A-7 (マイアミビーチ)

2011.12.25

77-13 スター・アイランドの豪邸(米国・マイアミビーチ)

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パーム・ツリーが並ぶプール付きの芝生の庭先から、自家用の船ですぐにフロリダの海に出て行ける、赤い屋根とアーチが並んだ白い壁のスペイン風のこの大きなお屋敷も、ここ「スター・アイランド」では、水辺に並ぶ豪邸群の中の一つに過ぎません。

「スター・アイランド」とは、ビスケーン湾の浚渫工事に合わせて1922年、湾内に造られた35区画の宅地から成る小さな楕円形の人工島で、各邸宅の敷地は直接水辺に面しています。そして何より、造成された当時から現在に至るまで、多くのセレブリティ(有名人)が住んできたことが特徴的です。始めから「スター・アイランド」と名付けて積極的にスターを誘致したのか、そうした人々が多く集まるようになったからこの名前を付けたのかは知りませんが・・・。

マイアミのダウンタウンから発着するビスケーン湾内クルーズの目玉は、船上からこの島の水辺沿いに並ぶセレブリティ所有の豪邸を一つ一つ見物できることで、遊覧船のガイドが次々と挙げていく名前は、シルベスタ・スタローン、シャロン・ストーン、フリオ・イグレシアス、グロリア・エステファン、ロジー・オドネル(コメディエンヌ)、シャキール・オニール(元NBA選手)、トミー・モトーラ(ソニー・レコード社長、マライア・キャリーの元夫)・・・といったビッグ・ネームばかりで(私の英語ヒアリング能力と記憶力に間違いがなければ、ですが・・・)、これらの人々が互いにお隣さんどうしというわけです。あまりにも「登場人物」が多いので、私が見た中で最も気に入ったこのお屋敷が誰のものなのかは、聞きそびれてしまったのか、それとも忘れてしまったのか・・・。

ディヴェロッパーがセレブリティ専用の豪勢な邸宅街を開発し、そこに好んで集まって住もうという人々が大勢いて、その邸宅街が観光資源となって半ば公衆の目に見世物として晒されている・・・社会全体が一丸となってセレブリティをより価値のある存在に祭り上げ、彼らもプライヴァシーを守るよりむしろその名声と豊かさを積極的にひけらかそうとする、そんな米国的な発想が、私にはちょっとしたカルチャー・ショックでした。

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2011.12.24

77-12 スター・アイランドに架かる橋(米国・マイアミビーチ)

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今後数回に渡って、マイアミビーチ市とマイアミ市(両市は全く異なる行政区域です)の間に横たわる「ビスケーン湾」を巡る遊覧船の上から撮った風景をお送りしていきます。今回の主役は、遠くに霞むマイアミ・ダウンタウンの高層ビル群をバックに従えた、手前の白い橋です。

遊覧船や、湾の両岸を結ぶ海上の幹線道路からは、このようなデザインの橋を何本か見かけます。橋は水の上を這っているかのように高さを抑えて架けられ、アーチの数が妙に多いです。橋脚の上に設けられたコーンのような形の擬宝珠(欄干の柱の上に設けられた飾り)がやたらに大きく目立っていて、全体的にオリエンタルな印象を与えるそのデザインが、不思議でとても気になります。

この橋は海上を走る主要幹線道路「マッカーサー・コーズウェイ」から画面右側に映っている「スター・アイランド」にアクセスする橋です。なぜ「スター・アイランド」という名前なのかについては、次回・・・

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2011.12.23

77-11 エスパニョーラ・ウェイ(米国・マイアミビーチ)

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サウス・ビーチ地区を東西に走る、「小路」といった表現がぴったりのスケール感を持った通りです。アール・デコ建築ばかりが続く街並みに飽き飽きしてきた頃、スペインの古い街を思わせるような(「エスパニョーラ」:スペイン語で「スペインの」)、賑わうこの通りの街路景観がワシントン・アヴェニューからちらっと見えると、思わず寄り道してみたくなります。

両側にスペイン、イタリア、メキシコなどの多国籍料理レストランが並ぶこの小路の上空には電飾が灯り、カラフルな光に包まれた夜の空間は、日本でいうところの祭りの縁日を思わせるような、人の心をワクワクさせる雰囲気を演出しています。

ところで、そろそろ年越しに向けて、記事の更新ペースを加速させていきましょうか…。

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2011.12.21

77-10 リンカーン・ロード・モールのアップル・ストア(米国・マイアミビーチ)

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「リンカーン・ロード・モール」は、避寒に訪れた富裕層向けに開発されたというサウス・ビーチ地区を東西に貫く延長800mほどの高級ショッピング・ストリートです。全面歩行者天国になっている点はカリフォルニア、サンタモニカのサード・ストリート・プロムナードとちょっと雰囲気が似ているのですが、ここではさらにゆったりとした幅の通りの中央部に、緑地や噴水が配置されるとともに、沿道のレストランのテラス席が「屋根のない巨大な食堂」といった風情でパラソルの下に所狭しと並んでいます。アート・ギャラリーが多いこともあって文化的でお洒落な雰囲気で、ここのレストランもちょっとお値段が高めなのですが、世界中からリッチな方々が集まって来ているのか、この通りも夜遅くまで多くの人で賑わっていました。

サウス・ビーチ地区名物のアール・デコ建築はここにもありました。このアップル・ストアが入居している、ギザギザした太い柱が特徴的な、城郭を思わせる白亜の小さな建物はアップル社が設立される遥か前からこの場所にあったのではないかと思われますが、まるでオーダー・メイドしたかのように、白一色のファサードにシンプルなアップルのシンボル・マークがしっくりとはまっています。パステル・カラーを排除したクールなアール・デコ建築が、リッチでお洒落なロケーションにある、時代の最先端を行く商品を揃えた店にふさわしい、スマートで洗練された香りを漂わせています。

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2011.12.19

77-9 中央郵便局(米国・マイアミビーチ)

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前回(77-8)まで取り上げたコリンズ・アヴェニューより、またさらに1ブロック西側を並行して南北に走る大通り「ワシントン・アヴェニュー」の街角に建つこの郵便局の建物は、サウス・ビーチ地区における代表的なアール・デコ建築の一つとされているらしいです。全体的に表現を抑えたシンプルなデザインながら、円筒を上下に重ねたような街角部分の形態が強い印象を与えます。

この日の夕方は西の方角の空がきれいに見えて、その画像を撮ろうと歩いていたらちょうどたまたまこの建物を見つけたので、夕焼けの空を建物越しに撮ってみました。オーシャン・ドライヴの観光客向けの浮かれた雰囲気は、2ブロックも内陸側に入るとすっかり消えて、この通りには生活感のある商店と庶民的なレストラン等が並び、こちらも夜はそれなりに賑わっています。

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2011.12.17

77-8 アール・デコ地区の立体駐車場(米国・マイアミビーチ)

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かつて(2008年8月)「駐車場の風景」というテーマで、駐車場と都市景観について取り上げたほど、意外に硬派でマニアックな当サイトが、今回また駐車場について語らせていただきます。

マイアミ周辺の観光名所はかなり広範囲に散らばっているので、観光客は車が無いとかなり不便と思われます。にもかかわらず、サウス・ビーチ地区には米国のリゾート地としては珍しく駐車場の付いていないホテルが多いようで(特に小さいホテルや安ホテル等)、滞在中は近くにある一般のこうした有料駐車場に車を停めておく必要があります。この公共駐車場の料金は、2010年6月当時、一晩で$20でした。それなりに高いですよね。

コリンズ・アヴェニュー沿いに建つこの公共の立体駐車場は、白を基調とした壁面の縁取りの一部にアクセント・カラーとしてコーラル・ピンクを用いています。壁面の中央頭頂部には、何の実用的な意味も持たないと思われるアール・デコ調の装飾がわざわざ施されていて、行政が率先して「アール・デコ地区」と呼ばれる周囲の歴史的な景観に配慮し、それと調和を図った都市景観を創出していこうとする意図が感じられます。

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2011.12.15

77-7 コリンズ・アヴェニューのアール・デコ建築(米国・マイアミビーチ)

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「コリンズ・アヴェニュー」は、前回(77-6)まで取り上げてきた「オーシャン・ドライヴ」の1ブロック西側を並行して南北に走るサウス・ビーチ地区の主要な大通りで、オーシャン・ドライヴ同様こちらの沿道にもやはりホテルが多く建ち並んでいます。もしかしたら見られるアール・デコ建築の数はオーシャン・ドライヴよりも多いかもしれません。

そんなコリンズ・アヴェニューの街並みの中で、私が撮った最も気に入っているショットがこれです。両端に見えるいずれも淡い水色を基調としたアール・デコ建築は、この小さい壁の面積の中で威厳と風格を感じさせるシンメトリーなファサード(建物前面)を実現しようとデザインされていて、巨大な建物を精巧さそのままに小さな模型にしてしまったような愛らしさが感じられます。

ちなみにサウス・ビーチ地区のアール・デコ建築は、清潔感のある明るい色の壁にシャープな色づかいといった現代的、近未来的なデザインが多いので、遠くから見ると新しい建物のように見えますが、実際はそのほとんどが193040年代に建てられたというそれなりに歴史のある建築物で、近くで見ると結構壁面や線がデコボコだったりしますし、ホテルの場合、内部の客室は古くて汚かったりすることもままあるようです・・・。

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2011.12.13

77-6 オーシャン・ドライヴの夕景(米国・マイアミビーチ)

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このオーシャン・ドライヴを含むマイアミビーチ市のサウス・ビーチ地区は、全米の中でもかなり治安の悪い方の部類に入るらしい「マイアミ市」(ビスケーン湾対岸に位置する「マイアミビーチ市」とは別の行政区域)のダウンタウンとは異なり、夜遅くでも多くの人で賑わっていて、安心して歩ける雰囲気です。この通り沿いのレストランの中には生演奏を聴きながら食事ができる店もあり、通りは楽しい音に溢れています。

今回取り上げたのは、そんなオーシャン・ドライヴの夕暮れ時のショットです。パーム・ツリーに巻きつけられた電飾の色は次から次へと変わっていき、夕闇は様々な色の光に彩られています。灯台のような形の、ガラス張りのペントハウスがある建物が、風景の中で特異な存在感を放っていますね。

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2011.12.11

77-5 オーシャン・ドライヴのテラス席(米国・マイアミビーチ)

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以前にも触れましたが、オーシャン・ドライヴ沿いに並ぶホテル群の1階部分は通りに面したレストランやクラブとなっており、色とりどりのテントやパラソルで覆われたテラス席が歩道にまで設けられていて、華やかで賑やかな雰囲気です。あまり手頃な価格の店が無く、私のような貧乏人にとってはちょっと敷居が高いですが・・・。

そんなオーシャン・ドライヴの中でも、このホテルの前だけはまたちょっと違った雰囲気を漂わせています。建物はカラフルなアール・デコスタイルではなく高級感のあるシックで落ち着いた外観です(宿泊料金も高めなようです)。その前庭にあたるテラス席も庭園の中のように緑が多く、パラソルの色はベージュで大人っぽくまとめられていますね。私にとってはさらに敷居が高く感じられました(笑)。

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2011.12.09

77-4 オーシャン・ドライヴのアール・デコ建築(米国・マイアミビーチ)

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「アール・デコ」とは、191030年代に建築、工芸、デザインなど、パリを中心に流行した装飾様式で、それ以前に流行していた、曲線を主とした「アール・ヌーボー」とは対照的に、直線を重視した実用的なデザインが特徴です。マイアミビーチ市の中心部であるサウス・ビーチ地区は「アール・デコ地区」と呼ばれ、白、コーラル・ピンク、ペパーミント・グリーン、ラヴェンダーなどのパステル・カラーで彩られた、アール・デコのデザインに南国のフレーヴァーをプラスしたような「トロピカル・デコ」とでも呼ぶべきポップでファンシーな建築が街じゅうに溢れており、その数は400以上にものぼるらしいです。

このショットは私がオーシャン・ドライヴ沿いの街並みを撮った中でいちばん気に入っているものです。小さく、白く、四角い単純な建物を直線的なデザインのみを用いて装飾しようとするとこうなるのか、という感じですね。眩しい真っ白な壁面に、垂直方向の動きを強調する黄色(左側の建物)やペパーミント・グリーン(右側の建物)のストライプが入っただけで、風景はこんなにも明るく、楽しくなります。

私がこの「アール・デコ地区」について興味を持ったきっかけは、もう10年以上も前のことで、キューピーの食品のコマーシャル・フィルムで、商品とは直接何の関係もない、南国風のカラフルでキュートなデザインの建築が次々と紹介される、という映像を見てからです。それらがフロリダに行けば見られると知ってから、いつかこの日本から最も遠い米国の街を訪れてみたい、と強く願うようになりました。旅から帰って来て、いろいろ調べてみてわかったのですが、どうやら件のコマーシャル・フィルムの中には、この画面左側の建物が登場していたようで、そうとは知らずに私は10年越しに念願の再会を果たしていたことになります。その割に感激は少なめでしたが(笑)

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