49-4 淡路夢舞台(兵庫県淡路市)
2000年に開催された国際園芸・造園博「ジャパンフローラ2000」の会場で、かつて土砂を採取した跡地である眺めのよい丘の斜面は、「百段苑」と呼ばれる画像のような花壇に生まれ変わり、カラフルな花によって地形が極めて直線的にデザインされています。
私がこの場所を訪れた時に思ったのは、なんだか「遺跡」にとてもふさわしいロケーション(そんなものあるのか?)、ふさわしい造形だな、ということです。もし現在の人類の文明が滅び、長い時間を経て遺跡となったこの場所を、新たに別の文明が発見したら、この構造物を何のために造られたと思うだろう? 軍事施設? 宗教施設? 集合住宅? 工場? ・・・そんな妄想をしばらく楽しんでいました。
妄想の答えは・・・用途があるようでない施設で、敢えて言えば建築的な公園なのでしょうか? あるいはこれじたいが巨大なアート? ・・・建築というのは本来何かの用途に供するために造られるものだと思うのですが、世界的に著名な建築家である安藤忠雄氏の設計によるこの建築は、純粋にその造形を観賞するため、つまり建築することそのものが目的の施設のように感じました。後世の人がちゃんとそこまで読み取ってくれるでしょうか。
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