103-16 豊島美術館(香川県)
前回(103-15)ご紹介した唐櫃地区の港から、徒歩なら15分程坂を登った先の瀬戸内海を望む小高い丘の上にあるのが、近隣の直島や犬島でも同様に現代美術に関わる様々な活動を展開しているベネッセグループが運営するこの「豊島美術館」です。
敷地内には水滴をイメージしたようなドーム状の建物が2つあり、その小さい方が画像に映っている「カフェ&ショップ」です。もう一つの大きい方が「アートスペース」となっていて、こちらへは遊歩道を辿って瀬戸内海の眺めを堪能してから観賞するような順路が指定されています。
「美術館」を名乗ってはいますが、建物の中に絵画や彫刻がいくつも展示されている…という一般的な施設ではなく、膜のようなコンクリートで覆われた柱一つない「シェル構造」の建築そのものが、「母型」と名づけられたアート作品となっています。そのたった一つの作品を鑑賞するために、わざわざ交通不便な離島まで来て1,500円の入場料を払う価値を感じなかったらどうしよう…などとケチな心配をしていたのですが、広さ約40×60m、最高高さ4.3mの内部空間に包まれるととても居心地がよく、「泉」から発生する水の流れる動きを追ってみたり、天井の開口部から外の風や音、光を感じたりして過ごしていると「いつまでもここにいたい」とさえ思える程の満足感を得られました。
この記事を以って「香川・瀬戸内の風景」シリーズは最終回といたします。ご覧いただき、ありがとうございました。
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