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2012年10月

2012.10.23

78-12 旧観自在王院庭園(岩手県平泉町)

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前回まで(78-10,11)取り上げた毛越寺に隣接した広大な寺院跡で、現在は史跡公園となっています。

ここにも毛越寺と同様、「舞鶴が池」と呼ばれる広々とした池があって、緩やかなカーヴを描く水際線と池を取り囲む芝生と木々で構成された、枯葉舞う秋の英国式庭園のような穏やかな風景に心が癒されます・・・英国式庭園の何たるかも知らずに書いてますが・・・(笑)。

そしてこの観光名所のさらに素晴らしいところは、平泉の市街地の中に溶け込むように、柵などで囲われる事なくどこからでも入れる無料の公園であるという点です。にもかかわらず、観光客で大混雑ということもなかったので、静かな風景の中でゆったりとした時間を過ごす事ができました。

12回に渡ってお送りしてきたシリーズ(仙台・平泉の風景)は今回で終了です。アクセスいただき、どうもありがとうございました。

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2012.10.21

78-11 毛越寺の遣水(岩手県平泉町)

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私が毛越寺で撮った画像の中で、最も紅葉が鮮やかだったのが、前回(78-10)取り上げた「浄土庭園」の中のこの場所です。「遣水(やりみず)」とは、池(大泉が池)に山水を取り入れるための水路なのですが、平安時代に書かれた日本最古の庭園書「作庭記」に沿って作られたという、水底に玉石を敷き詰めたこの水路の蛇行の具合が、何とも言えず美しいなと思いました。

ところでこの場所では、毎年5月第4日曜日に「曲水の宴(ごくすいのえん)」と呼ばれるイヴェントが行われるらしいのですが、その画像を見ると、庭とそれを取り囲む木々の爽やかな緑の風景の中に赤い傘をいくつも並べて、平安時代の色とりどりの装束をまとった男女が和歌を詠むという、この紅葉の季節とは全く違った彩りの美しさが味わえるようで、是非この季節の風景も見に行きたいな、と思わされました。

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2012.10.19

78-10 毛越寺(岩手県平泉町)

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中尊寺と並ぶ、平泉観光のもう一つの目玉が、この毛越寺(もうつうじ)です。「大泉が池」という、その名のとおりのこの広々とした池に沿って「浄土庭園」を一周すると、水と緑の移り変わって行く景色が楽しめます。特に私が訪れたのは紅葉が美しい季節でしたので・・・。

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2012.10.17

78-9 中尊寺金色堂・・・(岩手県平泉町)

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「中尊寺金色堂」で画像検索をかけてみると、やたらとこのアングルの似たような画像ばかりが出てきます。この鉄筋コンクリート造の地味な建物のどこが「金色」なんだろう?という疑問が自然と湧いてくるのではないかと思いますが・・・。

実はこの建物は「金色堂『覆堂(おおいどう)』」と呼ばれ、「金色堂」はその名のとおりこの建物の中に覆われ、ガラスケースに納められて外気と遮断された状態で鎮座する、一辺たった5.5mのちっぽけな仏堂に過ぎないのです。こんな物が「黄金の国・ジパング」の伝説の基になったとは・・・。そして「覆堂」内部は一般的には写真撮影禁止となっているので、このような外観のつまらない画像ばかりがネット上にアップされ、誰もがここで記念撮影をせざるを得ないというわけです。まぁ、今回の私の画像にアドヴァンテージがあるとすれば、紅葉が綺麗に撮れていることくらいでしょうか・・・。

確かに、歴史的に大きな価値のある繊細な芸術作品を風雨に晒しておくわけにはいかないという事情は理解できますが、世界遺産の目玉というべき「建造物」をわざわざ見に行ったら、それが単なる博物館の中の「展示品」の一つのようにしか扱われていない、という事実にはがっかりしてしまいます。京都の金閣寺のような感動的な風景は、ここにはありませんでした。それがどのくらいつまらない物なのかということは十分確認できたので、また中尊寺を訪れる機会があったとしても、私はもう、わざわざ入場料を払ってまで金色堂を見ることはないと思います・・・。

ちょっと記事が辛口すぎましたかね(笑)。だったらこのサイトでわざわざ取り上げる必要はなかったのかもしれませんが。

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2012.10.15

78-8 中尊寺境内(岩手県平泉町)

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中尊寺のどういった点が評価されて国の特別史跡に指定され、世界文化遺産に登録されているのか、歴史や美術といった方面に疎い私には、正直よくわかりません。それでも境内の入口から、最も奥に位置する「金色堂」まで続く長い、長い参道を登っていくと次々に移り変わっていく風景は、とても楽しめるものでした。見事な杉の巨木が両側に並ぶ「月見坂」、沿道に点在する大小様々なお堂の建築、高台から北上川と平野の雄大な景色を見渡せる「東物見」、等・・・。

ただ、私が「中尊寺に来た甲斐があった」と思えた最大の理由は、国宝とか世界文化遺産とはあまり関係なく、何より訪れたのがたまたま紅葉の時期で、その風景がとても素晴らしかった、ということです。北国の紅葉は、ほんとうに燃え立つような鮮やかさで、木々に囲まれた境内の参道を歩いていると、視界のほとんどが極彩色で埋め尽くされた夢のような感覚が味わえます。

というわけで、中尊寺の画像として、いちばん紅葉が綺麗に映っていた、この境内の参道のショットをご紹介する事にしました。

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2012.10.13

78-7 JR平泉駅前(岩手県)

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シリーズの後半は、岩手県・平泉よりお送りいたします。

2011年という年は平泉の街が大きく変わる転機だったようで、同年の世界遺産リストへの登録に間に合わせるかのように、街の玄関口である平泉駅と重要な観光資源の一つである毛越寺(もうつうじ)を直結する通称「毛越寺通り」では街路景観整備が行われ、電線のないすっきりとした空が実現し、美しい街路樹が植えられ、沿道には和のテイストを感じさせる意匠で統一された建築物が建ち並ぶようになりました。

さらに、街の玄関口となる駅についても、201111月終了となる改修工事が行われました(この画像は、完成間もない頃の撮影となります)。もともとが、屋根に平安朝様式を取り入れたものとして、「東北の駅百選」に選定されたほど評価の高い駅舎だったようですが、その水平な広がりを感じさせるような屋根の勾配の緩さはそのままに、外壁が落ち着きを感じさせる焦げ茶色に塗り替えられました。

私は改装前の駅舎を実際に見た事はありませんが、今の駅舎の外観は、最初からこのようにデザインして新築されたのかと思うくらい、とても魅力的だな、と思いました。何だか、羽振りのいい地方の老舗和菓子店が改築した本店、といった感じで。駅名表示板に使われているフォントも、そのおどろおどろしさが歴史を感じさせてくれますし(誉めてます! そう聞こえないかもしれませんが・・・)。ただ、駅前広場の中央に建つ「毛越寺」と記された塔が大きすぎてちょっと邪魔ですね(まぁ、画面に入らないように撮ればよかったというだけの話ですが)。

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2012.10.11

78-6 タウンセンター(仙台市・泉パークタウン)

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前回(78-5)に引き続き、泉パークタウンの風景をお届けいたします。

ここは文字通りニュータウンの中心と位置づけられた地区で、画像右手奥の高い建物が「仙台ロイヤルパークホテル」、右手手前の賑やかな建物が「仙台泉プレミアム・アウトレット」、左手の建物が食品スーパーや約80の衣料品店・飲食店で構成される商業施設「泉パークタウン タピオ」です。

これら3つの施設の外観はいずれも、イタリアの教会建築を思わせるような淡いベージュの色調と、グレーのとんがり屋根の鐘楼状の塔を有しており(イタリアの教会建築のことなど何も知らないくせに語っておりますが・・・)、タウンセンターとしての一体性を感じさせる景観が創出されています。1995年に開業した仙台有数の高級ホテルの外観デザインが地区のイメージを先導する役割を果たし、2008年に開業した2つの商業施設がそれに倣った、というところでしょうか。

それにしても、1974年に入居が開始されたという泉パークタウンのセンター地区に2008年まで商業施設が存在せず、建っているのは住民の日常生活とはあまり関係のなさそうな高級ホテルのみだったという状況はちょっと異常な気がします。それだけ開発のペースが遅れていたということなのでしょうが、住民の方々は長年、日々の買い物などに随分と不便を強いられていたのではないでしょうか・・・。

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2012.10.09

78-5 メインストリート(仙台市・泉パークタウン)

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泉パークタウンは、仙台市泉区の丘陵地帯に三菱地所グループが開発した、民間によるものとしては国内最大規模のニュータウンです。「都市景観100選」を受賞するなど、「スリーダイヤ」のブランドに賭けて、地価の高い首都圏では実現できないような、世界基準の(?)贅沢な都市空間形成を目指しているかのように見えます。画像左側に映っている道路は、泉パークタウンの中央部を南北に貫き、仙台都市圏北部と仙台市都心部を結ぶ幹線道路である「北四番丁大衡線」で、この街の「メインストリート」と位置づけられています。

車社会という地域性を反映してか、この「メインストリート」は、高木が余裕を持って植えられた中央分離帯を挟んで、車が猛スピードで通過する両側6車線の車道と、ゆったりとした歩道で構成され、そしてさらにその外側には緩やかな法面を利用した緑地帯が設けられ、全体的にダイナミックな景観が形成されています。そのスケール感は、車で通り抜ける分には爽快でしょうが、沿道にウィンドウ・ショッピングを楽しめるような商店街がある訳でもなく、景色に大きな移り変わりもないので、歩行者がブラブラと散策を楽しむには、ちょっと気疲れしてしまいます。ただ、「フェアリー・フォレスト」(妖精の森)と名づけられ、冬季にはイルミネーションなども施されるらしい緑地帯の風景は庭園のように美しいので、ジョギングしたり、犬を散歩させたりするには楽しいのかもしれませんね。広幅員の幹線道路とそれに沿った線状の公園が貫く高級住宅地、という空間構成は、なんだかビヴァリーヒルズのサンタモニカ・ブールヴァードを連想させます。

ところで、敢えて夜景の画像を載せている理由は…特にありません。ただ単にここを訪れるのが遅い時刻になってしまったというだけで(苦笑)。

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2012.10.07

78-4 せんだいメディアテーク(仙台市)

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前回(78-3)取り上げた定禅寺通に面して立つ複合文化施設です。

その仙台市民の文化・芸術活動の中心としての機能もさることながら、建築家・伊東豊雄氏(※)の代表作として世界的にも有名なこの建築は、地下2階・地上7階の空間のすべてが6枚の床(プレート)と、揺れる海草のような形状をした13本の「チューブ」と呼ばれる、不規則に配置された鉄骨独立シャフトのみの単純な構造によって造られている点が極めて特徴的…らしいです。

「チューブ」とは、通常のラーメン構造ではできるだけ等間隔に建てられる四角い柱を、スパイラルを描くたくさんの細い鉄柱に分解することで「すけすけの柱の内部」を作り出したもので、これらは床を貫通し、設備系統、エレベータや階段、屋上からの採光や通風といった役割を持った、内部が見える縦方向のコアとして機能している…ようです(ちょっと専門用語が多すぎて難しいでしょうか? 私自身、ちゃんと理解できているかどうか自信がないのですが…。)

全面ガラス張りの外壁はこの建物自身の存在感を消して、ケヤキ並木の中に埋もれているかのような印象を持たせます。そしてケヤキの幹や枝の姿にも似た、「チューブ」の白く細い鉄骨は、ケヤキ並木の空間が建物の内部にまで続いているかのような錯覚さえ起こさせます。定禅寺通の環境と調和し、その魅力をさらに増幅させているという点が、実に見事な建築なのではないかと感じます。

※関連バックナンバー 41-7「ヴィヴォ・シティ」

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2012.10.05

78-3 定禅寺通(仙台市)

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「じょうぜんじどおり」と読みます。「杜の都・仙台」のイメージを体現するかのように、ケヤキの大木が4列に植えられた、幅員12mの中央分離帯(定禅寺通緑地)を含む幅員46mの並木道です。その都市景観は仙台を代表する「顔」であるとともに、「SENDAI光のページェント」をはじめとする多くの都市イヴェントの舞台ともなっています。

空一面を枝と葉に覆われた中央分離帯上の遊歩道には、所々に彫刻が配置され、芸術的な香りが漂っています。そのあまりにも絵になる風景のせいで、人影のない土の遊歩道を歩いていると、なんだか自分が映画の主人公になったような、ある種の心地よい哀愁が味わえるような気がします…。

ただ、ちょっと微妙だな、と思うのがこの通りの立地と位置づけです。仙台の市街地の中心からは少し北に外れており、ケヤキの並木道という共通点を持つ東京の表参道のような、沿道に高級ブランド・ショップが建ち並ぶ洒落た繁華街という訳でもありません。宮城県庁や仙台市役所が近くにはありますが、通りには面していません。元々「定禅寺」の参道として整備されたらしいのですが、その寺自体、既になくなってしまっています。要するに、仙台のシンボルとなるような最も立派な景観を持つ並木道が、特別などこかとどこかを結んでいるというわけでもないこの通りである必然性が、私には感じられないように思うのです。

だからこそ行政は、近年になって「141ビル」や「せんだいメディアテーク」(次回取り上げる予定です)のような商業施設や文化施設をこの沿道に戦略的に集中立地させ、定禅寺通を仙台という都市における、文化・芸術の新しい中心軸として育てていこうとしているのかもしれません。

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2012.10.03

78-2 勾当台公園(仙台市)

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「公園」というより交差点の画像になってしまっていますが、道路の向こう側の色づいた木々が何層も重なっている辺りが、勾当台(こうとうだい)公園です。新緑の季節だったら単に緑一色の風景にしか見えないかもしれませんが、紅葉は自然を一段と魅力的に見せてくれていますね。それほど広くない園内には高低差があり(奥側が高い)、その地形を利用した滝噴水や階段が、まるでステージのある劇場のような空間を形づくっています。

この公園は仙台都心部では数少ない貴重なオープンスペースであり、宮城県庁(左側奥に見える高層ビル)や仙台市役所に隣接し、多くのイヴェントも開催されていることから、東京で言うと日比谷公園のような、仙台という街を象徴する広場的な都市空間となっているようです。

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2012.10.01

78-1 クリスロード(仙台市)

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人口100万人を有する国内有数の大都市・仙台では、アーケードを備えた6つの商店街が連続して中心市街地をT字状に貫いており、その総延長は1,500m以上にも及んでいます。

アーケード自体の形状が魅力的な商店街は他にもあったのですが、ここでは空間演出が最も華やかになされていた、仙台駅から見て2つ目の商店街「クリスロード」のアーケードを取り上げてみました。仙台の街は東京よりも一足先にクリスマス・モードに突入していたように感じられました。冬の訪れが早い北国ならではの事情なのでしょうか。

空中に吊り下がっている後ろ向きの巨大な人形は、サンタクロースの格好をした「仙台四郎」です。彼は江戸時代末から明治時代に仙台に実在していた人物で、彼が訪れる店は繁盛するとされ、没後は商売繁盛の福の神として祀られているという、クリスロードのシンボルです。知能障害のため話す事はできなかったが、子供が好きで、いつもニコニコと機嫌よく笑っていたという、万人に愛されるキャラクターを持った彼のような人物に、実際に会ってみたかったなぁ、と個人的には思います。

ところでよくよく考えてみれば、銀座をはじめ、日本橋、渋谷、新宿、池袋、上野等、東京都心の繁華街には(あるいは横浜の都心部にも)どうしてアーケードのある商店街がないのでしょうか? それだけ東京が日本の中で気候的に恵まれた土地であるということなのでしょうか? だから逆に、こうしたアーケードに覆われた都心部の大規模な商店街を歩いていると「ああ、地方都市にやってきたんだなぁ。」という感慨を強く持たされるような気がします。

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