67-7 連邦政府センター前の「フラミンゴ」(米国・シカゴ)
ロサンゼルスに抜かれるまで、米国第2の大都市だったシカゴのダウンタウンには超高層ビルが林立していて、ニューヨークのマンハッタンを少しだけ小さくしたような高密な雰囲気が味わえます。それぞれの高層ビルの足元には広場があって、個性豊かなパブリック・アートが設けられているので、それらを観賞して巡り歩くのも、シカゴ観光の楽しみの一つと言えます。
この画面の背景となっている2つの黒いビルは、20世紀3大建築家の一人、ミース・ファン・デル・ローエによる、モダニズム建築の傑作と言われている「連邦政府センター」です。”Less is more”(より少ないことは、より豊かなこと)というのが彼の主義らしいのですが、正直私には、この何の面白みもない単純な黒い箱のどこがいいんだろう?としか思えませんでした。どちらかというとミースのこの標語を皮肉って批判した、”Less is bore”(より少ないことは、退屈だ)という表現の方に共感を覚えます。
ただ、この巨大で単調な黒い壁を背景にすると、その前の広場に置かれた、この大胆に放物線を描く鮮やかな赤い色のアート「フラミンゴ」が、逆にとても活き活きと躍動的に見えてきます。この対比は素晴らしいですね。「黒と赤のエクスタシー」と言ったところでしょうか。(←ええ、そうです。古い映画のキャッチ・コピーをパクリましたが、何か?)
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