J-3.1 埼玉・千葉

2011.04.08

76-7 羊山公園・芝桜の丘(埼玉県秩父市)

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当サイトとしては初めて、東京都心から約70km、埼玉県の北西部に位置する秩父市からお送りします。

東京方面からこの地域へは、私鉄の西武鉄道に乗ってアクセスするのが一般的と思われますが、途中通る谷間の車窓風景はとても東京からすぐのものとは思えないような魅力的な山里で、それを抜けると広がる秩父盆地のなだらかな丘の風景もまた、人里離れた桃源郷のような大らかさが感じられ、私はとても気に入っています。

今回取り上げるのは、芝桜の名所として近年つとに知名度が増している、らしい「羊山公園」の風景です。芝桜って、昔はあまり見なかったと思うのですが、最近は春になるとやたらと各地の観光ポスターで見かけるような気がしています。一種の流行りなのでしょうか?

私がここを訪れたのも、駅に貼られたポスターの写真がきっかけでした。北海道の美瑛(※)や中富良野のラヴェンダー畑のように、丘一面が花で埋め尽くされているような大陸的な風景に出逢えることを期待して・・・

ですが実際は・・・ベルギーのブリュッセル(※)や神戸等で行われているような、通りや広場に花をカーペットのように敷き詰めるイヴェントをちょっと大きくしただけ、といった印象でした(笑)。しかも見物客が大勢いるので余計に狭く見えてしまっています。プロのカメラマンは、狭い空間を広く見せるのがほんとうに上手ですね。まぁ、視点によっては、色どりの模様を描く花の鮮やかさがこの世の物とは思えないほど眩しくて、ちょっと感動を覚えたりもするのですが・・・。背後に聳える荒々しい岩山の雄々しさとのコントラストも面白いですね。

※関連バックナンバー
2006
年5月 3-8「新栄の丘展望公園」(J-1 北海道・東北)
2006
年7月 7-1「グラン・プラス」(E-2 オランダ・ベルギー)

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2011.04.06

76-5 上総中野駅(千葉県大多喜町)

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東京という大都会の喧噪の中で過ごす日々にストレスを感じはじめていた私は、ある年の夏休みを迎えるにあたり、「とにかくどこか田舎に行きたい!」と思いつきました。あまりお金も無かったので、いちばん近い田舎に。候補に挙がったのは「半島」という、交通が不便なために他の地域とのつながりが隔絶されている土地で、東京からは海を隔てて対岸に位置する、近くて遠い巨大なフロンティア(辺境)、房総半島を目指したのでした。

房総半島には、外周部の海岸沿いに幹線(?)というべきJR内房線・外房線が通っていますが、海岸部から内陸に向かうローカル線も何本かあります。そして、外房(太平洋側)の大原駅を起点とする第三セクター・いすみ鉄道と、内房(東京湾側)の五井駅を起点とする私鉄・小湊鉄道が出逢う、半島のちょうど中央部に位置しているのがこの上総中野駅です。

いすみ鉄道の方は、「レールバス」と呼ばれる、その名の通りレールの上を走るバスのような簡素な車両(画面左側)が1両で草原の中をくねくねと走る列車で、もう一方の小湊鉄道はというと、大昔にどこかで使われていたものを持ってきた、エアコンも付いていないような古い車両(画面右側)で、この駅には一日に5往復しか列車が発着しません。そんなわけで東京駅からの直線距離にして50kmも離れていない駅とは思えないようなのどかさです。プラットフォームの高さは、バリアフリーなんていう時代の流れなどどこ吹く風といった昔ながらの低さで、雑草は生え放題。線路を跨ぐ陸橋など無く、画像のように踏切内を幼児がよちよち歩きしていても全く危険が感じられません。

東京に居て当サイトをご覧のみなさまも、最も手っ取り早く田舎の風情を味わいたかったら、こんな駅を訪れてみてはいかがでしょうか?

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2009.03.29

72-12 浦安市民墓地公園(千葉県)

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今回の風景が最後の投稿となりますので、最後(最期?)にふさわしく、墓地からお送りしたいと思います。

とは言え、東京ディズニーリゾートを擁する浦安市営のこの墓地「公園」に辛気臭さは全くありません。東京湾岸の埋立地にできたニュータウン(※)の中にふさわしい明るく開放的なランドスケープで、ここには幽霊も怪談も肝試しも似合いません。建てられる墓は形が決められていて高さが低く抑えられているので、園内は非常に見通しが利き、広々として心地よい空間です。墓石が横長になるということは自ずと墓碑の銘文も縦書きではなく横書きになるわけで、そんなところにもアメリカナイズされた、現代的で洗練された墓地を造りたい、という意図が感じられます。

※関連バックナンバー
2008
年3月 71-5「シンボルロード」

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2009.03.06

71-5 シンボルロード(千葉県浦安市)

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東京湾を埋め立てて造られた新しい市街地・新浦安地区に、まさに市を代表する大通りとして、広々とした幅員と豊富な街路樹を備え、電線類を地中化し、随所にユニークなモニュメントや散策路、水路等を配すなど、シンボリックに整備された贅沢な街路です。一直線に並ぶスマートなデザインの街路灯からもわかるように、空間全体のイメージは、海沿いのニュータウンにふさわしく明るさ、清新さ、開放感を強調するようなテイストとなっています。沿道の高層マンション群はどれもカラフルで、楽しげなスカイラインを描いています。

この新浦安地区は東京ディズニーリゾート(TDR)が立地する舞浜地区に隣接しており、JR京葉線で東京駅まで直通15分という交通至便なベイエリアの住宅街として近年非常に人気が高く、この地の高層マンション群に暮らす若奥様は「マリナーゼ」などと呼ばれ、そのライフスタイルがもてはやされているらしいです。TDRの存在が浦安市にもたらしているものは地域イメージの向上だけではありません。一大産業と化したテーマパーク・ビジネスからの法人税収入のため市の財政力は全国屈指で、公共サーヴィスも行き届いているようです。暮らしやすさに惹かれて住みたいと思う人が増えていけば、人気が高まり地価が上昇し、裕福な住民が増えて所得税収入が増えると、より公共サーヴィスが充実していき・・・人口減とか、少子高齢化とか、日本中に不景気な衰退ムードが蔓延している中でこんな好循環が続く浦安市というのはなんとおめでたい自治体なのでしょうか。「夢と魔法の王国」というのは、どうやらゲートの外の現実世界にまで続いているようですね。

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2009.01.12

67-6 海ほたるの2匹の亀(千葉県木更津市)

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四方をぐるりと海に取り囲まれた海上パーキング・エリアの風景です。

高い建物など、垂直的な景観要素が何もなく、どこまでも広がる海原の水平さをさらに強調するかのように、平べったい2匹の海亀がデッキ上を這うような姿が、何とものどかで癒されます。

※関連バックナンバー
2008
年8月 58-7「海ほたるパーキング・エリア」

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2009.01.02

67-1 川口西公園のじゃんけんをする子供達(埼玉県)

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川口市の地場産業と言えば、「鋳物」と「植木」なのだそうです。と、いうわけで、市を代表する駅の前に展開する川口西公園(※)には、鋳物と植木がふんだんに用いられています。

今回取り上げるのは「鋳物」の方で、この階段でじゃんけんをする子供達は地元の鋳物で造られているらしいです。服の皺までもあまりにリアルに再現されているので、夕暮れ時には本物の子供が立っているかのように勘違いしてしまったことがあって、もう少しで「そこに立ってると危ないよ。」と、思わず声をかけてしまうところでした。

※関連バックナンバー
2008
10月 61-5「川口西公園」

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2008.11.09

63-5 越谷レイクタウン(埼玉県)

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今春まちびらきを果たしたばかりの新しい街です。先月開業した国内最大級のショッピング・モール(対岸の横長の建物)が話題となり大盛況なのですが、地域の治水を目的として新たに設けられた「大相模(おおさがみ)調整池」を中心とした一体的なまちづくりが行われた、画期的な新しい水辺の街であるという点の方がもっと注目されるべきではないのかなと思っています。池の周りにはまだ建物が少ないので、街と水辺とのスケール的な意味での一体感には欠けているような気がしますが。

この新しい調整池は、治水という消極的な目的のためだけでなく、街のシンボル空間となるべく積極的に設けられたものなので、さほど広くない水面とその周りには様々な「アトラクション」が仕掛けられています。たとえば、池の周りには遊歩道、芝生広場、桟橋、親水護岸、親水テラス、水上ステージが設けられ、様々な場所、角度からそれぞれ違った水辺の眺めを楽しめるようになっています。水面の風景も、噴水があったり、立ち入り禁止のビオトープがあったり、蓮が浮いていたりと変化に富んでいます。

この池の最大の目玉はカヌーやボートが楽しめることで、私が訪れた日曜日には、よく目立つ真っ赤な帆をはためかせたヨットのような乗り物が一艘だけ、水面をぐるぐると廻っていたのですが、・・・もしかしたらこれは、水辺の街の新しいライフスタイルをアピールするためのデモンストレーションとして、お金をもらってやっていることなのかな?などと勘ぐってしまいました。

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2008.10.24

62-4 成田山新勝寺表参道(千葉県)

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JR、および京成電鉄の駅から、全国屈指の初詣参拝客が訪れる成田山新勝寺に続く参道です。画像からもわかるように、そのルートはくねくねとカーヴし、アップダウンも多いです。そして、もちろん門前町なので、沿道には土産物屋などが多く建ち並び、その街並みに統一感はないものの、それぞれが昭和の温泉旅館のような、日本情緒を感じさせるようなスタイルで建てられています。

ここを歩く人々の中には、外国人旅行者と思しき方々の姿を多く見かけました。それはやはり、成田国際空港に近いという理由からなのでしょうか。飛行機の乗り継ぎ等で、浅草など東京都心まで足を運ぶほどの時間はないけど、という人々が気軽に日本を味わえる場所としての需要があるとか・・・。そういえば、バブル期に某大手商社が、成田国際空港の近くに日本文化をテーマにした「ジャパン・ヴィレッジ」なるテーマ・パークを造ろうと計画していたような記憶がありますが・・・そんなものを造ろうとするまでもなく、こんな近くに本物があったんですけどね。

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2008.10.11

61-5 川口西公園(埼玉県)

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東京23区に隣接する川口市は、合併によりさいたま市が誕生するまでは、浦和や大宮を抑えて埼玉県内最大の人口を誇っていた都市です(現在約50万人)。そんな大都市の玄関口であるJR川口駅前は、近年の相次ぐ再開発によって、近代的で、美しく、洗練された都市景観が展開されています。

古くからの繁華街として百貨店等の商業ビルに囲まれている東口とは対照的に、西口は駅を出るとまず水と緑の公園が広がり、その奥に高層住宅群のスカイラインが見えるという風景で、駅前にしてはどちらかというと静かな雰囲気です。画像の風景は、どこにでもある、ちょっといい感じの公園にしか見えないかもしれませんが、ここが駅の改札口を出てすぐの場所であるというところがポイントです。橋上駅舎と市街地をつなぐ公園には、そのレヴェル差を調整すべくなだらかな傾斜がつけられており、そのため画像のような緑の坂道が生まれています。昔から知られている「鋳物工場の街」という、やや薄汚れたような都市イメージは、駅から街に出た瞬間目にする、この爽やかな緑によって見事に打ち消されます。

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2008.09.29

60-6 パティオス(千葉市)

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1990年代後半から開発された幕張新都心の中層住宅街で(※)、街区ごとにそれぞれ異なる事業者・設計者が、共通のデザイン・コードに基づいて設計し、各街区が個性を競いつつも、建物高さや建物壁面の位置、外壁のデザイン、色彩等に統一感のある街並みが続いています。また、建物の1階部分には、通りに都市的な賑わいをもたらすような店舗等の非住宅施設が配置されています。

なかでも特に私が画期的だと思うのは、欧米の街並みのように、建物が街路に顔を向けて建てられている点です。日本の都市の住宅は、その前に高い建物があろうが(あるいは将来的に建つ可能性があろうが)とにかく南に建物を向けようとこだわるあまり、街路という半永久的に日照・通風・眺望が保障されたオープン・スペースの存在を忘れていて、建物によって街路景観を形成していこうという意識がほとんど感じられないですからね。

このエリアがコマーシャル・フィルムのロケ地として人気が高いのは、「都市の街並みとはこうあってほしい」という、日本人が潜在的に抱いている理想の風景がここに体現されているからではないか、と私は思っているのですが、どうでしょうか。

※関連バックナンバー
 2008年6月 53-6「パティオス」

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