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2018年12月

2018.12.30

97-26 種差海岸 淀の松原(青森県八戸市)

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前回までご紹介してきた「種差天然芝生地」から続く遊歩道が整備されています。樹齢100年になるという松林の木々の間から、海岸の荒々しい風景を望むことができ、磯に打ちつける激しい波の音と潮風を感じながら散策が楽しめます。

 

26回に渡ってお送りしてきた「東北の風景」シリーズは、本日で終了です。みなさま、よいお年を。来年の…春頃にまたお会いしましょう。

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2018.12.29

97-25 種差海岸 その3(青森県八戸市)

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かつて馬の放牧が行われていたというここ種差海岸の「種差天然芝生地」は、現在ヨガ・イベントのようなおしゃれな利用もなされているそうです。こんな気候のよい時期の晴れた日に、近所の公園にピクニックに行くような感覚で出かけたくなる、オーシャン・ヴューの芝生の広場のような場所です。

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2018.12.28

97-24 種差海岸 その2(青森県八戸市)

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ここは「種差天然芝生地」と呼ばれる種差海岸を代表するような場所で、その名のとおり波打ち際まで天然の芝生が敷き詰められた広々とした開放的な風景が特徴です。こうした芝生の海岸の風景は海外っぽくて、日本では珍しいのではないかと思います。ちょっとこんな場所を連想してしまいました。

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2018.12.27

97-23 種差海岸 その1(青森県八戸市)

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「種差(たねさし)海岸」は「三陸復興国立公園」内にあり、延長12kmの海岸線が国の名勝に指定されています。画像は、海岸沿いを走る道路に面して建つ、国立公園指定にともなって2014年にオープンした「種差海岸インフォメーションセンター」付近から撮ったものです。これから4回に渡って、この種差海岸の風景をお届けする予定です。

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2018.12.26

97-22 舘鼻岸壁朝市(青森県八戸市)

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八戸には昔から市が多く立ち、現在も毎日どこかで朝市が開かれているそうですが、その中でも最大なのがこの「舘鼻(たてはな)岸壁朝市」で、3月中旬~12月の毎週日曜日、日の出~午前9時頃限定で開催されるというものです。その規模たるや、全長800mに渡って300以上の店が立ち並び、毎週数万人もの人出を誇るということで、国内最大級の朝市なのだそうです。朝市と言えば魚介類や野菜といった生鮮食品を売っているイメージがありますが、ここはそれらにとどまらず、和・洋・中の他、世界各国のありとあらゆる料理やスイーツが楽しめるグルメ天国で、市というよりはお祭り会場のような雰囲気です。

そんな華やかな市が、普段は何もない広大な港の岸壁で開かれているのです。素人には何に使われているのかもよくわからないような殺風景な工作物群が建つ、人間を疎外したような巨大なスケール感の現代の港湾空間に、簡素なテントを立てて、あるいはビニール・シートを広げただけでフェイス・トゥー・フェイスの商いをしているという、そのギャップが面白いです。

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2018.12.25

97-21 八戸屋台村みろく横丁(青森県)

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今年ももうすぐ終わり。シリーズもいよいよゴールが見えてきました。今回からは20万以上の人口を有する青森県第2の都市、八戸(はちのへ)市の風景をご紹介していこうと思います。

 

八戸という街の造りは、他の同じような人口規模の都市と似ておらず、よそ者の私にとってはとても不思議に感じられます。その要因の一つが、「八戸駅」が中心市街地から約5kmとかなり離れていて、一本道でつながってもいないということです。しかも「新○○」と命名されるような、近年開業した新幹線単独の駅ならともかく、東北本線の駅として誕生した明治期から100年以上もずっとこの立地なのです。日本の都市の場合、駅やそこから延びる大通りを中心として街が展開されているケースが多いので、街なかに駅がない(支線の駅はあるのですが…)八戸はその都市構造が把握しづらく感じられるのです。

そんなわけで八戸駅から中心市街地へはバスでアクセスすることになるのですが、そこには駅ばかりか交通の拠点となるべきバス・ターミナルもないので、漠然と街の中心を目指している旅人はどこで降りればよいかわからないのです。そこで自治体やバス事業者などが、中心部にある終点(=英語で「ターミナル」)ですらない、3つの通りに分散する5つのバス停に「中心街ターミナル」という統一した名称をつけ、その後ろにのりばの番号と旧名称バス停名を併記する、という対応を取ることにしたようです。

拠点となるバス停を1カ所に集約できない理由、それは城下町に起源を持つ街の中心部の主要な通りの幅員が十分でなく、一方通行が多いので、同じ路線であっても方向によって違うルートを通らざるを得ないからです。例えば、街を東西に貫く「表通り」と呼ばれる旧国道45号は東方面への一方通行となっており、そこから1ブロック挟んで南側を並行する「裏通り」は西方面への一方通行で、この2つの通りが1セットとなって八戸のメイン・ストリートを形成しているようなのです。

 

前置きがかなり長くなってしまいましたが、その「表通り」の「日町」と、「裏通り」の「日町」という、2つのメイン・ストリートの間をつないでいることから「みろく横丁」と名づけられたのがここです。全長約80mのビルの谷間の路地に沿って郷土料理を提供する26の固定式屋台が並び、2002年のオープン以降、八戸の観光名所の一つとなっているようです。路地も狭いですが、カラフルに塗り分けられたコンテナのような店舗はそれぞれが3.3坪、客席は8程度と密着感があります。「みろく横丁」はその事業コンセプトとして商店街の活性化にとどまらず、リサイクル資材の使用等の徹底した環境対応、3年に一度店舗の総入れ替えを行うことで若手起業家の育成を行う、といったまちづくりにつながる意欲的な取り組みを挙げています。

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2018.12.23

97-20 浄土ヶ浜(岩手県宮古市)

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今回は岩手県の太平洋沿岸部、宮古の風景です。

ここ「浄土ヶ浜」は三陸海岸を代表する景勝地で、国の名勝に指定されています。

複雑に入り組んだ海岸線に囲まれ海鳥が飛び交う波穏やかな入江、鋭く尖った白い奇岩の上には禿げ頭のように一部にのみ松の木が生え、浜には妙に平べったい真っ白な石が一面に敷きつめられているという、その名のとおりこの世のものとは思えない不思議な海岸の風景です。

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2018.12.22

97-19 岩手銀行赤レンガ館(盛岡市)

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明治44年に「盛岡銀行」の本店行舎として落成し、昭和11年に現在の岩手銀行が譲り受けた建物で、平成6年には現役の銀行建築として初めて国の重要文化財に指定されました。平成24年に銀行としての営業を終了し、約3年半に及ぶ保存修理工事を経て、平成28年から多目的ホールおよび創建当時の館内の模様を展示する施設として一般公開されました。

設計は東京駅でも知られる辰野・葛西建築設計事務所によるもので、辰野金吾の建築としては東北地方に唯一残る作品となっています。東南隅に八角形の塔、南西の西寄りに四角形の塔を備えるとともに、屋上にドームを載せ、赤レンガに花崗岩の白い石材でアクセントを加えている点に、東京駅にも通じる氏の作風が現れているように思います。

この建物は盛岡中心部の大通り沿いの交差点の角地という一等地にあります。更に橋のたもとに建っているので川越しにその全貌を捉えることができ、盛岡のランドマークとなっているようです。この画像は平成12年にオープンした複合施設「プラザおでって」の開放型階段広場から撮ったものですが、ここもこの歴史的名建築を眺めることができるように意図して設けられた広場だそうです。

ところで画面左側に並べられた赤い三角コーン、美観を損ねています。写真を撮るのに邪魔で、勝手に動かしてしまうこともたまにありますが(笑)。この三角コーンとそれらをつなぐバーの派手な色や安っぽい質感と乱雑な配置が景観を台無しにしているなぁ、と感じることがよくあります。まあ、注意喚起のために置かれている物が周囲の環境に馴染んでしまっていては意味がないのかもしれませんが…。

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2018.12.21

97-18 盛岡駅西口の夜景(岩手県)

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今回は岩手県にやってきました。県庁所在地の盛岡市です。

盛岡の中心市街地は駅の東側(の、かなり離れた所…)にあるので、かつての駅西口はどちらかというと「駅裏」のような場所だったものと思われます。それが平成5年度から始まった区画整理事業によって一帯35.6haが新たに開発され、20階建ての「マリオス盛岡地域交流センター」をはじめとする公益施設群、オフィス、各種学校、高層住宅等が立地する都市拠点に生まれ変わりました。商業施設は少ないので、賑わいや華やかさには欠けますが…。

駅前広場と、そこから延びる大通りは2層になっていて、画像の場所は人工地盤上です。ペデストリアン(歩行者)・デッキも整備され、地区全体が立体的な造りです。盛岡駅は17両編成の新幹線が停車するので、夜になると駅舎の明かりが光の壁のように何百mにも渡って水平に長く伸び、その向こう側の東口には高層の集合住宅群とビジネス・ホテルのスカイラインが顔を覗かせています。ここから見る盛岡駅前の夜景は、都会的で未来的です。

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2018.12.19

97-17 山居倉庫ケヤキ並木(山形県酒田市)

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前回(97-16)ご紹介した倉庫の真裏にあたる場所で、「山居倉庫」と言えばこちら側のケヤキ並木の風景の方がよく知られているのではないでしょうか。かつてJR東日本「大人の休日倶楽部」のコマーシャル・フィルムで吉永小百合さんがここを歩いておられたのが印象に残っています。私はここが、両側にケヤキの街路樹が植えられたよくある大通りのような場所だと勘違いしていたのですがそうではなく、人気(ひとけ)のない単なる敷地の裏手の境界に沿った生垣のようにケヤキが植えられている、というシチュエーションです(一応石畳は敷かれていますが)。働く人や車の出入りがある倉庫の正面とは逆のひっそりとしたロケーションに似つかわしく、どっしりと太い幹のケヤキと、板張りの古い建物の漆黒の色合いがシックで、時が止まったような静けさを感じる風景です。

ちなみに、樹齢150年以上にもなるというこのケヤキは40本近く植えられており、夏の強い陽射しを遮ると同時に冬の強い季節風を防ぎ、倉庫内の温度を一定に保つのに役立っているのだそうです。

 

今回のシリーズでは、これまで17回に渡って山形県内の風景をお届けしてきましたが、次回からは別の地域を取り上げていこうと思います。

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2018.12.18

97-16 山居倉庫(山形県酒田市)

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数日前から何度も名前が出ているこの「山居(さんきょ)倉庫」は、明治26年に建てられた米の保管倉庫で、米の積出港として賑わった酒田の歴史を伝える、米どころ庄内地方のシンボル的な存在となっています。ここも銀山温泉(97-811)同様、NHK朝の連続テレビ小説「おしん」のストーリー上重要な舞台となりました。

白壁、土蔵づくりの建物が12棟並んでおり、3棟は「酒田市観光物産館」「庄内米歴史資料館」として改装され一般開放されていますが、その他の9棟はなんと現在も現役の倉庫として使用され、10,800t18万俵)の米を収容できるそうです。

そんな訳で、訪れて強く感じるのは「現役感」で、ここを「職場」として実際に働いている方々の姿を観光客よりも多く見かけることができます(特に平日だったから?)。一方で、現代において「倉庫」という言葉から連想されるような殺風景さはなく、緩勾配の屋根が妻側を見せて並ぶ古い木造建築がヒューマンな温もりを醸し出している「物流施設」です。

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2018.12.17

97-15 山居橋から見た山居倉庫(山形県酒田市)

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酒田の有名な観光名所「山居(さんきょ)倉庫」の前を流れる川には歩行者専用の橋が架かっており、市街地方面からの歩行者ルートを形成しています。この「山居橋」は、昭和34年までここにあった木橋を平成5年に復元したもので、鉄筋構造をヒバ材で覆った太鼓橋に行灯風の照明灯を備えています。対岸からこの橋越しに眺めると、山居倉庫の歴史的な雰囲気がより高まるように感じられます。

山居倉庫については、次回以降改めてご紹介する予定です。

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2018.12.16

97-14 中通り商店街 その2(山形県酒田市)

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前回(97-13)の続きです。

この地区一帯は古くから酒田市のみならず、庄内地方最大の繁華街だったそうですが、1976年に起きた「酒田大火」により、一夜にして商店街の22.5haが焼失してしまいました。

商店街の復興にあたっては、この地域特有の激しい風雨を凌ぐためにどうしてもアーケードを設けたかったそうなのですが、大火を経験したばかりのこの街で、防火上問題の大きいアーケードの設置の許可は下りなかったようです。

そこで、横浜の「元町ショッピングストリート」のように通り沿いの店舗がそれぞれの1階部分を1.5mずつセットバック(壁面後退)させ、さらに歩道上に1.5mの「庇」を出すことで、幅員3mの「アーケード付き」歩行者空間を創出したのです。画像のとおり、この区間では歩道と車道の間には盆栽を思わせる緑地帯が設けられて所々に彫像も置かれ、車道をクランクさせることで通過交通のスピードを抑制させるなど、数々の工夫を凝らした酒田独特の「ショッピング・モール」が整備されました。

他の地方都市の商店街でも見られる現象かと思いますが、せっかく地元の先人達の努力で素敵な空間が造られたのに、今はシャッターを下ろした店が多く、人通りが少ないのは残念ですね。

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2018.12.15

97-13 中通り商店街 その1(山形県酒田市)

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酒田市は山形県北西部の庄内地方に位置する、県内第3の都市です。その玄関口JR酒田駅に降り立ち、レンタサイクルを借りて酒田最大の観光名所である山居倉庫(近日中にご紹介する予定です)に向かって走らせている途中、鮮やかなオレンジ色の、清新な感じのアーケード(人通りがない分、余計にすっきりして見えたのでしょうか…)が、緩やかな上り坂に沿って並ぶ商店街が目に入ったので、寄り道して撮ってみたのがこの画像です。この商店街の画像をインターネットで検索してみると、アーケードの色がブルーになっているものがほとんどなので、もしかしたら最近塗り替えたばかりだからきれいなのでしょうか…。

この「中通り商店街」については、次回詳しくお話しする予定です。

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2018.12.14

97-12 最上広域交流センターゆめりあ(山形県新庄市)

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山形新幹線の終着駅であるJR新庄駅と一体的に整備された施設で、多様なイベントが開催される「花と緑の交流広場」、最上(もがみ)地方の自然や生活の雰囲気を体感できる「もがみ体験館」、特産品などを展示販売している「もがみ物産館」、観光情報を得られる「もがみ情報案内センター」、その他ギャラリー、会議室、飲食店などから構成されています。

新庄駅での列車の接続が悪く、時間潰しのために寄った施設だったのですが、特に「もがみ体験館」の展示内容が充実していて、内容を全部見るには時間が足りないほどでした。建物も立派です。外観は以前の山形新幹線の車両を思わせるようなメタリックに輝くガラス張り、内部は木のぬくもりが感じられる板張りで、画像の最上地方の豊かな自然や緑をイメージしたという「最上の中庭」に面した光溢れる回廊を歩いていると、米国のサンアントニオやニューオーリンズの中心部にこんな造りのショッピング・センターがあったな…などと思うほどでした。

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2018.12.13

97-11 銀山川に架かる橋(山形県尾花沢市)

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前回(97-10)に引き続き、銀山温泉を流れる銀山川と、その上に架かる橋をフィーチャーしています。

一般車通行禁止となっているこの温泉街の川には、幅が狭い橋が多くかけられています。それらはどうやら、椅子とテーブル、プランターが並べられているこの画像からもわかるように、対岸へ渡るためというよりは、京都の鴨川における「川床」のように、水辺で憩うためのバルコニーの役割を果たしているかに思えます。

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2018.12.12

97-10 銀山川(山形県尾花沢市)

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前々回(97-8)触れたとおり、銀山温泉は銀山川の両岸に形成された温泉街ですが、そこを流れる狭い川には多くの橋が架けられています。橋と橋の間隔はなぜか非常に短く、川沿いの全ての建物の前に橋があるんじゃないかと思うほど密で、対岸へ渡るために遠回りを強いられるストレスは全くなさそうです。

ところで、画像右側の、狭い道に小さなテーブルと椅子が置かれている場所の前にある建物も温泉旅館の一つです。大正末期~昭和初期に建てられた古い建物が並ぶ中、2006年にリノベーションされたこの建築は異彩を放ちながらも、白木の縦格子をふんだんに使った外観が周囲の街並みに上手く溶け込んでもいます。手がけられたのは「和の大家」と言われているらしい、世界的建築家・隈研吾さんです。以前から著名な方ではあったと思うのですが、新国立競技場の設計者に選定されて以降メディアでお名前を聞く機会が増え、より一般的な知名度がより高まったように感じられます。

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2018.12.11

97-9 銀山温泉の旅館(山形県尾花沢市)

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前回(97-8)からご紹介している、大正ロマンあふれる銀山温泉の街並みの中でも、望楼を有していることから一際高く華やかに見える建築がこの旅館で、国の登録有形文化財に指定されているそうです。ちなみに、画像右端の看板に大書されている「木戸佐左エ門」とはこの旅館の名前ではなく、創業者の名前だそうで…なぜ旅館名より創業者の個人名をここまで目立たせる必要があるのか、よくわかりませんが…(笑)。

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2018.12.10

97-8 銀山温泉の街並み(山形県尾花沢市)

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「銀山温泉」の名は、かつて江戸時代初期に栄えた「延沢銀山」に由来しており、銀を採掘していた鉱夫によって見つけられた温泉なのだそうです。銀の採掘が衰退した後は、替わって温泉湯治が盛んになっていきました。1913年の大洪水により温泉街は壊滅しましたが地元財界の力で復興し、現在の景観が造られました。

その景観とは、大正末期~昭和初期に建てられた木造多層の旅館が川(銀山川)の両岸に沿って軒を並べる…という大正ロマン漂うもので、外壁に華やかな鏝絵(こてえ・漆喰を用いて作られるレリーフ)が施されている旅館もあります。街並みに沿ってガス灯が立っており、夜、とりわけ雪の夜の風景は幻想的な素晴らしさ、らしいです。尾花沢市では1986年に「銀山温泉家並保存条例」を制定して景観整備に努め、1995年度には山形経済同友会主催の「やまがた景観デザイン賞」を受賞しています。

銀山温泉はNHK連続テレビ小説「おしん」の舞台となったことで一躍脚光を浴び、全国的にその名を知られることになりましたが、「おしん」は海外でも放送され、特にアジア圏で反響が大きかったことから、そういった国々の観光客も多く訪れるそうです。

ここは尾花沢の中心市街地からも、最寄駅からも遠く離れており(山形新幹線大石田駅よりバスで40分)、「よくこんな人里離れた不便な山の麓にこんな立派な温泉街が…」と感心させられます。そんな立地にもちょっと非現実感があります。

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2018.12.09

97-7 立石寺の参道(山形県山形市)

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前々回(97-5)の記事でも少し触れましたが、立石寺(山寺)は山の上の最高地点にある「奥の院」に辿り着くまでに、標高差約150m1015の石段を登っていく必要があります。

とはいえ、その道のりはそれほど苦しいものでもありません。なぜなら、33万坪に及ぶという(平面的な「広さ」「広がり」は全く感じられません)山寺の境内には、崖に張りつくように大小30余りの堂塔が点在しており、また石段も単調な一本道ではなく何度もジグザグに折れ曲がっているので、次々に風景が変化していき飽きるということがないからです。陽気がよければ木陰も心地よく、ハイキングにも最適です。

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2018.12.08

97-6 立石寺五大堂からの眺め(山形県山形市)

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前回(97-5)に引き続き、立石寺(山寺)の風景です。

「五大堂」は、断崖から突き出すように建てられた展望台のような、山寺随一の絶景スポットです。特にここから何が見える、という訳でもないのですが、約150mの標高差は伊達ではなく、広がる下界の風景の眺めには爽快感があります。

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2018.12.07

97-5 立石寺開山堂(山形県山形市)

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「立石寺(りっしゃくじ)」は、その正式名称より通称の「山寺」としてよく知られているかと思いますが、860年に創建された名刹で、松尾芭蕉が奥の細道紀行の際にこの地を訪れ、「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の名句を残したことでも有名です。

山形駅からJR仙山線に約20分間揺られ、最寄りの「山寺駅」に着くと、駅前には巨大な壁のように直立する山(というより、崖)が立ちはだかっていて(標高差は約150mだそうです)、「山寺」の名前のとおり、その壁に張りつくように数々の堂塔が建てられています。

今回ご紹介する「開山堂」は、山寺境内の最高地点という訳ではないのですが、空と遠くの山並みを背景に奇岩の上に塔が建っている姿がフォトジェニックなためか、「山寺と言えばここ」という、シンボル的な撮影スポットになっているようで、この風景は今年の夏のJR東日本のポスターにも採用されていました。

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2018.12.06

97-4 霞城セントラル(山形県山形市)

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JR山形駅の西口に2001年オープンした24階建ての高層ビルを含む複合建築で、市内一の高さを誇るランドマークとなっています。公的機関、オフィス、ホテル、学校、店舗、シネコン等様々な用途の施設が入居し、大きさと形の異なる積み木を組み合わせたような構成の形態をしています。ちなみに「霞城(かじょう)」とはこのすぐ近くにある山形城の別名です。

外装材には、自然石のような風合いの「プレキャストカラーコンクリート」が採用されているそうで、全体的に縦・横の格子状のきめ細かい凹凸が付けられています。私は、この手の温かみのあるトラディショナルなスタイルの外観を持った建築が好きなんだ、と思い込んでいたのですが、最近はガラス張りの建築ばかりを見慣れてしまっているせいか、この建物がなんだか重苦しいというか暑苦しいようにも感じられてしまいました。

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2018.12.05

97-3 七日町御殿堰(山形県山形市)

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山形市の中心市街地には、約400年前、城のお濠の水源と、城下町の生活用水、農業用水の確保のために造られた水路が網の目のように流れているそうですが、その内の一つ「御殿堰(ごてんぜき)」が、街のメイン・ストリート「七日町(なぬかまち)通り」と交わる場所では、石積み水路に再生されたた親水空間となっています。その堰沿いの敷地内に残る二棟の蔵を再生するとともに、水際の景観が楽しめる町家風の商業施設として開発されたのがこの「七日町御殿堰」というわけです。

せせらぎに面した和風の「街並み」の風景をインターネット上で見て、「素敵な所なんだろうな」と楽しみにして行ってみたのですが…「えっ、これだけ?」という感想でした(苦笑)。1棟だけ?って。

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2018.12.04

97-2 旧山形県会議事堂(山形市)

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前回(97-1)取り上げた旧山形県庁舎と同時に建設された県会議事堂で、旧県庁舎(画面右奥)とは渡り廊下で結ばれており、こちらは現在コンサート、演劇公演、地域イベントなどの文化活動に利用されています。旧県庁舎と同じレンガ造なのですが、白い石が張られておらず、レンガが露出した赤い部分が目立っているので、同一人物による建築・設計にも関わらず、少し違った味わいがあります。一粒で二度美味しいというか…。

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2018.12.03

97-1 旧山形県庁舎(山形市)

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初代山形県庁舎が1911年の「山形大火」で焼失したことによって新たに建設され、1916年の完成から1975年に県庁が市郊外に移転するまで使用された2代目の庁舎です。移転後10年の歳月をかけた修理工事が行われて復原が図られるとともに、建物周囲1.6haが日本庭園、噴水、石張りの広場等を備えた「県政史緑地」として整備され、1995年に「山形県郷土館(文翔館)」として公開が始まり、展示コーナー、映像ホール、ギャラリー、会議室等として利用されているそうです。

建築としては「イギリス・ルネッサンス様式」を基調としたレンガ造りの3階建てで、外壁は花崗岩の石張りとなっています。石柱、明かり取り、換気塔を備え、大正時代初期の洋風建築の特徴をよく伝えているらしく、1984年には国の重要文化財に指定されています。白い石張りの外観に宮殿のような気品が感じられ、県庁にしておくにはもったいないようにすら思えてしまいます。

この旧庁舎の立地ですが、敷地の門前がT字路となっており、市内の交通の要衝に建つランドマークの役割を果たしています。というか、建物の正面が山形市街のメイン・ストリートである七日町(なぬかまち)通りの突き当たりに鎮座しており、ずいぶん威張っている感じがします。まあ、かつての山形県はその県庁よりもはるかに大きな権力を握った独裁者に支配されていたらしいですが…。

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2018.12.01

アーバン・ツアーズ 2018年末SP 東北の風景

前回のシリーズで南へと向かった私が今回選んだデスティネーションは、その反動からか(?)東北地方です。

暑さより寒さの方が苦手な私が、あえて東北を旅する理由を見つけるとすれば…なんとなく東京よりも緑の色が澄んでいそうな印象があります。空や海の色も。秋は寒いだけに、紅葉の色づきが鮮やかですし、冬は関東平野部ではなかなか見られない雪景色も楽しめます。東北は西日本に比べて歴史的資源にやや乏しく、大きな街も少ないので、地域の魅力の中で自然的要素が占めるウェイトが大きくなるのかもしれません。

そんな東北の風景を、これまで当サイト未進出だった山形県からご紹介していこうと思います。シリーズは明後日、12月3日(月)スタートです。

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