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2019年3月

2019.03.30

98-24 ストランド・アーケード その2(オーストラリア・シドニー)

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前回(98-23)に引き続いて、「ストランド・アーケード」のご紹介です。

これまで何度も名前が出てきたシドニーの目抜き通り「ジョージ・ストリート」と繁華な歩行者天国「ピット・ストリート・モール」を結ぶこのアーケードは、さすがにシドニーの商業中心に位置するだけあって大混雑しています。そして、吹き抜けに吊り下がっている無数のガラス玉のような物(クリスマスのイルミネーション?)が、天井からの光を受けてキラキラと輝き、空間をより華やかに見せています。一方、各店舗の看板はフロアごとに形が統一されているので、視覚的にすっきりしていて、歴史的建造物に似つかわしい落ち着きも感じられます。

 

このサイトで5回も続けて建築内部空間の画像を取り上げたのは、これが初めてだったかもしれません。

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2019.03.29

98-23 ストランド・アーケード その1(オーストラリア・シドニー)

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シドニーには、前回までご紹介してきた(98-2022)「クイーン・ヴィクトリア・ビルディング」(QVB)以外にも、似たようなテイストの商業施設があり、それが今回ご紹介する「ストランド・アーケード」です。19世紀末に建造されたというシドニー最古のショッピング・アーケードで、アンティークなエレベーター等、建造当初の優雅な内装がそのまま残されています。1ブロックをまるまる占めているQVBと比べると、こちらは2つの大通りを結ぶ路地のような空間をショッピング・アーケードにしているので、延長約100mとやや規模は小さく、その入口は街並みの中に溶け込んでしまっていてあまり目立たないのですが、こちらもQVB同様ドーム状の天井から明るい光が降り注ぎ、狭いながらも開放感があります。

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2019.03.28

98-22 クイーン・ヴィクトリア・ビルディングの吹き抜け(オーストラリア・シドニー)

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3回に渡ってご紹介している「クイーン・ヴィクトリア・ビルディング」(QVB)についての、最後の記事です。

これまでの記事で触れましたが、QVBはフロアによってインテリアが少しずつ異なり、雰囲気が変わります。そんなそれぞれの空間を、華やかなアイアン・レースの手すりに囲まれた大きな吹き抜けが上下に貫き、建物としての一体感を生み出す効果をもたらしています。

館内の通路はそれほど幅が広い訳でもないのに、この吹き抜けに面して1列、座席とテーブルが並べられ、街なかのオープン・カフェのように館内に入居している飲食店のテラス席として機能しています。わざわざこんな窮屈な場所で食事をしなくても…とも思うのですが、客の表情からはここで食事を楽しめることの喜びと誇らしさのようなものさえ感じられます。

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2019.03.27

98-21 クイーン・ヴィクトリア・ビルディング 最上階(オーストラリア・シドニー)

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前回(98-20)に続いて「クイーン・ヴィクトリア・ビルディング」(QVB)のご紹介です。

地上4階、地下2階のこの建物は、フロアによって内装が変わり、違った雰囲気が楽しめます。この最上階は天井がドーム型になっていて、明るい自然光がふんだんに降り注ぎます。前回ご紹介した地上階では床がモザイク・タイル貼りでしたが、ここは高そうなフカフカのカーペットが敷き詰められています。QVBは天井から2つの大きな時計がぶら下がっているのが名物となっているそうですが、よく見るとその1つが画像に映っていますね。

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2019.03.26

98-20 クイーン・ヴィクトリア・ビルディング 地上階(オーストラリア・シドニー)

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シドニーの目抜き通りである「ジョージ・ストリート」(98-1113の記事もご参照ください)沿いには、高層ビルの谷間の1ブロックを占める、宮殿のように華やかな外観で一際目を引く歴史的建造物があります。それがこの「クイーン・ヴィクトリア・ビルディング」(QVB)です。1898年に建てられたロマネスク・リヴァイヴァル様式の建築で、取り壊しの危機から改装を経て、1986年にブティックやアクセサリー店等約200の店舗が入居する現在のようなショッピング・アーケードとなりました。

外観ではなく、いきなり内観からのご紹介で申し訳ありませんが、天井の高いこのフロアに並ぶアーチはステンド・グラスで彩られ、床にはモザイク・タイルが敷き詰められ、現代のショッピング・モールとは違う高級感とステータス感に溢れています。

 

あと2回、このQVBについて取り上げていく予定です。

 

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2019.03.25

98-19 MLCセンター(オーストラリア・シドニー)

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シドニーの都心部(シティ)を延長約500mに渡って東西に貫く、噴水や記念碑が配置された幅の広い歩行者専用道路「マーティン・プレイス」の周辺は、オーストラリアを代表する大企業のオフィスやブランド・ショップがいくつも立地するシドニーの商業・業務の中心地で、歴史的建築と近代的な高層ビルが共存しています。そのマーティン・プレイスに面して建つのがこの「MLCセンター」で、ハリー・サイドラーというオーストラリアの建築家の代表作なのだそうです。

画面奥に見える八角形の断面を持つ高層棟よりさらに印象的なのが、画面左側に建つ円柱を持ち上げピロティを設けた低層棟です。これらの足元には階段状の広場があってテラス席が並び、大都会のオアシスといった風景です。

シティは高層ビルが林立して人通りも多く、その高密さと喧騒はニューヨークのマンハッタンを思わせるもので、ここが人口密度の極めて希薄なオーストラリアだとは信じられないほどです。

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2019.03.24

98-18 セント・メリーズ大聖堂(オーストラリア・シドニー)

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シドニー都心部の東側には、南北1km以上に渡って広大な緑地帯が連なっています。ポート・ジャクソン湾に面したその北端部には、先日ご紹介した(98-2)ミセス・マックォーリーズ・ポイントや王立植物園があり、南端部には「ハイド・パーク」があります。名前こそロンドン風ですが、周囲に高層ビルが並ぶその感じはニューヨークのセントラル・パークを小さくしたような雰囲気です。

そのハイド・パークの東側に建っているのが、この「セント・メリーズ大聖堂」です。尖塔の高さ74.6m、聖堂の長さ107mという規模なのでハイド・パークを散策していると目につくのですが、逆に全貌が掴めず、どの角度から撮れば最も美しく見えるのかよくわかりませんでした。この画像はハイド・パークの外周をカーヴする道を歩いている時に木々の間から顔を出しているのが見えて撮ったものですが、こちらは正面ではなく裏側にあたるようです。それでも1928年に完成したという南半球最大のゴシック建築の尖塔群やバラ窓(ステンド・グラスで作られた円形の窓)には十分威厳を感じます。

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2019.03.23

98-17 サーキュラー・キー(オーストラリア・シドニー)

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これまでも何度か名前が出てきている「サーキュラー・キー」はシドニー都心部(シティ)の北端に位置し、ポート・ジャクソン湾に面した埠頭です。

ここは7系統ある「シドニー・フェリー」の起点で、画像からわかるように「シドニー・トレイン」の駅(98-6参照)がその目の前に立地し、水上から見ると駅の正面に船が乗り入れているように見えます。そしてそのすぐ背後にはシティの高層ビル群が迫っています。シドニー都市圏は複雑に入り組んだ海域によって分断されているので、場所によっては陸上交通よりもフェリーを利用した方が便利なのでしょう。たとえば、初回(98-1)で取り上げた「タロンガ動物園」へはここからフェリーで直接乗りつけるというのがメインのアクセス・ルートです。この街では船も観光目的だけではなく、公共交通機関の一部としての大きな役割を担っているようです。ちなみに黄色と緑という、ちょっと野暮ったく感じられる船体のカラーリングですが、これはサッカーのナショナル・チームのユニフォーム等にも用いられているオーストラリアのナショナル・カラーです。

ここにはフェリー乗り場と鉄道駅ばかりかバス・ターミナルもあり、さらにシドニー・オペラ・ハウスやロックスといった観光名所にも至近なので一帯は常に混雑しています。オーストラリアは広い国土を持ち、人口だって少ないはずなのに、どうしてこんな小さなエリアにこんなに人が集まっているんだろう、と不思議に思わされる場所です。

これからしばらく、「シティ」の風景を取り上げていく予定です。

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2019.03.21

98-16 シドニー天文台からの眺め(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州)

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「天文台」とご紹介しましたが、大気汚染や市街地の照明で観測が困難となったために現在は天文学博物館として利用されている施設だそうで、その周囲に公園が整備されています。

星の観測が行えたくらいなので、ここはロックス地区の中でも丘の最も高い場所に位置する絶景ポイントで、ここから望む眼下のロックス地区の街並み、ポート・ジャクソン湾と埠頭、そして対岸のノース・シドニー地区のスカイライン…といった眺めは爽快です。ちなみに、画面よりさらに右側にはハーバー・ブリッジも見えます。

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2019.03.20

98-15 ロックスの路地(オーストラリア・シドニー)

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小高い丘の斜面上に立地するロックス地区には、迷路のような細い路地が張り巡らされていて、計画的に造られることの多い新大陸の都市らしからぬ、ヨーロッパの古い小さな街のようなイメージです。

昔ながらの石畳が敷きつめられたこの路地には、パラソルの立つテラス席が設けられていますが、この路地には、画面奥に小さく見えている前回(98-14)ご紹介したアーガイル・ストリートから、建物を貫くトンネルのような空間をくぐり抜けてたどり着きます。このような路地を進んでいくと、隠れ家的なお店を次から次へと見つけることができ、迷うように散策するのが楽しい地区です。

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2019.03.19

98-14 アーガイル・ストリート(オーストラリア・シドニー)

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前回までご紹介してきた(98-1113)ジョージ・ストリートに直交する通りです。

大きな木が茂って蝉の鳴く声が聞こえるこの上り坂の先は「アーガイル・カット」という切通しに通じています。これは囚人たちが16年かけてハンマーとノミだけで掘って造り上げたという歴史的遺産です。反対側の坂の下はすぐ港になっていて、停泊している大型客船が間近に見えます。

この通りのこの区間は幅員が広く車両通行止めになっているのか、両側はパラソルが建ち並ぶオープン・カフェで、背後の大木は夜になるとイルミネーションが灯るなど、広場的な空間です。そして、港へと下っていく幅の広い通りの感じは、どこか函館の坂道を彷彿とさせます。

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2019.03.18

98-13 ジョージ・ストリートの街並み その2(オーストラリア・シドニー)

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半島状になっているロックス地区の先端部へと向かう、ジョージ・ストリートの街外れのあたりの風景です。テラス・ハウス(日本風に言う「長屋」)が上り坂に合わせて少しずつずれながら並んで建っている様子や色合い、バルコニーの感じが気になって撮った画像です。

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2019.03.17

98-12 ジョージ・ストリートの夜景(オーストラリア・シドニー)

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前回(98-11)と同じジョージ・ストリートを、ほんの少し動いた場所の街並みです。昼間のショットでなくて申し訳ないのですが、この区間の建物の方が入口や窓のアーチや三角形のペディメント(破風)のデザインがより華やかで、それぞれのファサード(正面となる外壁)が個性を競い合っているように思えます。

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2019.03.16

98-11 ジョージ・ストリートの街並み その1(オーストラリア・シドニー)

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海岸線に沿って走るジョージ・ストリートは、ロックス地区におけるメイン・ストリートといった位置づけのようです。シドニーで、すなわちオーストラリアでも最も古いであろうこの2~3階建ての石造りの街並みは、背後に聳え立つ現代の高層ビル群と比べるとあまりにも小ぢんまりとしていて、愛すべき風景です。

ちなみにこのジョージ・ストリートをさらに南下していくと、タウン・ホール(市庁舎)や、120年の歴史を持つショッピング・モール「クイーン・ヴィクトリア・ビルディング」(今後取り上げる予定です)など沿道に主要な施設が立地する、シドニー都心部(シティ)を貫く目抜き通りとなります。つまり、シドニーはこの都市軸を中心に発展していったわけです。そしてジョージ・ストリートは現在、歩行者天国化とともにライト・レール(路面電車、とここでは訳しておきましょう)の建設が行われており、シティにトランジット・モールが実現することとなります。

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2019.03.15

98-10 キャンベルズ・コーヴ(オーストラリア・シドニー)

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前回(98-9)に引き続き、このまま「ロックス」地区についてご紹介していこうと思います。岩が多かったことが地名の由来となったここはシドニー最初の入植が行われた歴史ある場所で、当時の面影を残す建物にショップやレストランが入居しています。

港に面した三角屋根が並ぶベージュ色の建物は倉庫を改造したレストラン街です(撮影時は改装工事中だったようです)。その奥に建つ煙突が目立つ赤レンガの高い建物も、19121916年に建てられ、1970年代にオフィス、ギャラリー、レストラン、ショップ等が入居する商業施設として改装された元・保税倉庫です。これらはどちらも州の遺産として登録されているようです。そのさらに奥にはハーバー・ブリッジにつながる高速道路の高架が通っています。

この付近を歩いていると、坂道や街並みの感じ等が横浜函館といった日本の港町とちょっと雰囲気が似ているな、と思いました。

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2019.03.14

98-9 ヒックソン・ロード・リザーヴ(オーストラリア・シドニー)

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シドニー都心部(シティ)の北端に位置しポート・ジャクソン湾に面した埠頭「サーキュラー・キー」西側の、「ロックス」と呼ばれる半島状の地区には、水際に沿って遊歩道が整備されており、ここ半島の先端部は、海沿いらしくパーム・ツリーが植えられた芝生の公園になっています。

この半島から対岸へと渡っていくハーバー・ブリッジは幅員49m、海面から橋桁までの高さ52m、アーチ最高部までの高さ134mというスケールで、その下にあるこの公園から見上げるとこのように迫力があり、壮観です。水際に設けられた柵や公園の街路灯のデザインと素材感も、橋とよく調和しています。

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2019.03.13

98-8 ハーバー・ブリッジ(オーストラリア・シドニー)

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前回まででシドニー・オペラ・ハウスについて一通り語り尽くしたので、続いてシドニーのもう一つのシンボルである「ハーバー・ブリッジ」を取り上げたいと思います。

この橋は192030年代の不況対策の公共事業として建設されたそうで、ポート・ジャクソン湾の南岸にあるシドニー都心部と北岸にある近郊の街を結んでいます。全長1,149mはシングル・アーチの橋としては世界第2位です。8車線の車道と複線の鉄道線路に加えて自転車用と歩行者用の舗道を有する車線が世界一多い橋として知られており、49mの全幅は最近まで世界一だったそうです。海の遥か上空を電車がゆっくりと渡っていく光景は、何とも不思議です。

この橋には「古い洋服掛け」という愛称がついているそうで…確かにハンガーのようにも見えますね。その形態にはオペラ・ハウスほどのインパクトはありませんが、逆に奇をてらわないオーソドックスさには時代を超えた普遍性が感じられ、どっしりとした石造りのパイロン(支柱)の存在感も相まって、飽きずに見ていられる安心感があります。

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2019.03.11

98-7 シドニー・オペラ・ハウスの「シェル」(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州)

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オペラ・ハウスを至近距離で撮った画像です。

この建築を特徴づけている、屋根であり外壁でもある「シェル」と呼ばれる構造体は、遠くから見ると白一色に塗りたくられているように見えますが、もう少し近くで見ると貝殻の表面のような模様がついているように見えます。そしてさらに近くに寄ると、このように無数のタイルに覆われていることがわかります。このタイルは表面がツルツルな物とザラザラな物の2種類の組み合わせで構成されており、それによって過剰な光の反射を防いでいるのだそうです。よく見ると色も微妙に違っていますね。汚れが自然に洗い流されるように作られたというこのスウェーデン製のタイルは、その開発にだけでも3年を要したそうで、この「シドニー・オペラ・ハウス」という芸術作品を造り上げるために、細部に至るまで膨大なエネルギーが注ぎ込まれたのだということがわかります。

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2019.03.10

98-6 サーキュラー・キー駅のプラットフォームからの眺め(オーストラリア・シドニー)

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サーキュラー・キー駅は、シドニーの都心部と近郊を結ぶ「シドニー・トレインズ」の駅の一つで、「サーキュラー・キー」という埠頭に面しています。横浜で言うところのJR桜木町駅のようなロケーションでしょうか。

シドニー・オペラ・ハウスへの最寄り駅であるこの駅は高架構造になっていて、そのプラットフォームからは画像のとおりオペラ・ハウスがよく見え、港の風景が一望できます。さらに画面左端に停まっている大型客船の左側にはハーバー・ブリッジも見えるという、絶好の眺望スポットとなっています。

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2019.03.09

98-5 オペラ・バー(オーストラリア・シドニー)

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シドニー・オペラ・ハウスの屋根であり、外壁でもある真っ白な「シェル」が真夏(12月)の眩い陽光を受けて、巨大な陶磁器の皿のように輝いていますね。まあ、シェルの表面に貼られているのはタイルという陶磁器製品そのものなので、そう見えても不思議ではないのですが。

ところで、岬の突端に建つオペラ・ハウスへ続く、港に面したコンコース上は「オペラ・バー」と呼ばれる屋外で食事やお酒を楽しめる空間となっていて、海岸線に沿ってテーブルやテントがずらりと並んでいます。ここからは対岸にあるハーバー・ブリッジをはじめとする港の風景を堪能することができ、夜にはライヴ演奏も行われ、遅くまで盛り上がっています。

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2019.03.08

98-4 水上から見たシドニー・オペラ・ハウス(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州)

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ポート・ジャクソン湾内を航行するフェリーから撮った画像です。

シドニー・オペラ・ハウスはこのように、都心部に接する南側よりは、北側にある海の方に向かって大きく開口部を設けています。つまり、この建築は海側を正面と捉えて建てられているように感じられます。20世紀後半には旅客輸送の主役は既に船舶から航空機へと移っていて、船でシドニーに降り立つという人はそう多くなかったはずですが、それでもこのオペラ・ハウスは3日前の記事(98-1)の画像のように、海からの見え方を最も大事に考えたようです。私としては、中心から左右両側に花が開いていくように見える、2日前の記事(98-2)の画像のような横(東、あるいは西側)からの眺めの方が好きですが。

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2019.03.07

98-3 シドニー・オペラ・ハウス(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州)

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「シドニー」と聞いて誰もが連想するのがこのオペラ・ハウスでしょう。逆に、この建築物の姿を見ればそこがシドニーだということが一瞬にしてわかってしまう、他に類を見ない独創的なフォルムのアイコンだと思います。帆や貝殻、あるいは波といった海を思わせるデザイン・モチーフは、三方を港に囲まれたこの建築物のロケーションにもよく似合っています。改めて見ると、ちょっとフランク・ゲーリーっぽい感じもします。

デザイン・コンペが実施されたのは1956年のことですが、設計者に選ばれたヨーン・ウツソンが提出したのは図面ではなく、スケッチ程度に過ぎないものだったため一旦落選していたそうです。しかし、審査委員を務めていた建築家エーロ・サーリネンがこの案を気に入り、最終選考に復活させ強く支持したといいます(マサチューセッツ工科大学の音楽ホールやワシントン・ダレス国際空港のターミナル・ビル等、サーリネンの作品を見ていると、確かに彼の好みなんだろうな、と思わされます)。

この複雑で有機的なデザインを実際に形にするために、構造設計に試行錯誤を繰り返し、その後も様々な紆余曲折を経たため、完成までには14年もの歳月が費やされました。総工費も当初予定の14倍の1200万ドルという莫大な額にのぼってしまったのですが、このように高い評価と知名度を誇るシンボリックな建築物があるとないとでは、シドニーという都市の価値は大きく違っていたのではないでしょうか。もし東京の新国立競技場が当初の予定どおりザハ・ハディド案で実現していたらどうなっていただろう…なんてことも想像してしまいました。2007年には世界文化遺産に登録されましたが、これは最も建造年代が新しいものだそうです。また、設計者の存命中に登録されたという点でも唯一という、稀有な存在です。

これからしばらく、オペラ・ハウスをいろいろな所から撮った画像をお送りしていく予定です。

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2019.03.06

98-2 ミセス・マックォーリーズ・ポイント(オーストラリア・シドニー)

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「ミセス・マックォーリー」とは、19世紀に英国の植民地だったニューサウスウェールズ州の総督として赴任していたラクラン・マックォーリーの夫人のことで、この岬が夫人のお気に入りの場所だったことが地名の由来となっています。

シドニーを代表する景観と言えば、何といってもオペラ・ハウスで、次にハーバー・ブリッジかと思われますが、ここはその2つを同時に眺められる人気の観光スポットとなっています。画像が曇り空で申し訳ありませんが…。

この岬一帯は「王立植物園」をはじめとする広大な緑地となっているためか、都心部に位置するにもかかわらず電車の駅やバス停から離れているのがやや難点で、ここまでたどり着くには「海を眺めながら公園内の散歩を楽しむ」くらいの気持ちの余裕が必要かと思います。

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2019.03.05

98-1 タロンガ動物園から見たシドニーの風景(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州)

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シドニーの都心部は、東西に長く延びた天然の入江であるポート・ジャクソン湾の南岸に位置しています。この風景はそれを対岸に立地する「タロンガ動物園」の園内から見たものです。シドニーの高層ビルのデザインには取り立てて奇抜なものがないので、遠くから見たその都市景観は大人しく、手堅くまとまっている(悪く言えば「つまらない」)ように感じられ、日本の都市のそれに通ずるものがあるように思います。そして、画面中央には有名なオペラ・ハウスが小さく、そして右側には「ハーバー・ブリッジ」が見えています。

シリーズを動物園からスタートさせるのもどうかと思うのですが、ここはコアラやカンガルー等のオーストラリア固有種をはじめとする数多くの動物が見られるのはもちろん、シドニーの街と湾内を一望できる景観の素晴らしさでも知られているのです。日本で言えばサル山の奥に旭川市街が見える旭山動物園のように、私は都市景観の中に動物の姿が溶け込んでいるのが好きで、キリンの群れの長い首越しにシドニーの街が眺められるというこの動物園に、それを目当てでやって来たのですが、残念ながらそんなポイントを見つけることはできませんでした。もしかしたら、ちょうど園内で大改修が行われている最中だったからなのかもしれませんが。

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2019.03.01

アーバン・ツアーズ 2019春の祭典SP オーストラリアの風景(前編)

思いがけず、突然に、冬のそれなりに長い期間、海外に行けることになりました。

と言っても、寒いし、昼は短いし、あまりいい季節じゃないのにどこへ行こう…と考えあぐねいたら、南半球という、季節が逆の世界の存在をこれまですっかり忘れていたことに気づきました。昨年大ヒットした曲の歌詞に倣えば、「どっちかの冬は夏場♪」って感じでしょうか。

その中でも、先進国だし、英語圏だし、時差も少ないし、治安もそんなに悪くなさそうだから気楽でいいかな…といったやや消極的な理由で選んだのが、これまでそれほど行きたいとも思っていなかったオーストラリアだったのです。国としての歴史は浅いけど、まあそれなりに見どころもあるかな、と。

いくつかの都市を巡ったのですが、3月5日(火)からまず、同国最大かつ、南半球を代表する世界都市であるシドニーの風景を、2か月にわたってご紹介していこうと思います。

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