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2015.08.11

86-10 シャード、ロンドン市庁舎、モア・ロンドン(英国)

8610lonscm

「霧の都」というステレオタイプなロンドンのイメージとは少し異なる青空の美しさが気になる画像ですが、いろいろお話ししたいことがあります。まずは画面左側の、ラグビー・ボールを斜めに立てたような、建物としては少し変わった建築からご説明していきましょう。

これは、(今回のシリーズで何回もお名前が出てくると思われる)ノーマン・フォスター氏の設計により2002年7月から利用されているロンドンの新市庁舎です。この特異な形状は、表面積を少なくし、エネルギー効率を高めるというエコロジーの観点によるもので、ちゃんと意味があるそうです。それにしても、東京都庁舎の巨大さを思い出すと大都市・ロンドンの行政機能の中枢がこんなにコンパクトで間に合っているのかな?という疑問は残ります。

このロンドン市庁舎周辺は「モア・ロンドン」と呼ばれる、一体的に再開発が行われた地区のようで、市庁舎の右(西)隣にはタワー・ブリッジやシティ等、テムズ川周辺の眺めが楽しめる広場も設けられています。これらの建物群はいずれも高さ、建物としてのヴォリューム感、そして外観(ガラス張り)が揃っているので、単独としてみれば奇抜なロンドンン市庁舎の形状も、周囲から浮き上がることなく馴染んでいます。

そして、「モア・ロンドン」の建物群を従えるようにしてその背後に聳える高さ310mの超高層建築が、2013年に誕生したばかりの西欧一高い「シャード」で、日本では関西国際空港旅客ターミナルビルの設計で知られるレンゾ・ピアノ氏の作品です。「シャード」とは、「ガラスの破片」という意味らしいのですが、確かにその尖ったフォルムは青空を突き刺す鋭利な凶器のようです。断面形状は上に行くほど狭くなる、おおよそビルらしくない細長いピラミッドのようで、光を反射するガラス張りの壁面は刻一刻と変化する空の色を映し出すかのごとく輝き、先端部は雲の中に吸い込まれていくかのようにフェード・アウトしています。今風に言えば「未来感ハンパねぇ…」といった印象の、およそこの世の物とは思えないいでたちのランドマークがロンドンの街の中でどのように見えるか、現地滞在中私はそれを気にした写真ばかり撮っていたような気がします。ちょうどワシントン記念塔のある米国・ワシントンDCで同じことをしたように…。

このシルエット、私にとってはかなり新鮮に映ったのですが、英国内のいろいろな街を旅していると、街で一番高い教会の尖塔が街並みの奥にちょうどこのような格好で顔を覗かせている光景に出会うことがよくあり、もしかしたら意外とこの国の人にとっては馴染みのある形なのかな、などとも思いました。

ちなみに、ビルの上層階には「ビュー・フロム・シャード」という展望台もあります(入場料は日本円にして約6,000円…)。ここから見たロンドンの、市街地の広がりのあまりのコンパクトさには驚かされました。

長文失礼しました。

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