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2015.03.27

85-13 旧JR大社駅(島根県出雲市)

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出雲大社への参詣客輸送の一端を担っていたJR大社線の廃止にともない、1990年に役目を終えた駅が、25年を経た今でもそのままの姿で保存されています。

かつては東京からの直通列車が発着していた時期もあり、参詣者を乗せた団体臨時列車なども乗り入れていたため、プラットフォームは赤字のため廃止されたローカル線の終着駅のものとは思えないほど長く、団体客用の臨時改札口(画面左側、駅舎の手前)がズラリと並んでいます。

そして、出雲大社を模したと言われる木造平屋建ての駅舎は、老舗日本旅館を思わせるような堂々たる外観で、国の重要文化財および近代化産業遺産に認定されています。内部空間も素晴らしく、高く設計された天井から吊り下げられた大正風の灯篭型和風シャンデリアの数々や、骨董品を見るような凝った装飾の切符売場の意匠等に、鉄道が旅客輸送の主役だった時代の繁栄ぶりが偲ばれます。

そして現在…元々出雲大社の入口までやや離れた街外れに位置していた駅は、今となっては無駄にだだっ広い駅前広場の前にポツンと寂しく建っており、プラットフォームや線路敷は伸び放題の雑草に覆われ、線路が見えなくなるほどです。そんな、時が止まった古代遺跡のような風景には何とも言えない哀愁が感じられて、今は何もないこの場所にかつて一日何本もの汽車が出入りし(反対側のプラットフォームには蒸気機関車が静態保存されています)、乗客たちでごった返していた往時の姿を想像してみるのは、とても楽しい作業でした。私にとっては出雲大社そのものよりも、その玄関口として機能していたこの廃駅を拝めたことの方が意味のある体験だと思ったくらいです。

というわけで、今回のシリーズは、出雲大社境内の風景をご紹介することなく、次の目的地へ進むことにします(笑)。

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