのは、困難というより不可能に近いものがあります。
その点、地権者が単一でコントロール可能な、広い敷地に多様な機能を持つ施設を配置する、大学のキャンパスの計画という行為は、擬似的に理想の都市計画を実現するようなものなのではないでしょうか。キャンパスの中には「理想都市」、あるいはある種の「楽園」とでも呼びたくなるような、秩序だった美しい空間が実現されたものも多く見られるように思います。
卒業式シーズンということもあり、今回のシリーズでは、大学のキャンパスの美しい風景を取り上げようと思います。

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2007.03.16

23-7 アメリカンビレッジの夕暮れ(沖縄県北谷町)

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アメリカンビレッジは、沖縄本島西海岸沿いの北谷町にある、商業施設やアミューズメント施設が集積した、若者等に人気のスポットです。まあ、私の印象では、「アメリカンビレッジ」と一つの名前で呼ばれている割には、単に一箇所に店が集まっているというだけで、特に空間的に一体性・連続性があるように思えず、個性的な整備がなされた地区でもないので、景観的には面白くないな、という感じだったのですが・・・。
それはともかく、「アメリカン」という名前だけあって(もともと米国の影響を大きく受けている沖縄という土地柄ですが)、この画像からは、華やかな店のネオンサインや植えられた背の高いパームツリー等に、アメリカ西海岸っぽい雰囲気が感じられます(ここも沖縄の「西海岸」ですが)。まるで夕暮れ時のカリフォルニアを描いたポップ・アートに出てきそうな風景だと思いませんか?

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2007.03.14

23-6 ヴェニス・ビーチの夕暮れ(米国カリフォルニア州)

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米国を旅行した最終日に見たこの夕暮れの空のことを、私はとてもよく覚えています。
その日、空は一面分厚く垂れ込めた雲に覆われ、朝からずっと曇っていたのですが、夕方になってこの日初めて、はるか遠く西の太平洋の沖の海上の雲の切れ目から、ほんの5分ほどだけ太陽が現れました。太陽はすぐにまた海上にかかった別の雲の塊の中へと沈んでしまったのですが、今度は上空の雲を下から照らし始めたのです。すると空は画像のような、この世のものとは思えないような色に染まりはじめました。
それまでグレー一色にしか見えなかった分厚い雲は、実はその表面に深い陰影を持っていて、それが強い光に照らされると、ピンクとブルー、あるいはオレンジとパープルの色水に浸した和紙のような、えもいわれぬ美しい模様を描き出すのです。その妖しい美しさといったら、天変地異の前触れかと疑いたくなるほどでした。私は今まで、こんな「本物っぽく造られた嘘っぽい夕暮れの空」を、ラスヴェガスの「ザ・フォーラム・ショップス」や東京・臨海副都心の「ヴィーナス・フォート」のような屋内型ショッピング・モールの天井でしか見たことがなく、こんな空が実際にあるとは思ってもみませんでした。海辺を歩いていた誰もが立ち止まり、海沿いの建物内にいる人さえ窓際に出て、しばらくその夕暮れの風景に見とれていたのが印象的でした。
この夕暮れの空は、カリフォルニアという土地が旅の最後に私にくれた素敵なプレゼントのように感じました。私の感動が、画像とテキストでちゃんと伝わっているとよいのですが・・・。

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2007.03.12

23-5 臨海副都心の夕暮れ(東京都)

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明石海峡大橋の次は、レインボー・ブリッジの画像です。
雲が柔らかなパステルカラーに彩られた夕暮れ時の空に、巨大なタバコを立てたような円筒形の照明の、ほのかな光の列で造られた軸線が洗練された風景です。お台場の水域にはこの時刻になると多くの屋形船が集まってきて、周囲の現代的なウォーターフロントの空間と日本の伝統的なデザインの船の群れの風景のコントラストが面白く、美しいです。
ところで、臨海副都心の「ウェスト・プロムナード」と呼ばれるこの歩行者空間の、延長線上正面には、エッフェル塔のコピーと言われる東京タワーが聳えています(画像はクリックすると拡大します)。そして後ろの正面には、巨大な凱旋門のような形状をしたテレコム・センターが鎮座しています。そしてこの2つの建物を結ぶ壮大な軸線上を、レインボー・ブリッジが斜めに横切っています。巨大な建造物と軸線で構成されるこの臨海副都心の都市構造は、なんだかパリを真似しているようでちょっと笑ってしまいます。実際には、遠く離れた2つの建物の間を電波が通るため、幅の広い歩行者空間としてスペースを空けてあるらしいですが・・・。

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2007.03.09

23-4 明石海峡の夕暮れ(神戸市)

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めずらしく(というか初めて)、兵庫県からお届けします。
この画像は、明石海峡大橋のたもとに整備された海岸の公園「アジュール舞子」から、明石海峡に落ちる夕陽を撮ったものです。三重県・二見浦に夫婦岩という、注連縄で結ばれた二つの岩の間に朝日が昇る観光地があるようですが、そんな神々しささえ感じるような風景です。
この辺は海に沈む夕陽を眺める名所として知られているのでしょうか。この隣に位置する海沿いのショッピング・モール「マリンピア神戸」では、一列に並んだベンチが全て夕陽の沈む方角に向いているのが印象的でした。私がふだん暮らしている首都圏では、夕陽が海に沈むところはなかなか見る機会がないので、ちょっとうらやましく感じます。

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2007.03.07

23-3 セーヌ河畔の夕暮れ(フランス・パリ)

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パリの風景には、やはり言葉では説明できない美しさがあるように思います。神様がパリにだけ特別な魔法をかけているような、そんな気がします。
この夕暮れ時の画像では、空に靄がかかっているため、太陽の放つ光が放射状に広がっている様子が目に見えています(この現象を「天使の梯子」というらしいです)。セーヌ川の水面は光が反射して、金箔のようにキラキラしています。水上を進む船や、橋、そして高さの揃った街並みのスカイラインと、そこから飛び抜けて背の高いエッフェル塔が、シルエットとなって全体の中で美しく調和しています。やはりこの風景の美しさは、人間の力で造ろうとして造れるものではないような気がします。

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2007.03.05

23-2 スターンズ・ワーフの夕暮れ(米国・サンタバーバラ)

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スターンズ・ワーフは、サンタバーバラのメイン・ストリート、「ステート・ストリート」の延長線上を海へと伸びるピアです。路面がガタガタしているボードウォークや、ピア上に建つ、こぢんまりとしたトラディショナルな民家のような土産物店、街灯を繋ぐ架空線等がヒューマンで手作りな印象を与えます。海に向かってやや明らんでいく、空の中間色のグラデーションがとても柔和な風景です。

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2007.03.02

23-1 小樽港マリーナの夕暮れ(北海道)

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ウイングベイ小樽(旧マイカル小樽)の観覧車に乗って上から撮った画像です。
海は日本海ですが、防波堤で囲われた小樽港の内側は波もなく、穏やかな水面が広がっています。港湾の様々な施設もスケールが大きく、雄大な港の風景を夕暮れ時の淡い光が包んでいます。

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2007.03.01

#23「夕暮れの風景」

風景というものは、季節によって、時刻によって、あるいは天候によって、常に変化します。つまり人間がどんな意図を持って都市空間というハードを造り上げようが、それがどう見えるかは自然次第というわけで、やはり自然の偉大さにはかなわないのでしょう。
そして、一日の中で最も風景が美しく見える時間帯は、もしかしたら夕暮れ時なのかもしれません。街が横から強い光で照らされて、オレンジ一色に染まるからという物理的な説明もできますが、あるいは一日が終わっていくという名残惜しさ、別れの切なさ、寂しさという、それを見る人間の心の方に、美しいと感じる理由があるのかもしれません。
ようやく日が長くなってきたところで、これまで私の印象に残った、各地の夕暮れの風景をお届けしていきたいと思います。

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