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2020年10月

2020.10.21

103-5 丸亀町グリーン(香川県高松市)

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屋内型のショッピング・モールの中央に設けられた緑豊かなアトリウム空間…のように見えますが、前回(103-4)の記事でご紹介した「高松丸亀町商店街」の南端を挟むように両側に建てられた再開発ビルで、アーケードの架かった商店街に面して約620㎡のこの「けやき広場」が設けられています。2012年にオープンしたこの「丸亀町グリーン」は商業施設、ホテル、マンション、オフィス、駐車場、駐輪場などから構成される複合施設となっています。

見た目ももちろんモダンなのですが、テナントも地方都市在住の方々が進出を心待ちにしていそうな「旬」の店舗が集まっているような印象を受けました。施設の計画、テナント・リーシング、コンサルティング、そして開業後の運営にまで大手ディヴェロッパーの森ビルが関わっていると聞いて、なるほどな、と思ったのですが。

今回の記事で高松市内を離れ、少しインターヴァルをおいて、次回からは海を渡った小豆島の風景を取り上げていきます。

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2020.10.19

103-4 高松丸亀町商店街(香川県)

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高松市の中心商業地区を南北に貫く全長470mのアーケード商店街です。この町名は1588年の高松城築城の際、10km以上離れた街である丸亀の商人をこの地に移したことによるもので、つまり400年以上の歴史を誇る町です。有名ブランドを扱うブティックが多く、流行の先端を行くファッション性の高い商店街でもあり、様々な意味でまさに高松の中心と言えるでしょう。

このような「歴史あるアーケード商店街」ですが、そう聞いて連想するような時代遅れの古臭さはその風景からは感じられません。アーケードそのものは沿道の建物の3階部分よりも上というかなり高い位置に架かっていますが、そのデザインは軽快で、地上にまで明るい光が射し込んでいます。画像奥の方ではその支柱が上空でX型にクロスしているのですが、アーケードの高さの割に道路の幅員がそれほど広くないので、ちょっと窮屈そうにも見えます。沿道では全ての街区が再開発計画の対象となっていて、共同化による合理的な土地利用、商業床の拡大、魅力的な都市空間の形成が順次進められています。画像両側一番手前の建物は商店街の北端に位置する2006年竣工の再開発ビル「高松丸亀町壱番街」で、オーニング(日よけ)がよく似合うレンガ風のタイルが貼られた洋風の洒落たファサードです(この写真は通りの両側の建物を3階部分で結ぶ空中通路上から撮ったものです)。公道上には樹木が植えられ、ベンチが固定されていますがこれは非常に珍しい事例で、セットバック(壁面後退)による歩行空間創出との引き換えとして認められたもののようです。

この商店街は、モータリゼーションの時代を見据えた駐車場建設のため1972年に用地取得を目的とした不動産会社を設立するなど、早くから先進的な取り組みを行ってきました。商店街をひとつのショッピング・センターのように見立てて業種の偏りを正すといった全体的な運営・管理を目的として1998年には第3セクターのまちづくり会社を立ち上げ、自らがディヴェロッパーとなって再開発ビルの経営を行っています。再開発ビルの上層部には住宅を設け、居住人口を増やすことで街の活性化を図りました。その結果一時は落ち込んでいた商店街の通行量は復活し、空き店舗もないとのことで、中心市街地の衰退に悩む全国の関係者からの視察が相次ぐ「成功事例」として知られているようです。

そんな「近代的なアーケード商店街」の一角にも重厚な鉄筋コンクリート造の歴史的建築物が残っていて、街並みにアクセントを与えています。それが画像左側に建つ「百十四銀行高松支店」です。1926年に完成し、1945年の高松大空襲で焼け残った数少ない建物で、創業から1966年まではここが本店だったそうです。

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2020.10.16

103-3 ことでん高松築港駅前の風景(香川県)

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前回(103-2)取り上げたJR高松駅から200m程離れた場所には、ローカル私鉄である「ことでん」(高松琴平電気鉄道)のターミナル(起終点)「高松築港駅」があります。高松の中心市街地により近い駅はここから2つ先の「瓦町」駅なので、どちらかというとこちらは閑散としていて、駅舎は平屋建てで小ぢんまりとしています。画像正面奥に映っているのですが…目立たないですよね。

この駅に乗り入れている「ことでん」は、旧高松城跡である「玉藻公園」の外周に沿って走っています。そして、この駅のプラットフォームと画像右側の幹線道路「中央通り」の間にある幅20mほどの長細い土地は「駅前緑地」と呼ばれ、大通り沿いの松の木が植えられた芝生の空間として整備されています。両側を城跡と緑地に挟まれたコンパクトで開放感ある駅の風景は、まるので日本庭園の中のようで魅力的です。

この「駅前緑地」にはかつて「ことでん」の本社ビル兼ホテルが建ち、その1階部分が旧駅舎として使われていたそうです。JR高松駅の南側に新しく駅舎を移設し、路線をそちらへ乗り入れるという計画が浮上したためにその建物を撤去し、仮駅舎として現在の駅舎を建設したそうですが、計画は中止となり、結果として都市中心部のターミナル駅らしからぬ簡素な駅舎と、美しい前庭のような空間に面したプラットフォームが残ったという訳です。

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2020.10.14

103-2 JR高松駅前広場(香川県)

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かなり以前に掲載した画像と同じ場所を、反対側から撮ったものです。交通広場としての機能を十分に備えた上で広々とした歩行者空間を確保し、現代的な外観の再開発ビル群に囲まれたこの駅前広場の風景を、私は結構気に入っています。よく見ると、正面に映っている駅舎のガラスのファサードには顔が描かれ、「四国スマイル・ステーション」と書かれています。

さて、画像からわかるように、この駅前広場には大きな池があります。池や噴水を備えた駅前広場は数多くあるかと思いますが、この池は他とはちょっとどこか雰囲気が違っていて、水の色になぜか清らかさが感じられず、海沿いの街であることを感じさせるような自然の海岸っぽい造りになっています。それもそのはず、この池は「海水池」だそうで、瀬戸内海の海水を引き込んでいて波や潮の干満もあり、様々な魚や海の生物が棲みついているのだそうです。

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2020.10.12

103-1 高松港第一浮桟橋(香川県)

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まずは県庁所在地・高松市からシリーズをスタートさせようと思います。今回は以前にも取り上げたことのある高松港の、第一浮桟橋をご紹介します。ここはこれからご紹介していく予定の小豆島の他、直島、女木島といった島々へ向かう高速艇やフェリーの乗り場となっています。

この画像は、上屋の端とトップ・ライト(天窓)から降り注ぐ強烈な夏の陽射しと、上屋が作り出す濃い影のコントラストがとても印象的だったので、掲載してみました。

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2020.10.01

2020年秋の新シリーズ 「香川・瀬戸内の風景」

長年全国各地を旅していると、同じ地方を2度、3度と訪れる機会が増えてきますが、「この方面は何度訪れても楽しいな」と思う地域もあればその逆もあり、言わば自分と各地方との間には「相性」のようなものがあるのではないか、と感じるようになっています。

その点、瀬戸内海の島々への旅は私にとってはこれまで割とよい思い出が多く、期待を裏切られたことのないディスティネーションです。私の場合、旅の印象は旅先の天気の善し悪しに大きく左右されるので、晴天の日が多いこの地域の気候が肌に合っているのかもしれません。

そんな訳で、今回のシリーズでは、瀬戸内海では淡路島に次いで広く、船でしか渡れない島としては国内で最大の人口を有する香川県・小豆島を中心に、その周辺も含めた県内の風景を…1012日(月)から、スロー・ペースで更新していこうと思います。

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