E-2 (パリ)

2008.07.20

56-4 フォルム・デ・アール(フランス・パリ)

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パリの中心に位置する地下街で、地下鉄の駅と一体となって、地上の伝統的な街並みからは想像もつかないような、大規模な地下空間が形成されています。
ここのヴォールト状(かまぼこ型)の天井は、カラフルなマーブル模様で、非常に明るく華やかな感じがしますね。そのくせ、床の舗装は素っ気ないグレーの石畳なのですが、私にはそれが逆に地上の街の風景との連続性が感じられ、その気取らなさに好感が持てました。

※関連バックナンバー 34-2「フォルム・デ・アール」

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2008.06.29

54-7 シャルル・ド・ゴール橋(フランス・パリ)

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セーヌ河に架かる橋にしてはめずらしく、直線的なデザインが目立つ現代風の橋です。意図したものなのかどうかわかりませんが、対岸の橋のたもとの両側のビルが、背格好の良く似た双子のようです。さらに奥の正面にはシンボリックな塔を有するランドマークのような建物が見えているので、双子のビルはまるでそこへ通じる道を遮るゲートのようにも見えます。

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2008.06.23

54-4 ポン・デ・ザール(フランス・パリ)

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セーヌ河に架かる歩行者専用の橋で、日本語に訳すと「芸術橋」となります。この名前は、向こう岸に見えるルーブル美術館のそばに架かっていることが由来のようです。路面がボードウォークになっていて、画像のように地べたに座り込んでくつろぐ人もいるなど、対岸へ渡るための橋というよりは、一種の「川床」のような、水上の広場的な感覚で親しまれているようです。
この橋をめぐっては、10年ほど前、フランスのシラク前大統領が、パリ市と京都市の友好を記念して、鴨川にこの橋と同じものを架けてはどうかと提案し、一大景観論争を巻き起こしたことがありました。デザインとしては、「いかにも西洋風」といった感じの装飾が多いわけでもなくすっきりとしているし、このような歩行者のための橋ができることじたいは悪くないのでは、と私は思ったのですが、市民の理解を得ず、強行に計画を進めようとしたことが問題だったようです(しかも、フランスの寄贈ではなく、あくまで市民の税金で造る、ということだったので、なおさらでしょう)。

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2008.06.06

53-3 ポンピドゥー・センター(フランス・パリ)

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過去3回に渡って取り上げてきた(※)ポンピドゥー・センターについての記事も、4回目となる今回がおそらく最後でしょう。200712月に取り上げた正面側の外観も衝撃的ですが、今回の裏側もなかなかです。「裏側」とはいえ、大通りに面したよく見える壁面に、普通なら建物内に収めたり、目立たぬよう壁と同じ色に塗られたりすることの多い配管類が、ここでは工場施設のように堂々と露出し、原色で大胆に塗り分けられています。
この「逆転の発想」はかなりのインパクトがあったようで、このアイディアをパクった施設を、私は国内で少なくとも2つ知っています。一つは、横浜市にある地下鉄駅の構内、もう一つは、浜松市の駅前にある博物館。探せば他にもまだまだあるかもしれませんね・・・。


※関連バックナンバー

 42-1「ポンピドゥー・センター」

 20-3「ポンピドゥー・センター」

 15-7「ポンピドゥー・センター」

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2007.12.18

42-1 ポンピドゥー・センター(フランス・パリ)

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3度目の正直(※)で、やっとこの建築の外観について触れる機会に恵まれ、嬉しいです。

ガラス張りの壁面が縦・横・斜めに走るスリムな金属で構成されたフェンスで覆われ、裏側を真っ赤に塗られた巨大なチューブ状のエスカレータがファサードにアクセントを加えています。伝統的な街並みが保全されているパリの中心部にありながら、この建物には石造りの外壁がなく、まるで工場設備か、足場の組まれた建設現場のようにも見えます。「このビルはいつ完成するんですか?」との問い合わせが来るというのも頷ける話ですが、実際にはもう完成後30年も経過しています。あまりにも未来を先取りしすぎた風景の出現に、1970年代のパリジャン、パリジェンヌ達はさぞ衝撃を受けたことでしょう。このデザインの是非を巡っては相当な議論が巻き起こったらしいですが、今ではパリで最も集客力のある施設として君臨しているのだそうです。

なお、この建物の裏側の外観も、また違った意味で強烈ですので、改めてご紹介できればいいな、と考えております。

※関連バックナンバー
 15-7「ポンピドゥー・センター」20-3「ポンピドゥー・センター」

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2007.11.28

40-9 新大蔵省ビル(フランス・パリ)

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そんな化石のような名前の省庁は我が国からもすっかり消えてなくなってしまっているにも関わらず、他国にあるこの役所の建物は、日本語ではいまだにタイトルのような名称で呼ばれることが多いのだそうです。不可解ですね・・・。

もしかしたらここがどのような空間か、画像からではわかりにくいかもしれないので、まず解説すると、私がシャッターを押しているのはセーヌ河に架かるベルシー橋の上です。この橋は2層構造になっていて、右側に見える上段の橋の上にはメトロが通っています。そしてこの橋と平行に、360mもの長さを持ち城壁のように立ちはだかる、左側の白いビルが「新大蔵省ビル」です。しかも、この建物は長いだけでなく、その端は建設中の橋のようにセーヌ河の上にせり出しているので、2階建てのベルシー橋と対峙しているようにも見えます。

この建物は、以前触れた「グラン・プロジェ」の一環として造られたものです。以前の「大蔵省」はルーブル宮の中に美術館と(!)同居していたのですが、さすがにそれでは両方にとって手狭というわけで、このベルシー地区に移転してきました。(美術館としても大改造が行われ、ご存じのとおり現在、正面にはガラスのピラミッドが設けられています。)

いくらデカいものを造りたがるフランス人とはいえ、こんな巨大な壁をこしらえた上に、川にまではみ出させるなんて、景観破壊・環境破壊もいいとこ・・・とも思いましたが、もしかしたら上に伸ばして超高層ビルを造るよりは横に伸ばした方がマシ、と判断した結果なのかもしれませんね・・・。

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2007.09.02

35-1 サクレクール寺院(フランス・パリ)

351mtnsc洋の東西を問わず、どこの街でも大抵、貧乏人は川沿いの低い場所に住み、金持ちは洪水の被害を受けることのない丘の上に住んでいるというのが一般的です。しかしパリでは、河川改修が比較的早くに進んだため、街の中心を流れる川沿いの、利便性の高い場所に金持ちが住み、行き来の不便な山の上に「下町」が形成された、らしいです。「モンマルトルの丘」の頂上にあるこのサクレクール寺院の周辺はそんな環境にあり、メトロの最寄駅からの通り沿いには、庶民的な商店街が形成されていたり、妙に乞食が多かったりします。

この白亜のドームの形は、フランスというよりはどこかエキゾティックな香りがしますが、それが原因で、この建物も完成当初は「パリの景観を損ねる」と批判されていたらしいです。それはともかく、山の頂上に立つ建物に縦長のドームが乗っかっていると、高さがより強調されるような気がしますね。

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2007.08.16

34-2 フォルム・デ・アール(フランス・パリ)

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画面がとても賑やかですが、一つひとつ解説していきましょう。

手前のメリー・ゴー・ラウンドと美しい植栽のある空間は、かつての市場の跡を再開発して造られたショッピング・センター「フォルム・デ・アール」です。地下空間を有効に使って高さを抑え、大きな中庭のようなサンクン・ガーデンを設けています。

画面左奥、合成写真のようにおどろおどろしく聳えているのはサントゥスタッシュ教会で、モダンなショッピング・センターと古めかしい教会が共存する風景は、何だか不思議です。

画面右奥には、集合住宅でしょうか、中層の建物が写っています。これはガラスを多用した近代建築ではありますが、最上階の外壁の色づかいや、カーヴの感じが、途中で勾配が変わる「マンサール屋根」を意識したデザインのようで、パリの伝統的な街並みに調和させよう、という配慮が感じられます。

ついでに言えば、画面の中のフォルム・デ・アールにも、カーヴするガラス屋根が随所に見られます。もしかしたらこのデザインも、周囲の環境との調和を図ろうとした結果なのかもしれないですね。古いものを残すばかりでなく、新しいものも積極的に取り入れ、かつそれらの調和を図ろうとしているところがパリらしく、魅力的な風景だなと思います。

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2007.08.07

33-4 セーヌ河 feat.ノートルダム寺院(フランス・パリ)

334boatseineセーヌ河は、パリ市域の中央を横切って流れていますが、とりわけこの辺りはまさにパリの中心の中心です。この付近のセーヌ河の風景は、絵になる題材が満載です。

今回の構図は、一応船を主役として扱っていますが、むしろ背景のノートルダム寺院の方が重要なのかな、という気もします。この角度から見たノートルダムは完璧な美しさです。こう見ると東京都庁舎がこれを真似したと言われるのもよくわかるような気がしますね。

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2007.06.30

30-8 ルールク運河(フランス・パリ)

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今回は「運河の風景」として取り上げていますが、ここが「ラ・ヴィレット公園」の中である、という事実の方が、まず重要かと思われますので、その説明から。

新しいフランス大統領サルコジ氏の先先代、故ミッテラン元大統領は、1989年のフランス革命200周年に向け、新凱旋門やルーブル美術館の改造をはじめとする9大プロジェクト(「グラン・プロジェ」)をパリにおいて展開しました。このラ・ヴィレット地区では、かつての食糧貯蔵所、家畜市場、屠殺場が、科学産業都市(博物館)、多目的ホール、国立音楽院、楽器博物館等、およびパリ最大の公園に生まれ変わりました。画像にも映っていますが、公園内は120mごとに「フォリー」と呼ばれる真っ赤な建物(レストラン、バー、キオスク、子ども用遊び場、スタジオ、温浴場など、それぞれ用途は異なる)が一直線上に配置されているなど、極めて前衛的なデザインとなっています。

で、運河の話ですが、私は公園内を真っ直ぐに横切るこの運河も、単に公園の幾何学的デザインを構成する要素として存在しているのかな、と思って歩いていました。するとそこを船が、それも観光客用の遊覧船などではなく、小汚く生活感あふれる普通の貨物船が通り過ぎるのに出くわしたのです。この運河が見てくれのためだけではなく、ちゃんと市民の生活の役に立っているのだな、と思い、ちょっと感心してしまったのを覚えています。

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