104-14 野奈浦広場(和歌山県・友ヶ島)
前回(104-13)は和歌山市内の人工島でしたが、今回は自然島の風景をご紹介します。
紀伊半島と淡路島との間に横たわる紀淡海峡には4つの無人島群があり、それらは「友ヶ島」と総称されています。今回はその中の「沖ノ島」の風景をご紹介します。
沖ノ島は明治時代から戦前まで旧日本軍の要塞施設とされ、当時を偲ばせる砲台跡等が点在しています。現在は瀬戸内海国立公園に指定された観光地となっており、砲台跡等を巡るハイキング・コースが整備され、豊かな自然の中で磯遊びやキャンプ等が楽しめます。関東でいえば東京湾内唯一の自然島で、同様に防衛拠点としての歴史を持つ横須賀市の「猿島」のような場所と言えるでしょうか。
島へは市内北西部にある「加太港」から20分でアクセスできますが、そのフェリーが発着する桟橋の前に広がるのがこの「野奈浦広場」です。「広場」と言っても人工的な感じはなく、おそらく山がちな島における数少ない平らな土地を「広場」と呼んでいるのでしょう。もしかしたら桟橋もわざわざこの場所を選んで築いたのかもしれません。戦前は軍事施設群の中枢だったそうで、現在は管理事務所等が置かれ、昔も今も島の玄関口として機能しているようです。
そんな島の顔となる「広場」は芝が茂り、クロマツの木々が陽射しを遮って、涼しい潮風が吹き抜ける避暑地のような雰囲気で、キャンプ場に適していそうなロケーションです(実際には他の場所がキャンプ場として指定されているようです)。カフェも併設されており、フェリーが来るまでパラソルの下で紅茶を飲みながら、打ち寄せる波の音とスピーカーからたまたま流れていたマライア・キャリーを聴いて過ごした時間は、とても快適でくつろげるものでした。
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