J-4.1 東京23区

2006.06.14

5-6 お台場海浜公園(東京都港区)

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世界都市博覧会は幻と終わってしまいましたが、臨海副都心が開発されたことによって、東京は世界に誇れる都市景観を手に入れたように思います。特に、それまで水辺にほとんど顔を向けていなかった東京の「臨海都市」としての魅力のアピールにつながったのではないでしょうか。
なかでも都心からほど近いお台場に、砂浜のビーチができたということは、東京という大都市にリゾートとしての要素が加わったということを意味しています。コパカバーナ海岸を有するリオデジャネイロのように。
ただ残念なのは、ここは遊泳禁止みたいですね。ウィンド・サーフィンなどは楽しめるようですが、水に入れず外から眺めるだけの水面になってしまっています。それはそれで、都会的なビーチの楽しみ方なんでしょうか。対岸に高層ビルのスカイラインが見える、日常と非日常の入り交じった感じも不思議です。

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2006.06.26

6-4 表参道(東京都)

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通りに面し、個性的な外観が印象的なショップが軒を並べる、「日本のシャンゼリゼ」です。夜になると店内やショーウィンドーから色とりどりの光が漏れ、通りはより一層華やかさを増していきます。
ニッポンの旺盛な個人消費は「失われた10年」と呼ばれる平成不況にもまさっていたようで、この沿道には海外の有名ブランドショップが競うようにオープンし、需要の高い商業地として地価も下落することはありませんでした。
ファッショナブルでもリッチでもない私にとってはちょっと敷居の高い世界ですが、この通りを歩き、ショーウィンドーを眺めることくらいは許されています。美しい都市景観は貧富の差に関係なく、誰もが平等に享受できるパブリックな権利なんだな、なんて思わされます。

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2006.08.04

9-2 大崎ニューシティ(東京都品川区)

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東京都では都心(東京駅周辺)の他に7つの副都心を位置づけていて、そのうちの一つがこの大崎地区です(その他は新宿、渋谷、池袋、上野・浅草、臨海、錦糸町・亀戸)。地域バランスを考えた配置になっているので、現状から見るといささか疑問符が付く地区もあります。大崎が含まれているのは、もしかしたら大規模な工場用地がいっぱいあるので、今後再開発の余地が大きいと考えられているからかもしれません。自然発生的な副都心ではなく、大規模再開発の集積による外科手術的な副都心の形成を狙っているのでしょう。そんな動向を見据えてか、大崎駅にはここ数年新たな路線が次々と乗り入れるようになって、どこへ行くにも非常に便利な街になりました。
この大崎ニューシティは80年代の再開発によるオフィス街です。港区の「アークヒルズ」などもそうですが、バブル期前の再開発は、よく言えばストイック、悪く言えば遊び心には欠けているように思います。隣接して90年代後半の再開発「ゲートシティ大崎」が立地していますが、こちらはオフィス棟の低層部に南欧風デザインの派手な商業施設が展開されていて、時代の流れを感じます。「ニューシティ」の頃の再開発はオフィス機能をサポートする最低限の環境があればよくて、雑誌で話題になるような商業施設を造って賑わいを生み出そうという発想はなかったのでしょう。画像は土曜の午後のものですが、この豆腐のような四角い白亜のビル群に囲まれた人工地盤上の緑の広場には、昼休みに制服姿のOLたちが弁当を広げながら談笑しているシーンがいちばん似合っているように思います。

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2006.08.15

10-1 ショッピング・モールのサイン(東京・サンストリート亀戸)

101「サンストリート亀戸」は1997年に開業したショッピング・モールで、ローコストながら派手な色使いと奇抜なデザイン、そして低層で通路が曲がりくねったヒューマン・スケールな空間づくりなどで成功を収め、その後ここをお手本とした施設が全国各地に続々と誕生しました(だからと言ってそんな手法を軽井沢のような伝統ある避暑地に持ち込まなくても、と思うのですが・・・)。
このサインのカラフルでポップな色づかいも、ショッピング・モールとしてのイメージ戦略の一部なのでしょう。サインが楽しげだとそこに描かれている空間まで楽しげに見えます。見ているだけでわくわくしてきて、早く中に入りたくなりませんか?

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2006.08.27

10-7 路面のサイン(東京都世田谷区)

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レンガ舗装の歩道の路面に、謎かけのように電車と馬の絵、そして矢印がさりげなく紛れています。
種明かしをすると、ここは日本における馬術競技の拠点として東京オリンピックの会場にも使われた「馬事公苑」と、最寄りの東急電鉄用賀駅を結ぶルート上にあります。つまり進めば馬事公苑、戻れば駅に辿り着く、ということを表しています。
予備知識のない人からすれば何の事やらさっぱりわからないかもしれませんが(他にも案内板はあります)、わかる人にとっては最低限の表示で十分な情報を提供しています。何より遊び心にあふれたおしゃれなサインと言えるのではないでしょうか。

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2006.10.02

13-1 アークヒルズ・カラヤン広場(東京都港区)

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アークヒルズは、赤坂と六本木の中間に位置する(ARKはAkasakaとRoppongiのKnotを意味)1980年代を代表する再開発事業です。広場に世界的な指揮者の名前が付けられているのは、本格的な音楽ホールとして名高いサントリー・ホールに面しているからでしょう。オフィスビルにホテル、都市型住宅、さらにこうした文化施設やテレビ局(テレビ朝日)という情報発信拠点機能を複合させた点が、当時としては画期的だったように思います。
この広場を取り囲むデザイン要素は、がっしりとしたトラス組みの大屋根、高価そうな広場の舗装、画面右側の太い列柱、壁面を這う緑のヴォリューム感、広場を取り囲むタイル貼りのビルの壁面の硬質な感じ、そして手前に置かれたアートに至るまで、どれをとっても21世紀の視点から見ると、重厚そうな印象を与え、80年代というバブル期前夜の香りがします。好意的に見れば、トラディショナルで落ち着いた雰囲気の広場、という言い方もできます。
ここから歩いていける距離には、同じ森ビルが2003年にオープンさせた六本木ヒルズがあります。次回取り上げる予定ですので、是非比較してみてください。

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2006.10.04

13-2 六本木ヒルズアリーナ(東京都港区)

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開業以来何かと話題を振りまいてきた六本木ヒルズにとっての、シンボル的な空間です。テレビ朝日の新社屋(画面左側の建物)に隣接していることもあり、様々なイベントが行われテレビ映像で発信されるので、見覚えのある方も多いかもしれません。
広場には楕円形の平面形状を持つガラスの大屋根が架かり、地面は細かい模様と段差のついたボードウォークです。前回のアークヒルズ・カラヤン広場(13-1参照)と比べると軽やかで近未来的な印象ですが、この広場を取り囲むデザインはどれも奇をてらっているだけのような感じがして、私にとってはいまいち落ち着けない空間です。じゃあわざわざ取り上げるなよ、という声も聞こえてきそうですが・・・。

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2006.10.06

13-3 恵比寿ガーデンプレース(東京都)

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恵比寿ガーデンプレース(YGP)も早いものでオープン後10年以上を経過し、近年続いてきた東京の再開発の老舗といった印象すらあります。YGPで最も代表的な景観は、JR恵比寿駅側のエントランスから、つまり反対側からこの広場を見たところで、広場のヴォールト状の屋根を囲んで、その背後にヨーロッパの古城風の高級レストラン、両側に斜に構えた高層ビル群が林立しているアングルがとても印象的です。
YGPの中心に位置するこの広場は、エントランス方面からは坂を下った突き当たりに位置するので、囲まれた体育館の中にいるようで、とても落ち着く空間です。そしてここは観光客や外国人などを含む周辺住民でいつも賑わっています。東京の人はこういう広場的な空間に飢えていたのかな?という感じがします。

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2006.10.09

13-4 用賀駅(東京都世田谷区)

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副都心・渋谷から、地下を走る東急田園都市線で10分ほどの郊外に位置する駅です。急行も停まらないような駅にしてはちょっと造りが大げさな気もしますが、その訳はこの駅前に同じ東急グループによって再開発されたオフィス街「世田谷ビジネススクエア」があり、その玄関口になっているからです。
というわけで、駅周辺のデザインは最先端・近未来指向といった感じで、駅へと下る階段の上に設けられたこの大屋根は、なんだか空飛ぶ円盤が覆い被さっているように見えます。

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2006.11.02

15-1 新宿アイランドタワー(東京都新宿区)

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日本でいちばん有名なパブリック・アートと言えば、これなのかもしれませんね。"LOVE"という普遍的でポジティヴなメッセージだからこそ、多くの人に愛されているのでしょう。もしこれが"MONEY"だったら・・・それはそれで面白いかもしれませんが(笑)。みんな愛を求めているんですね。All You Need is Love...

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2006.11.05

15-3 六本木ヒルズ(東京都港区)

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六本木ヒルズも、美術館や図書館といった施設を導入するなど、文化のまちづくりを意識しているので、随所にパブリック・アートが見られます。最も有名なのは森タワー入口付近にある巨大な蜘蛛のアートですが、このけやき坂沿道には、ベンチの役割を兼ねたアートがいくつか置かれています。
この画像はオープンして間もない頃に撮ったものです。こうしたピカピカのベンチほど、汚れが目立ちやすいので、実際にいざ座ろうとするとちょっと躊躇してしまいますよね。

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2006.11.07

15-4 代官山アドレス(東京都渋谷区)

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かつての同潤会アパート跡地の再開発で、ここにも多くのパブリック・アートが散りばめられています。
ここで取り上げているのは、正面入口付近に聳え立つこの作品です。茎の部分は成長していく筍のようですし、太陽に顔を向けているかのように傾いた明るいイエローの花はひまわりのようにも見えます。いずれにせよ、爽やかで清々しい印象を与えるパブリック・アートです。
代官山は、建築的に有名な「ヒルサイドテラス」に代表されるように、無機質なコンクリートの建物が目立ち、どちらかというとクールな街並みという印象がありますが、この作品は、街のイメージをポップに変えてしまうような、そんなエナジーを持っているように感じます。

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2006.12.13

17-6 レインボー・ブリッジ(東京都港区)

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東京を代表する橋と言えば・・・昔は日本橋だったのかもしれませんが、今はこのレインボー・ブリッジ(正式名称:首都高速11号線・東京港連絡橋)と言ってよいでしょう。お台場のプロムナードの延長上にこの橋が斜めに横たわり、その奥で都心のビル群のスカイラインを従えた東京タワーが真っ赤に輝いている光景は、もはや世界に誇れる東京の都市景観だと思います。
ところで、この画像のような、冬の夕暮れ時のお台場海浜公園というのも、なかなか風情があってよいものですね。

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2007.01.12

19-5 自由が丘マリクレールまつり(東京都目黒区)

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おしゃれな街として全国的に知られる東京・自由が丘の商店街は12のブロックに分かれていますが、その中で「南口商店会」はこの「マリクレールまつり」をはじめ、最もイヴェントの開催が多い地区です。ファッション誌と提携してその名前を通りにつけるなど、古くから先駆的な取り組みを行っています。狭い石畳の通りには、イヴェント開催時にはレッド・カーペットが敷かれ、多くの人で溢れて一層華やいだ雰囲気となります。なんだか思いがけず掘り出し物が見つかりそうで、一つひとつ冷やかしながら歩くのが楽しい市です。

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2007.01.16

20-1 東京国際フォーラム(東京都千代田区)

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シリーズ前半は、文化・教育施設のアトリウムからご紹介していきたいと思います。
かつての東京都庁舎跡地に建てられた文化施設の、「ガラス棟」と呼ばれる建物です。この中に百貨店が一つすっぽり納まってしまうんじゃないかと思うほどダイナミックな空間で、まるで国際空港の旅客ターミナルのようです。有楽町という都心の超一等地に、よくぞここまでムダな空間を造ったものだと感心してしまいます。良くも悪くも・・・。しがらみのない外国人建築家だからこその発想なのかもしれませんね。

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2007.01.18

20-2 東京都現代美術館(東京都江東区)

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広大な木場公園の内部に建設された美術館で、唯一地上に顔を出している細長いエントランス・ホールの部分がアトリウム空間となっています。公園の中というロケーションにあって、巨大なガラス面で覆われているため、まるで森の中にいるような印象を抱かせる爽やかな空間です。
このように、内部にいる分には、外部の環境を最大限に利用している建物ですが、外から見たとき、公園を横切る黒い鉄橋のようなこの外観は、景観に寄与していると言えるのでしょうか・・・? ちょっと気になります。

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2007.01.26

20-6 シーフォート・スクエア(東京都品川区)

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1992年竣工、東京のウォーターフロント開発のはしりと言える、天王洲アイルの中心的な施設のアトリウムです。巨大なドームの形状に、ベルギー・ワッフルやホワイト・チョコレートを思わせる天井の模様が、どことなくトラディショナルで優雅な空間です。
本題とは関係ありませんが、この画像を撮った日、このアトリウムはきれいな花で埋めつくされていました。これは併設されている「銀河劇場」での舞台の上演に向けて、たくさんの有名芸能人から贈られた花のようです。この空間にとてもマッチしていたのが印象的でした。

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2007.01.28

20-7 ゲートシティ大崎(東京都品川区)

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1/4円の平面形状を持つ、広々とした3層吹き抜けのこのアトリウムは、おしゃれなカフェが面していたり、結婚式場のゴンドラのような完全シー・スルーのエレベーターが上下していたり、ゴージャスで楽しい雰囲気です。
さて、ここには、特に何か飲み食いをしなくても自由に使えるテーブルとイスがたくさん並べられています。「自由」と言えど、全くの放任にしていてはいろいろとトラブルが起きかねないので、各席には利用の際の注意事項を事細かに記したクリア・ファイルが置かれています。ただ、一般的な最低限のマナーさえ守っていれば、誰でも自由に利用できるのがこの空間のよいところです。
ここには大型コピー・サービス等のある「キンコーズ」も入居しているので、私の友人たちはここに集まって設計のグループ課題をやったことがあるそうです(私が薦めたのですが)。彼らが大きな紙と文房具を広げ必死に作業している横では、ゴスペルのコンサートが開かれていたとの事です・・・。自由で楽しく、ヨーロッパの街の広場のような使われ方をされているアトリウムです。

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2007.01.30

20-8 六本木一丁目駅(東京都港区)

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東京メトロ南北線という、地下鉄の駅の風景です。改札を出てすぐのこのコンコースは、まだ地下深くのはずなのですが、そうとは信じられないほど明るい光に包まれています。
この駅は巨大再開発プロジェクトである「泉ガーデン」に直結しています。エリア内には高低差の大きな地形を活かしたサンクン・ガーデン(空堀)が設けられており、駅のコンコースはここに面しているのです。
地下鉄の駅でありながら、サンクン・ガーデンに面したアトリウム空間であり、かつ巨大再開発ビルのエントランス・ホールも兼ねているという、一粒で三度美味しい空間と言えるでしょう。

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2007.03.12

23-5 臨海副都心の夕暮れ(東京都)

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明石海峡大橋の次は、レインボー・ブリッジの画像です。
雲が柔らかなパステルカラーに彩られた夕暮れ時の空に、巨大なタバコを立てたような円筒形の照明の、ほのかな光の列で造られた軸線が洗練された風景です。お台場の水域にはこの時刻になると多くの屋形船が集まってきて、周囲の現代的なウォーターフロントの空間と日本の伝統的なデザインの船の群れの風景のコントラストが面白く、美しいです。
ところで、臨海副都心の「ウェスト・プロムナード」と呼ばれるこの歩行者空間の、延長線上正面には、エッフェル塔のコピーと言われる東京タワーが聳えています(画像はクリックすると拡大します)。そして後ろの正面には、巨大な凱旋門のような形状をしたテレコム・センターが鎮座しています。そしてこの2つの建物を結ぶ壮大な軸線上を、レインボー・ブリッジが斜めに横切っています。巨大な建造物と軸線で構成されるこの臨海副都心の都市構造は、なんだかパリを真似しているようでちょっと笑ってしまいます。実際には、遠く離れた2つの建物の間を電波が通るため、幅の広い歩行者空間としてスペースを空けてあるらしいですが・・・。

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2007.04.03

25-1 青山墓地通り(東京都港区)

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歴史上の有名人も多く眠る、東京都心の青山霊園の中央を貫く、一方通行の車道と歩道の付いた通りです。歩道はちょっと狭いですが、車道と一体的にブロック舗装されていて、それほど車が気にならない、散策の楽しい並木道です。特に、桜が満開の時期は最も魅力的と言えるでしょう。
この時期になると、通り沿いには屋台が何軒か並びます。そして墓地の中では、人々がビニール・シートを敷くスペースを見つけ、宴会に興じています。確かに桜が綺麗で開放感があり、気持ちのよい環境かもしれませんが、一応ここは墓地です。亡くなられた方が静かに眠っている場所です。そんな場所で酒盛りとは、不謹慎だと思わないのでしょうか?(笑) 「私のお墓の前で〜 吐かないでください〜」とテノール・ヴォイスで歌っているかもしれません(笑)。日本人のこの辺の不思議な死生観は、私にはよくわかりません・・・。

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2007.04.04

25-2 成城の桜(東京都世田谷区)

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現役の(笑)有名人も多く住む、高級住宅街として知られる成城では、格子状に走る広すぎず狭すぎない街路に桜並木が植えられています。街じゅうに桜のトンネルができ、都内でも有数の桜の名所となっています。沿道の住宅の塀は低く、周囲は植木で埋めつくされ、上品で心和む、環境のよい住宅街です。
考えてみれば、桜並木が最も美しいのは一年365日の内のわずか7日ほどで、その他大半の季節は黒く太く曲がりくねる、ごつごつとした幹ばかりが目立っています。それでも敢えて街路樹に桜を選ぶあたり、なんとも贅沢な気もします。

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2007.04.27

26-6 ゲートシティ大崎のゴミ箱(東京都品川区)

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近年の大再開発プロジェクトである「ゲートシティ大崎」は、リサイクルに熱心に取り組んでいるようで、ゴミを8種類に分別して捨てるようになっています。それぞれのトップにはかわいらしいイラストが付いていて、なんだかゴミを捨てるという行為じたいが楽しくなりそうです。

※関連バックナンバー
 2007年1月 20-7「ゲートシティ大崎」

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2007.05.02

27-1 表参道のオープン・カフェ(東京都)

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「日本のシャンゼリゼ」表参道の、地下鉄の駅からすぐという、かなり目立つ場所にあるオープン・カフェです。雰囲気的にはパリ以上にパリらしい感じです。建物の造りもわざとらしいほどにヨーロッパ風ですが、さすがにこの立地ならそれほど違和感はありません。あまりにもお洒落すぎて畏れ多く、私はいまだに入る気にはなれませんが・・・。

ただ、このテラス席も、表参道に面した歩道上ではなく、通りに対して直交に、敷地内に設けられているところがミソで、このあたりが現在の日本の法律におけるオープン・カフェの限界なのでしょうか。

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2007.05.04

27-2 神宮外苑銀杏並木沿いのオープン・カフェ(東京都港区)

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数えきれないくらいのテレビドラマのロケに使われている、日本で最も有名と言えるかもしれない並木道に面して、昨年12月にオープンしたばかりのカフェです。以前そこに何があったかも思い出せないくらい唐突にできた印象がある上、東京都心の一等地にもかかわらず平屋建てという贅沢な土地の使い方には、仮設感も漂っています。もしかしたら公共用地の有効活用のため暫定的に造られたのかもしれませんが、美しい並木道の風景を眺めながらお茶や食事が楽しめますし、モダンな外観で、外構を花いっぱいに飾るなどして、場所のイメージの向上にも大きく貢献しているように思います。

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2007.05.31

28-10 アーバンドックららぽーと豊洲(東京都江東区)

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シリーズの最後は、昨年10月にオープンしたばかりの比較的目新しいスポットを。

ここはネーミングから窺えるように、都心臨海部の造船所跡地を再開発して造られたショッピング・モールです。子供のための職業体験テーマパーク「キッザニア東京」が入居していることで、開業当時はニュースやワイドショーが毎日のように取り上げていましたが、そんなことより水辺に面する立地を生かした魅力的なオープン・スペースが設けられているのが特徴的だと思います。たとえば、ドックの設備をオブジェのように一部残していたり、遊覧船が立ち寄ったり、イヴェント・スペースやカフェ、ドッグ・ランがあったり。

そして画像のプロムナードからは水面越しに都心の高層ビルやマンション群が望めます。メジャーなところで言えば、聖路加ガーデン(画像左側・2棟が高層ブリッジで結ばれた建物)や、大川端リバーシティ21(画像中央寄りやや右側・頂部が台形をした高層マンション群)など。さらに別の方角を見れば、はるか遠くの向こう正面にフジテレビ本社ビルなど臨海副都心の景観も楽しめます。都内で最も立地環境に恵まれたショッピング・モールの一つかもしれません。

今月は記事が多くて、投稿ペースが早く、ちょっとドキドキしてました(笑)。

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2007.06.28

30-7 京浜運河(東京都品川区)

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対岸は、倉庫等が建ち並ぶ埋立地。手前側は同じような土地が再開発されてできた「天王洲アイル」というウォーターフロントのオフィス街で、前回までとはうって変わって、現代的で都会的な運河の風景です。何に使うのか私にはよくわからないような巨大な構造物が多く、橋梁やらクレーンやら、妙に鉄骨造の物体が目立つ風景です。

人のぬくもりを感じるような水辺ではありませんが、その分夜景はかっこいいだろうな、という感じがします。それから、ボードウォークの手すりのデザインが繊細でスマートな印象を与えますね。

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2007.07.20

32-4 神宮外苑銀杏並木(東京都港区)

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この年の秋はいつまでたっても寒くならず、葉が色づくのを待ってここの画像を撮りに来たのですが、その週末はよりによって「いちょう祭り」の最終日と重なってしまいとんでもない人出で、晩秋の物寂しさに浸れるような雰囲気ではありませんでした。私にとっては、来ようと思えば平日にだって来られる場所だったのに・・・(苦笑)。

それはともかく、頭上は無数の黄金色の葉に覆い尽くされ、わずかな隙間から青空が覗いている状態。足元は銀杏の葉が敷き詰められてちょっと滑りそう。そして前を見れば、午後の光に照らされた葉が風に吹かれて金箔のように舞い落ち、辺りは一面の「金世界」が展開されていました。多くの人がわざわざこの季節に銀杏を見に訪れる場所だけあって、さすがに見事な景観です。

ところで、この銀杏並木沿いにはいわゆるオープン・カフェが何軒かありますので、是非ご利用ください。・・・と他人事のように書いてしまいましたが、当サイトには「オープン・カフェ」「銀杏並木」等の検索ワードを通じて辿り着かれた方が非常に多くいらっしゃるようで、下記のバックナンバー(※)は記事別アクセス・ランキングでトップを獲得しています。URBAN TOURSはあくまで風景を紹介するサイトであり、残念ながらお店の紹介は行っておりませんので、そうした情報を求めて来られた方の期待には応えられませんが、悪しからずご了承ください・・・。

※関連バックナンバー
 2007年5月 27-2「神宮外苑銀杏並木沿いのオープン・カフェ」

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2007.08.08

33-5 アーバンドックららぽーと豊洲(東京都江東区)

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その名のとおり、かつての造船所跡地に、その環境を活かして造られたショッピング・モールです。ドックは陸側の半分ほどが埋め立てられたようで、残りの部分は画像のように水上バスの発着場として使われ、お台場から浅草へ向かう水上バスが立ち寄るようになりました。

かつて大型船が出入りしていた場所に、引き続き水上バスを出入りさせるというのは、歴史性の継承という意味でも(?)極めて正しい使い方のように思われます。船のサイズはかなり小さくなって、子どもが親の靴を履いているようなブカブカな感じもしますが。

この水を引き込んだ新しい「港」はまた、その囲まれた空間の形状から、東京湾岸を背景とした広場的な使われ方もされているようで、この日は猿回しのイヴェントが行われていました(画像はクリックすると拡大します)。

※関連バックナンバー
 2007年5月 28-10「アーバンドックららぽーと豊洲」

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2007.08.09

33-6 お台場の屋形船(東京都港区)

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夏は夕暮れになると、お台場という、東京でも最も現代的な景観に囲まれた水域に、江戸の昔からの文化である屋形船が次々と集まってきます。さながら夜の水辺に集まり、ほのかに輝くホタルの群れのように。(実際に見たこともないくせに言ってますが)

この新旧の競演を見ていると、モダンでインターナショナルな雰囲気の漂うお台場も、日本の一部なんだ、ということを実感できて、微笑ましく、ほっとしたような気持ちになります。

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2007.08.18

34-3 浜離宮恩賜庭園と汐留シオサイト(東京都港区)

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手前が江戸時代に造られた日本庭園である浜離宮恩賜庭園、背後の高層ビル群は、旧国鉄汐留貨物駅跡地が再開発され、2003年頃街開きを果たした「汐留シオサイト」で、日テレや電通等、大手企業の本社ビルや、高級ホテル等が立地しています。コンクリート・ジャングルの都心にあって、眼下に25haの庭園を望めるオフィスやホテルというのは、環境に非常に恵まれていると言えるでしょう。

では、一方の浜離宮にとって、シオサイトの存在とはどのようなものなのでしょうか? 実は私は最近まで浜離宮には行ったことがなかったので、以前の景色がどんなだったかは知りません。隣が広大な貨物駅なので空が見えるだけだったのか、それとももっと背の低いビル群が見えていたのか・・・。

いずれにせよ、外壁の格子模様は共通という緩やかな統一感を保ちつつも、均一でなく変化の感じられる、いかにも21世紀的なファサードのシオサイトのビル群が、「銀の屏風」となって背後に立つことによって、伝統的な和風庭園である浜離宮が対比的に際立つようになり、かえってその存在価値が高まったように、私には感じられます。少なくとも、屋上に大きな看板や設備機器類が目立つ没個性的なペンシル・ビルが、無秩序に建ち並んでいるのが見えるよりは遙かにいいじゃん、と思うのです。

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2007.08.28

34-8 国立新美術館(東京都港区)

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今年4月に行われた東京都知事選への出馬以来、一般的な知名度をどんどん上げ、それと反比例するかのように、一流建築家としての評判をぐんぐん下げてしまっているような感のある(?)、黒川紀章氏の最新作です。私は当初、出馬はてっきり、オープンしたばかりのこの美術館のプロモーション目的かと思っていました・・・。

ここにはかつて、戦後は東大生産技術研究所等として使われた「旧歩兵第三連隊兵舎」が敷地いっぱいに建っていました。美術館の建設にあたって、その建物が保存されることになり、一部が切り取られて別館として使われています。白い壁が眩しい左側の建物がそうなのですが、壁面や窓の形が極めてシンプルであるにもかかわらず、角やエントランス部分に使われている曲線の形状が優美で、機能的で無駄がなく、力強い美しさが感じられます。別館裏側の外壁は、右側の本館に合わせて緑がかったガラス張りとなっています。別館の建物の、この自由で大胆な切り取り方に私は、「やっぱりこの人って、もしかしたら天才なのかも」なんて単純に感じてしまったのですが・・・。

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2007.09.28

36-9 六本木ヒルズのベロ・タクシー(東京都港区)

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これが21世紀型の自転車タクシーです。「ベロ」とはラテン語で自転車のことらしいです。六本木ヒルズは2003年のオープンと同時に、周辺でこのようなベロ・タクシーのサーヴィスをはじめました。全国の他の観光地でも似たようなスタイルのものが見られるかと思います。

この自転車タクシーは、前回(36-8)のようなアナログなものと違い、スマートでファッショナブルな感じがします。乗り物としても単なる自転車以上の、様々な技術的な工夫がなされているようです。これならなんだか未来的でおしゃれな感じがするので、新鮮な感じがしてちょっとは乗ってみたくなるのかもしれませんね。私は乗っていませんが。

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2007.11.02

39-1 東京ミッドタウン(東京都港区)

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今春開業したばかりの、東京で最も旬なトレンド・スポットです。ここでショッピングやグルメを楽しむ機会に私はまだ恵まれていませんが(これからもあるかどうか・・・)、そんなことよりこの大規模な再開発の最大の「売り」は、隣接する公園と一体となった比較的広い緑地が設けられている点だと思っています。周囲を高層ビルや高級マンションに囲まれたこの公園と緑地は、アーバンな雰囲気を持ちつつも、広々とした芝生の緑に癒される、開放的な空間です。

そしてここ東京ミッドタウンでも、六本木ヒルズをはじめとする近年の大規模開発の「お約束」として、ハイグレードな都市型住宅が導入されています。画面左側に見える棟がそれです。スケールはだいぶ小さくなりますが、映画に出てくるような、ニューヨークのセントラル・パークに面した高層アパートのペントハウス、といったイメージにかなり近いおしゃれなライフスタイルが満喫できそうです。

この住宅棟は、世界的な5つ星ホテルである「リッツ・カールトン」直営による賃貸住宅らしく、都心の一等地という立地にふさわしいホテルライクな居住空間とサーヴィスが目玉のようです。いったい毎月の家賃はいくらくらいになるのでしょう・・・こんな所に住める人たちが、この国にはいっぱいいるんですね。格差社会を感じざるを得ません・・・。

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2007.11.05

39-2 東京湾岸の高層住宅(東京都港区)

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これまでに何度か取り上げた天王洲アイル(※)から、対岸に見える高層住宅を撮ったものです。工場や倉庫等の跡地に次々と超高層住宅が建てられた東京湾岸の地域はマンション激戦区となり、その様子は「湾岸戦争」などと名づけられました。上手いネーミングだなぁ、と思いつつ、ちょっと不謹慎のような気もします・・・。

ところで、ある高層建築物の用途がオフィス・ビルか、それともマンションなのかは、見れば大抵察しがつくものです。ガラス面が多ければオフィス、ガラス窓よりも壁の割合が多く、バルコニーが出っ張ったり引っ込んだりしていればマンション、というふうに。しかしこの高層住宅は、確かに引っ込んだバルコニーがあるので住宅だとわかるのですが、それにしては妙にガラス面が多く、ちょっとオフィス・ビルっぽい感じもします。ぬくもりよりシャープさを重視したような、日本のマンションにはあまり見られないタイプの外観ですが、海外ではこういったスタイルの高層住宅もよくあるようです。東京の都心という立地の持つステータスすら遙かに飛び越え、よりインターナショナルなイメージで売り出していこうという強い意志を感じる、なかなかアグレッシヴな外観です。

※関連バックナンバー
 2007年6月 30-7「京浜運河」
 2007年1月 20-6「シーフォート・スクエア」(J-4.1 東京23区)

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2007.11.07

39-3 お台場の高層住宅(東京都港区)

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東京・臨海副都心にあるフジテレビ本社の住所が「港区台場」ということは一般によく知られているかと思います。しかし、広大な臨海副都心のエリアの内、「港区」の占める部分はほんのわずかで、ほとんどは「江東区」に属する、という事実は意外と知られていないのではないでしょうか。近接するアミューズメント施設の「パレットタウン」や、イベント会場として有名な「東京ビッグサイト」も、港区ではなく江東区です。区が変われば車のナンバーも変わります。「品川」と「足立」ではだいぶ響きが違いますよね。フジテレビは臨海副都心の中でもかなり希少価値が高く、特にブランド性の高い住所に居を構えているというわけです。

画像は、数に限りのあるそんな「ブランド住所」を手に入れることのできたラッキーな人々が住む地区の風景で、映っているのはいずれも旧住宅都市整備公団(現UR都市機構)が整備した賃貸住宅です。それにしてもこのまるで「海外リゾート地の海岸通り」といった感じの、底抜けに「陽性」なムードは、一体どこから生じるものなのでしょうか。空が青いから? 高層棟が林立する迫力? 建物上部の王冠状のデザインや外壁のリズミカルな縦横のライン? 外壁の色が明るいグレーで統一されているから? 大通り沿いに低層の建物を配置して街並みを形成しているから? 理由はよくわかりませんが、「憧れの地」にふさわしい風景として、なぜかちゃんとそれなりに成立しているのが不思議です。

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2007.11.09

39-4 CODAN(東京都江東区)

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ガラス面が多く、カラフルで、壁の真ん中に大胆にも穴が空いたりしている、およそ住宅らしくない見てくれのこれらの建物群は、前回(39-3)同様、旧住宅都市整備公団(現UR都市機構)のプロデュースによる、「デザイナーズ・マンション」です。「CODAN」とは「公団」のことなのでしょうね(笑)。地区全体を6街区に分け、それぞれの街区を有名建築家などのデザイナーが担当し、全体の調整を行いながら地区のまちづくりを進めていったという、極めてデザイン志向の強い開発です。各棟がそれぞれ個性を主張していながらも、高さや壁面の位置がきれいに揃い、住棟の長さといったスケール感が整っているのは、デザイン・コントロールの産物なのでしょう。

個々の建築のデザインとしては優れているものなのかもしれませんが、住宅の外観としてはあまり馴染みがない建物が並んでいるので、街なかの風景としてはちょっと奇異にも感じられます。伝統のしがらみのない、埋立地の新市街地でだからこそ生まれた自由な発想なのかもしれませんね。

ところで、せっかくのデザイナーズ・マンションですが、よくよく見てみると真ん中の棟ではあちこちに蒲団が干されていて、生活感を排したはずのせっかくの外観が台無しですね。(画像はクリックすると拡大します)

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2007.12.21

42-4 臨海副都心(東京都)

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背景はもちろんFCGビル(フジテレビ本社)です。歴史の柵(しがらみ)から解き放たれた埋立地において一際輝きを放つメタリックな外観、規則正しく縦横に空を駆ける格子模様、宙に浮かぶ(ように見える)球体・・・「未来」と言われて誰もが思い浮かぶようなデザインを、建築界の巨匠、丹下健三センセイは実際に具現化してみせてしまいました。

そして、もう一つ「未来っぽい風景」を演出する要素として欠かせないのが、モノレールなど新交通システムの存在です(ここでは都心部と臨海副都心を結ぶ「ゆりかもめ」)。昔ながらの未来都市の風景(?)に欠かせないのが、空中に張り巡らされたルートに沿って飛ぶ乗り物の存在です。2007年現在、車はしばらく空を走る予定はなさそうですが、そのイメージに最も近いのが、道路上空高くに設けられた軌道上を走るこのような乗り物なのでしょう。しかも「ゆりかもめ」は無人運転ですしね。まあ、重力の存在というものは人間の叡智よりもはるかに大きいようで、まだ桁や柱といった構造物なしには走れていませんが・・・。

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2007.12.22

42-5 汐留シオサイト(東京都港区)

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前回(42-4)の臨海副都心から「ゆりかもめ」に乗り、東京湾に架かるレインボー・ブリッジを渡って東京の旧来からの都心方面に向かうと、日テレが本社を構えるここ汐留シオサイトに辿り着きます。「ゆりかもめ」は2大民放キー局を結ぶ大動脈、ということになります。

画像の場所は、「日テレプラザ」と呼ばれる場所で、テレビ局前の広場らしく、大画面のテレビが地上高くに設置されています。こういった映像系のしかけも、「未来っぽさ」を演出する一つの重要な要素と言えるでしょう。あとは、この風景に関して言えば、透過性の高い大屋根、周囲の風景を反射して映し出す正面奥のビルの翡翠色のガラス窓、空中を走る「ゆりかもめ」やペデストリアン・デッキ、サンクン・ガーデンという立体的な土地利用などがキーとなるのでしょうかね。

※関連バックナンバー
 2007年8月 34-3「浜離宮恩賜庭園と汐留シオサイト」

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2008.01.11

43-3 コレド日本橋アネックス広場(東京都中央区)

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「コレド日本橋」は、336年の歴史を誇り、惜しまれつつ1999年に閉店した百貨店、東急日本橋店跡地の再開発ビルです。「すべての道は日本橋に通ず」とか言う人もいるらしいですが(笑)、東京の、いや、日本の古くからの交通の中心として、一帯はデパートやオフィスが建ち並ぶ商業・業務地区となっています。

この広場は、大通りから一本中に入った裏手に位置しています。爽やかな樹々がちょっとした森の中のような雰囲気を醸し出し、フラワー・ポットには色鮮やかな花が植えられ、ポップでモダンなテーブルやチェアが置かれ、足元にはウッド・デッキが敷き詰められています。思わず入ってみたくなるような華やかな空間が設けられ、さながら都心のオアシスといった感じです。残念ながらこの画像は休日の午前中に撮ったものなので人っ子一人として映っていませんが、場所柄平日の昼間にはきっと、周辺で働く人たちがランチを広げたり、買物客が一休みしたりしてくつろいでいて、一層華やいだ風景が見られることでしょう。

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2008.01.22

44-1 内堀通り(東京都千代田区)

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皇居の周りを一周する、東京の環状道路の中でも最も内側を通る路線で、画像は皇居外苑の中を通り、ちょうど東京駅を左側正面にのぞむ辺りのものです。こんもりとした都会の森の奥に、東京タワーを中心とした都心の高層ビル群を従えて走る(主語は道路)姿は、何ともアーバンな感じですね。

この道路は、片側4車線、両側8車線を有しています。東京の中心の中心を通るわけですから、それなりの交通量があるということでしょうが、それ以上にこの幅員の広さは、皇居の表玄関前を通る道としてのシンボル性が求められた結果なのでしょう。一国の首都の顔たらんとする権威主義的な感じが、何とも気持ちがいいです。

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2008.01.23

44-2 赤坂見附交差点(東京都)

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赤坂見附は、地形的にはちょうど谷底のような場所に位置しており、実に5路線の地下鉄が交わる皇居西側随一の交通の要所で、周辺にはホテルニューオータニ、グランドプリンスホテル赤坂(画面左側の高層の建物・旧赤坂プリンスホテル)等の高級ホテルも集まっています。

地上の道路の状況がどうなっているか、画面に従って説明していくと、横方向に走っているのが、都心部の環状道路である外堀通りで、それを奥から手前へとオーヴァー・クロスして走っているのが国道246号(青山通り)、そしてさらにその上を通る高架道路が首都高速4号新宿線です。

このように、いくつもの道路が上空を思い思いに(というつもりはないのでしょうが・・・)駆け抜けている姿は、都会のダイナミズムを感じさせ、かっこいいな、と思います。

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2008.02.16

45-9 新宿サザンテラス(東京都)

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店舗数が10にも満たないような施設をショッピング・モールとして取り上げてよいのかどうか、ちょっと迷ったのですが・・・

日本一(すなわち世界一!)の乗降客数を誇る新宿駅の南口に、同駅を起点とする小田急電鉄の線路上空に設けられた人工地盤上の延長300m程の遊歩道で、所々思い出したようにポツポツと1~2階建ての店舗が点在しています。店舗群は緑豊かな歩行者空間に彩りを添える脇役的な存在であり、ごみごみしておらず空が広く感じられる点が魅力的な空間です。脇役とは言いましたが、東京都心のターミナル駅前の人気スポットという一等地に進出する店舗はさすがにかなり気合が入っていて、アンテナ・ショップ、あるいはチェーンにとってのフラッグ・シップ的な位置づけの店舗となっています。マスコミで話題の行列のできるドーナツ屋「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の国内1号店はここにありますし、スターバックスも全国的にまだ珍しかった頃からここには既に出店していて、当時は店先に長蛇の列ができていました。ちなみに、今をときめく宮崎県のアンテナ・ショップもここにあります(開業じたいは、現在の知事になるはるか前ですが)。

この施設(1998年開業)と、線路を挟んで反対側に一足早く(1996年)オープンした「タカシマヤタイムズスクエア」がデッキで結ばれたことにより、これまで東口と西口しかなかった新宿の街に「南口」という概念が生まれたのは画期的な事件でした。東口とも西口とも違う、空と風と緑を感じられる爽やかなショッピング・エリアとして、南口の登場は、新宿という街に新たな魅力を付け加えたように思います。

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2008.03.04

47-2 ラ・ヴィータ(東京都目黒区)

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おしゃれな街として雑誌やTVでひんぱんに取り上げられる自由が丘にある、小さな商業施設です。イタリア語の名称がついていることからわかるように、ここはヴェネツィアをイメージした空間が造られていて、決して広くない敷地の中心にはわざわざ運河が設けられ、その周りを外壁がカラフルな、民家のように小さな店舗が取り囲んでいます。

こうした画像のような断片的な情報から「自由が丘はイタリアのような街並みのある水の都」と思いこみ(笑)、期待に胸を膨らませ遠方からやって来られる方も少なくないようです。そんな方々が電車で訪れ、自由が丘駅の駅前広場の風景を目にすると、大きな看板だらけのあまりにも雑然とした街並みに「これが自由が丘・・・?」と大きな衝撃を受け、がっかりされることと思います。・・・自由が丘だって所詮日本ですから、街全体がこんな非日常的な風景に溢れているわけではありません。でも、駅前からちょっとはずれると、閑静な住宅街の中にこんな楽しい小宇宙的な空間が点在しています。ぶらぶらと歩きながらそんな場所を見つけるのが、この街を歩く楽しみと言えるでしょう。

ところで、自由が丘に多く見られる、こうした中庭型の広場を囲むように建つ小規模な商業施設ですが、実は違法建築です。自由が丘は駅周辺を中心に商業・業務施設が建ち並び、その周りは都内有数の高級住宅街となっていますが、ここは都市計画法の「第一種低層住居専用地域」に指定されていて、良好な居住環境を保全するため建物の高さや用途等について最も厳しい規制が設けられており、店舗は本来、住居に付属した小規模なものしか建てられないことになっているはずなのです。お屋敷街に住む方々にとっては、居住エリアが商店に侵食されて大勢の人が行き来するのは大迷惑なのでしょうが、ショッピングを楽しみに街を訪れる人々にとっては、環境の良い住宅街の中に「隠れ家」的な店舗が点在している自由が丘は、とても魅力的に映っているはずで、・・・街としては何とも大きな矛盾を孕んでいると言えます。

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2008.03.06

47-3 ゲートシティプラザ(東京都品川区)

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JR大崎駅前の再開発地区の一つ「ゲートシティ大崎」の低層部に展開される、南欧(スペイン?)風デザインの商業施設です。

大崎はもともと工場街だったので、山手線沿線の中でもとりわけ地味な街でした。大規模な工場の敷地が再開発され、超高層のオフィス・ビルが林立するようになった今でも、基本的にその印象は変わりません。そんな地味な街に、このように明るく華やかなデザインの商業施設ができたことで、少しはこの街の堅いイメージも中和されるのかな?と思います。

※関連バックナンバー
 2006年8月 9-2「大崎ニューシティ」(J-4.1 東京23区)

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2008.05.04

51-2 砧公園(東京都世田谷区)

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緩やかな起伏のある芝生を見渡す限りの林が取り囲む、約40haもの広大な公園で、その環境はとても東京23区内のものとは思えません。戦後ゴルフ場として利用されていたことがあると聞けば、なるほどと思われるのではないでしょうか。

さらに遡れば、ここは戦前に都市計画決定された大緑地で、東京の外周部をロンドンのようにグリーン・ベルトで取り囲むという計画があり、砧公園はその計画の名残だと聞いたことがあります。もしそれが実現して、東京23区の外縁部がこのような緑豊かな空間で囲まれていたら、東京の居住環境は今とはまったく違った爽やかなものになっていたんでしょうね。

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2008.05.14

51-7 泉ガーデン(東京都港区)

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東京・六本木の傾斜地における再開発プロジェクトで、「アーバン・コリドール」と呼ばれる画像の空間は、地形の高低差を活かしたダイナミックな空間に立体的な庭園が造られ、高木や低木・ツタ植物等の植え込みがランダムに連続している姿は、再生された斜面緑地のような趣です。この空間に面した店舗のオーニングや、巨大なサイン類は緑の補色にあたる赤で統一され、鮮やかなコントラストが都会的な雰囲気を感じさせます。

※関連バックナンバー
 2007年1月 20-8「六本木一丁目駅」(J-4.1 東京23区)

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2008.05.30

52-8 青松寺(東京都港区)

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青松寺は、東京都心の再開発プロジェクト「愛宕グリーンヒルズ」の区域内にあります。現代的に秩序立てられた空間の中に、昔ながらの寺院が取り込まれているのはユニークで、それはそれで記事として取り上げる価値があるとは思うのですが、今回はその境内で見つけたショットです。
寺全体としては日本的な雰囲気なのですが、この小さな噴水のデザインだけは、妙にアジアの西や南の方のテイストが感じられて面白いなと思い、カメラにおさめてしまいました。象なんて、基本的に日本にはいないですからね。まあ、仏教じたい、もともとそちらの方面から伝来したものではあるのですが。エキゾティックな可愛らしさのある噴水ですよね。

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2008.06.19

54-2 浜離宮恩賜庭園の橋(東京都港区)

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「潮入の池」にかかる、折れ曲がった平面形状を持つ木の橋です。
このアングルから撮ると、遠くに聳える未来のメガロポリス(汐留シオサイトの高層ビル群)から、生い茂る森を抜けて、水面を渡ってくるという、時空を越えた架け橋のように見えるのが面白いです。


※関連バックナンバー
 2007年8月 34-3「浜離宮恩賜庭園と汐留シオサイト」(J-4.1 東京23区)

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2008.07.04

55-2 世田谷美術館の木(東京都)

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以前にご紹介した、砧公園(※)の一角に位置する、美術館の前庭の画像です。ちなみに、建物を設計されたのは、私が好感を持てる建築作品を多く手がけられた、故・内井昭蔵さんです。
画像奥の方には、ヒマラヤ杉らしき木々が多く見えますが、手前のこの大木もそうなのでしょうか(違っていたらすみません)。この場所に相応しく、幹の質感や、枝の張り具合などが、まるでアートのように見える木です。幹の周りはロータリー状になっていて、腰掛けられるようになっているので、きっとこの木を中心に、人々が集い、憩い、語らう、といった姿が想定されているのでしょう。

※関連バックナンバー
 2008年5月 51-2「砧公園」

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2008.07.15

56-1 東京メトロ副都心線渋谷駅(東京都)

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先月開業したばかりの「東京最後の地下鉄」は、その名のとおり渋谷、新宿、池袋という、東京の3つの主要な副都心を結んで走ることから、巷では非常に大きな話題となっているようです。
副都心線は建築的にも注目を集めており、渋谷駅は世界的に活躍されている建築家・安藤忠雄氏の設計によるものです。そのテーマは「地宙船(地中の宇宙船)」というもので、確かに、かすかに薄暗く包まれているような地下らしさと同時に、宇宙船の内部のような未来的な印象をも抱かされる空間です。プラットフォームには新しい路線らしくホームドア(Platform Screen Door)が設置されていますし、メタリックな流線形デザインのベンチにも未来を感じます。
私は彼の建築に特に強い思い入れはなく、それほど詳しくもないのですが、天井やベンチの背もたれ部分の、光の反射の鈍い質感がクールで、もしかしたらそんなところへのこだわりが安藤氏らしいのかな・・・などと思ったりしました。

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2008.07.24

56-6 汐留駅(東京都港区)

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東京都営地下鉄大江戸線の駅と、再開発地区「汐留シオサイト」(※)をつなぐ、地下空間の画像です。全体的に淡い色使いが目立ち、天井から照らすダウンライト群、細かい泡が昇っていくグラスに注いだばかりのビールのような(色的にハーフ&ハーフ?)円柱のデザイン、きめ細かなタイルによって描かれた渦のような床の模様等、明るさと清潔感に溢れた空間となっています。完成後まもなく訪れた時に撮った画像なので、なおさらそう感じられます。


※関連バックナンバー
 200712月 42-5「汐留シオサイト」

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2008.10.12

61-6 等々力渓谷(東京都世田谷区)

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多摩川の河岸段丘上に広がる世田谷の高級住宅街の、その平坦な台地を鋭く切り裂くように、多摩川の支流・谷沢川が流れ、その細く、深い谷間が等々力(とどろき)渓谷と呼ばれています。長い階段をひたすら下ってたどり着く、画像のような緑に覆われた風景は上界の市街地とはまるで別世界で、とても東京23区内のものとは思えません。私は以前、当時サーヴィスを開始してまだ間もなかったPHSが、この渓谷に降りた瞬間、圏外になってしまい、唖然とした経験があります。

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2008.11.18

64-1 東京駅(東京都千代田区)

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言わずと知れた、日本を代表する駅の駅舎で、2003年春に、リニューアル・オープン直後の丸ビル(丸の内ビルディング)の上から撮ったものです。

画面の駅舎は、東京大空襲で破損した先代に代わり、規模を一回り縮小して1947年に修復されたものなのですが、200811月現在、3年後の完成を目指して「本来の姿に近い形態に復原する」増築工事を行っているらしいです。

・・・ですが、この駅舎じゃダメなんですかね? 赤レンガと白い石のボーダーの外壁と三角屋根の建物は、前庭のような駅前広場の風景と相俟って十分歴史と風格を感じさせるものだと思うのですが。何よりこの姿にはもう見慣れて愛着もあります。だいたい戦後60年経った21世紀の現在、以前の駅舎の姿を覚えていて、それに戻したいと本気で考えている人がどれ程いるのだろうかと考えると、あまり意味が無いような感じもします。

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2008.11.21

64-4 田園調布駅(東京都大田区)

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日本の高級住宅街の代名詞のような田園調布の街は、この駅前広場を中心に、放射状、同心円状の街路パターンが広がっており、この駅舎はまさに街の物理的な重心に位置しています。今でこそ、この街は周囲を高密な市街地に取り囲まれてしまっていますが、ここが開発された大正時代には、東京の辺境(フロンティア)に位置する、その名のとおり「田園」だったはずで、その頃の日本の農場や牧場には、こんな屋根の形をした洋館が広い平原の中にぽつんと建っていたんだろうな、と思わされるような、田園ののどかさをイメージさせ、田園生活の魅力をアピールするかのようなデザインの駅舎です。

ところでこの建物は、ここを走る東急電鉄東横線が地下化されたことによって、駅舎としての機能は必要なくなり、一時的に解体されたのですが、2000年に復元され、現在は地下駅へと通じるゲートとして象徴的な役割を果たしています。東急電鉄の前身である目黒蒲田電鉄は、都心とこの街を結ぶことを目的に設立された鉄道です。つまり、この街は言わば、東急グループにとっては「発祥の地」であり、そのシンボルでもあるこの「神聖な」駅舎を、用済みになったからといってないがしろにするわけにはいかなかったのでしょう。

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2008.12.13

65-7 東京メトロ副都心線渋谷駅(東京都)

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世界中どこでもそうだと思いますが、複数の路線を運営する鉄道事業者は、それぞれの路線にシンボル・カラーを設定し、利用者がわかりやすいように配慮しています。東京メトロの場合、銀座線はオレンジ、半蔵門線は紫、東急電鉄の場合、東横線は赤、田園都市線は緑、といった具合に。

今年できたばかりの(※)この駅のコンコースでは、それぞれの路線への乗り換え表示を、大胆にも壁面を床から天井まで目いっぱい使って、シンボル・カラーに塗られたアクリル板(?)を背後から光らせることで表現してしまいました。表示が大きくわかりやすくなっただけでなく、駅構内のデザインのアクセントともなり、空間が華やぎますよね。

※関連バックナンバー
2008
年7月 56-1「東京メトロ副都心線渋谷駅」

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2009.02.14

69-7 上野公園の売店(東京都台東区)

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東京23区内でも、台東区からは初のエントリーです。

みすぼらしいあばら家の周囲にごちゃごちゃと商品が並び、たくさんの幟(のぼり)が掲げられた雑然とした風景なのですが、いかにも昔ながらの駄菓子屋といった風情に、愛おしくなるような懐かしさを感じてしまいます。

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2009.03.05

71-4 九品仏川緑道(東京都)

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東京・自由が丘の商業地区の南端に位置し、その名のとおり、近年小河川を暗渠化した上に整備された、桜並木と石畳の遊歩道です。全般的に自由が丘の中心部は道路幅員が狭いのですが、唯一この通りだけは幅員15m程とゆったりしており、車通りが少ないこともあって、プランターやベンチが配されるなど、開放感のある貴重なオープン・スペースとして広場的な利用がなされています。沿道には通りに顔を向けたおしゃれなオープン・カフェもいくつか見られます。また、自由が丘の中では比較的最近になって発展してきたゾーンのためか、やや新しく大きめの商業ビルが建ち並び、有名なブランド・ショップの立地も目立ちます。

かつてこの街には駐輪場というものが全く存在せず、東急電鉄東横線の特急が停まる主要駅を出てすぐの、この通りの中央部(現在プランターやベンチが置かれている部分)は放置自転車で埋め尽くされ、せっかくの空間が台無しだったのですが、数年前、街にとって悲願であった立体駐輪場がすぐ近くにオープンしたおかげで放置自転車は消え、魅力的な憩いの空間へと甦りました。

※関連バックナンバー
2007
年1月 19-5「自由が丘マリクレールまつり」(J-4.1 東京23区)

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