E-6 イタリア

2009.03.18

72-4 聖フランチェスコ教会(イタリア・アッシジ)

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立派なエントランス空間は、その先へ、奥へと向かう期待感を高めてくれるものです。ですからその設え方は、とても重要だと思います。

今回は、以前取り上げた記事(※)のアクセス数が多かったアッシジ・聖フランチェスコ教会の、エントランス空間の画像です。昔の写真を見るとここは、アスファルトで舗装され、単なる駐車場として使われていたようでしたが、1997年の地震からの修復工事が契機になったのか、淡いピンクのストライプ模様の舗装が美しい、豊かな前庭空間に生まれ変わっています。両側をアーチが並ぶ回廊に挟まれ、奥へ行くほど狭まって上り坂になっていく広場の形状は、正面奥に斜に構えて建つ教会の姿をより美しく引き立てて見せています。

※関連バックナンバー 35-4「聖フランチェスコ教会」

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2008.12.16

66-1 フィレンツェのショー・ウィンドウ(イタリア)

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旧市街を歩いていて見つけた店のショー・ウィンドウです。たぶんおもちゃ屋だと思うのですが、様々なおもちゃの奥に、巨大な積木細工のバイクが置いてあったのが面白くて、思わずカメラにおさめてしまいました。こんなものを買おうという客などそうそういないでしょうし、店の方だってきっと売るつもりはないのでしょうが、店先に誇らしげに飾られ、「看板娘」のようにお客を歓迎している感じが微笑ましかったです。

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2008.11.19

64-2 ミラノ中央駅(イタリア)

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イタリアからは、実に8ヶ月ぶりのエントリーとなります。

国内第2位の乗降客数を誇るこの駅舎のデザインには、第1位のローマ・テルミニ駅とともに、独裁者であるムッソリーニの意向が大きく反映しているらしいです(この2つの駅の見た目は対照的ですが)。そして、20世紀三大建築家の一人であるフランク・ロイド・ライトが「世界で最も美しい鉄道駅」と称したように、名建築として誉れ高い駅舎のようです。

ただ、私がミラノを訪れて、実際に見た時の感想は、・・・「美しい」というよりは「重苦しい」(良く言えば「重厚」)というものでした。当日の天気が悪かったこともあって、装飾が多く陰影ばかりがやたらと目立つ、グレー単色の石造りの建物は、曇り空をバックにするとモコモコした巨大な雨雲かのように見えてしまったことをよく覚えています。「ファシズム絡み」という先入観もあったために、余計に暗く感じられたのでしょうか。

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2007.09.06

35-4 聖フランチェスコ教会(イタリア・アッシジ)

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たとえば、ローマやフィレンツェなどから鉄道に乗って「アッシジ駅」で降りても、そこにアッシジの街はありません。駅が街の中心から離れていることはヨーロッパでも、日本でもそれほど珍しいことではありませんが、アッシジの街は、駅から4Kmほど離れた山の上にあります。ここはイタリアに多く見られる、主に防衛上の理由から山の上に築かれた「山岳都市」なのです。

この聖フランチェスコ教会は、この山の上の街の、最も奥まった所に位置しています。切り立った崖の上に立ち、上には青空だけが広がっているその姿は、天空の城といった感じで、垂直のラインが強調されて高さが際立つ、とても絵になる建造物です。

私がアッシジを訪れた時は、この聖フランチェスコ教会をはじめとする街じゅうの建物の外壁が、美しく淡いバラ色に輝いていて、まるで清潔なバスルームの中にいるような感じでした(素敵さの伝わらない例えで申し訳ないですが・・・)。 その風景に感激した私は、駅に戻って街の絵ハガキを買おうとしました。ところが、どれを手にとっても写真の中の街並みは薄汚れていて、実物ほどの美しさが感じられなかったのです。気のせいかと思っていたのですが、後になって調べてみたら、その3年前に大きな地震があり、街じゅうで修復作業が行われていた真っ最中だったから、新築のようにピカピカに見えたということらしいです。絵ハガキはおそらくどれも古い写真を使っていたのでしょう。地震のおかげで、アッシジの風景は私にとってまるで夢の中のような印象を残してくれました。

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2007.06.20

30-2 ムラノ島の運河(イタリア・ヴェネツィア)

302cnlmln前回(30-1)に引き続き、ヴェネツィアからお届けします。と言っても、今回は本島ではなく、少し離れた私のお気に入りの島、ムラノ島からです。

ムラノ島は本島よりも建物の高さが低かったり、運河の幅が狭かったりして、都市空間のスケール感が全体的にやや小ぢんまりとしています。画像の運河も水面が近くに感じられ、親しみやすい感じです。右側に見えるレンガ造りの塔も、かわいらしいですね。

なお、東京でこんな風景が見たくなったら、是非自由が丘まで足を運んでみてください。こんな感じの場所が、・・・なきにしもあらず、です(笑)。いずれ取り上げられれば・・・。

※関連バックナンバー
 11-2「ムラノ島の街並み」28-8「ムラノ島のウォーターフロント」

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2007.06.19

30-1 カナル・グランデ(イタリア・ヴェネツィア)

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「運河」と聞いて、まず思い浮かべる都市は、このヴェネツィアでしょう。大小合わせて177もの運河が張り巡らされているというこの街の中でも、頂点に君臨する運河が、このカナル・グランデ(大運河)です。

この場所は、本土からの鉄道が到着するイタリア国鉄のターミナル、サンタルチア駅(画像右手の四角い建物)の前で、ヴェネツィアという島にとって唯一の玄関口です(バスでやってきても、この近くに到着します)。普通、駅を降りて目にするものはバスターミナルだったり幹線道路だったりするわけですが、この島には陸上の乗り物は走っていません。というわけで、この街を訪れて最初に出逢うのは、水上バスやゴンドラ、モーターボートなど、様々な水上交通が行き交うこの大運河の風景となります。

私はこの街を去る時、列車が出るまでに少し時間が余ったので、駅前広場の階段に腰掛けて、しばらくここの揺らめく水面と、行き交う船の姿を眺めながら、ヴェネツィアとの別れを惜しんでいました。他の都市の駅前で、幹線道路を行き交う車を見ていても、騒音や排気ガスが気分を害して、旅情に浸れるどころではなかったことでしょう。世界に二つとないこの街ならではの魅力は、そんな所にも表れているように思います。

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2007.06.08

29-4 センピオーネ公園(イタリア・ミラノ)

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画像正面奥に見えているスフォルツェスコ城の裏手にあたる公園です。この城、どこか武骨というか、エキゾティックというか、ヨーロッパの城らしい優雅さに欠けるな、という印象があったのですが、ここはどちらかというと宮殿としてよりも軍事的な要素が強い、まさに「城」だったようです。(という説明だけで納得してしまう自分の浅はかさが情けない・・・。だいたい、「ヨーロッパらしい城、ってどんな城?」と聞かれても、「・・・シンデレラ城」としか答えられないですし・・・。)

城の話はともかく、今回のシリーズのテーマは「芝生」でしたね。ここの芝生は、草サッカー場と化していました。こういう広い芝生があるとサッカーを始めたくなってしまうのは、イタリア民族に生まれつき備わったDNAなのでしょうか?

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2007.05.29

28-8 ムラノ島のウォーターフロント(イタリア・ヴェネツィア)

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ヴェネツィアの、本島ではなくムラノ島の、なんということのない海沿いの風景です。

観光ガイドブックに名前が出るような場所ではなく、観光客が大勢集まっているわけでもありません。空間としても並木が植わり、ベンチが置かれている他は、取り立てて公園っぽく整備されているわけでもない、ただの場所です。

でも、その目の前に広がるエメラルド・グリーンのアドリア海はとても美しく、そこにいると心地よく、癒され、南国のリゾートに来たような気分にさえなれます。こんな素晴らしい風景が、さりげなくあるこの小さな島を、私は本島よりも気に入ってしまったくらいです。

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2007.01.03

19-1 ヴェネツィアの市(イタリア)

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2006年最初のツアーは、4カ月ぶりにイタリアからお届けします。
ヴェネツィアの入口にあたるサンタルチア駅に降り立って、先へ歩いていこうとすると、自然に導かれていくのがこの市の立っている通りです。この通りはさらにリアルト橋、サンマルコ広場という、ヴェネツィアにとって重要な拠点となる空間へと続いていくので、陸上では最も主要な都市の軸(メイン・ストリート)と言えるのではないでしょうか。(ご存じの通り、ヴェネツィアでは陸上より水上の交通が主体なので、本島を逆S字型に貫く「カナル・グランデ」(大運河)の方がより重要と言えます。)
この通りは、沿道が商店街というよりは、人がやっとすれ違える程度の幅を残して両側にどこまでも市が立っているので、通りの空間そのものが商店街のような役割を果たしている感じがします。そして市は無秩序に立っているのではなく、駅前は土産物屋が多く、少し進むと日用品の店が多くなり、リアルト橋に近づくと買回品の店が多くなる、というふうに自然とゾーニングがなされている点が興味深かったです。
ヴェネツィアは、現代文明の象徴とも言える自動車がまったく通らない都市です。そんなこともあり、こうした市が人々の日常の経済活動の主役となっている光景に触れると、中世から変わらぬ暮らしがそこで営まれているような気がして、感慨深いものがあります。まあ、実際にはマクドナルドや生協(co-op)なんかもちゃんとあったりするのですが。

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2006.09.04

11-2 ムラノ島の街並み(イタリア・ヴェネツィア)

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前回のピランから100kmほど西に進み、今回はイタリア・ヴェネツィアからお届けします。
ヴェネツィアの本島という「都心」から、ヴァポレット(水上バス)に乗って20分ほどの「郊外」に位置するのが、ヴェネツィアン・グラスで知られるムラノ島です。建物の大きさも、島じゅうに張り巡らされた運河の幅も、本島をそのまま縮小したようなイメージです。訪れる観光客もそれほど多くなく、本島の喧噪から離れた、静かな南国(緯度は北海道と同じですが)の小島といった風情が漂っています。その南国の強い陽射しや、鮮やかな空や海の色に、赤や白の派手な建物の壁の色がよく映えていると思います。

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