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2020.03.19

101-1 三井アウトレットパーク木更津(千葉県)

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三井アウトレットパーク(MOP)木更津は、2012年の開業後2度の拡張を経て、現在店舗数が300を超えているという国内最大のアウトレット・モールです。この地域には高い山がなく、周囲には平坦な田園地帯が広がっています。そんな広い空の下に展開されているこの屋外型商業施設には、どこか米国西海岸の高級ショッピング・モールのような明るさが感じられます。

このMOP木更津が立地しているのは、はるか昔に当サイトでご紹介したこの場所の近くで、つまり「東京湾アクアライン」の着岸地にあたります。1997年以前、東京都心部からここまでは東京湾北岸を周回するために7080km程度の移動距離を要していましたが、湾を横断するアクアラインの開通によりそれが40km程度へと短縮され、東京都心や羽田空港からのアクセス性が格段に向上しました。開通当初はわずか15kmの距離で普通車4,000円という「法外な」通行料金がネックとなって利用が伸び悩んでいたアクアラインですが、2020年現在800円(ETC使用の場合)という常識的な料金にまで値下がりし、交通量は増加しています。そしてこれにはMOP木更津の開業との相乗効果も大きいようです。

アクアライン開通直後の木更津市の経済は惨憺たる状況で、旧来からの商業中心であったJR木更津駅前ではそごうやダイエーなどの大型店舗が相次いで撤退し、集客力を失った商店街はシャッター通りと化して、1999年~2003年にかけて地価下落率が東京圏で1位となったほどでした。しかし、アクアラインを経由して東京都心方面とを結ぶ高速バス路線が年々充実していき、市内にパーク・アンド・ライド(出発地から自動車を利用し、途中でバスなどに乗り換えて目的地まで移動する方式)を想定したバス・ターミナルも整備されて、高速バスが鉄道と並ぶ通勤の足として利用されるようになり、この地域から東京都心部への通勤者が増加するようになりました。東京が近くなったにも関わらず不動産価格は比較的安く抑えられ、豊かな自然にも恵まれていることから、近年木更津市は近隣自治体などからの移住者が増え、20132019年で約10%という千葉県内でも有数の人口増加率を誇る自治体となっています。またこのMOP木更津を皮切りに、一帯では大型商業施設の進出が相次ぐとともに、新たな宅地造成が進み、市内の公示地価は5年間で15.4%という上昇を記録しているそうです。

こうして昔ながらの中心市街地の衰退を尻目に、市の商業中心はアクアライン等に接続する道路沿いへと移っています。このMOP木更津はそうした「新しい木更津」の象徴のような施設と言えるでしょう。

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